ハムスターは基本的には1匹で飼育することが望ましい生き物です。しかし、様々な種類やカラーバリエーションのあるハムスターを複数同時に飼いたいと考える人も多いかと思います。
また、ハムスターは一度ケージの外の世界の楽しさを覚えるとケージを齧り外に出たがるほど好奇心旺盛です。そんなハムスターを放し飼いで飼ってあげたいと考える人も多いのではないでしょうか?
この記事では、そんな方に向けてハムスターの多頭飼いと放し飼いのメリットとデメリットについてを、それぞれ解説していきます。
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目次 |
ハムスターの多頭飼いは平気?メリット、デメリットとは |
多頭飼いするのに向いている種類は? |
ハムスターの放し飼いは平気?メリット、デメリットとは |
放し飼いの危険性と注意点 |
まとめ |
目次
ハムスターの多頭飼いは平気?メリット、デメリットとは
基本は1ケージに1匹で飼いましょう
ハムスターはもともと縄張り意識が強い生き物です。野生でもハムスターは単独行動をしています。同じケージ内に他のハムスターがいるとストレスが溜まり喧嘩になって怪我をしたり、最悪の場合はどちらかが死んでしまうことも。ペットショップで複数のハムスターが同じケージで一緒に飼育されているのはまだ子供だからです。
ハムスターを多頭飼いする際には、別々のケージで1ケージに1匹ずつ飼うようにすることが基本です。どうしても同じケージで飼育したいのであれば、繁殖させたい場合、まだ赤ちゃんの場合、多頭飼いしても比較的大丈夫な種類を飼う場合のみにしましょう。
多頭飼いのメリット
1.オスとメスがいると繁殖する
多頭飼いのメリットは、ハムスターを繁殖させることができる点です。ハムスターが交尾した後はメスの気性が荒くなり攻撃的になるので、妊娠したら一度オスとメスを引き離してあげるようにしましょう。
2.寄り添って寝ていたり無邪気にじゃれあっている姿に癒される
お互いがくっついて寝ていたりじゃれあっている姿は1匹飼いではもちろん見られない姿なので、見ていて微笑ましくなります。仲良く過ごしている様子が見られるのも多頭飼いの醍醐味です。もちろん、多頭飼いする種類や時期には十分に配慮したうえで飼育するようにしないと、じゃれあいが喧嘩に発展してしまうので注意してください。
多頭飼いのデメリット
1.1匹が病気になると他の子にも感染してしまう危険性がある
病気の感染の可能性が高まる点は多頭飼いのデメリットになります。一緒のケージで複数匹飼っていると、ウンチの量や餌を食べている量が把握しづらいため、普段から体重測定やハムスターの体に異常がないかをこまめに確認して、健康チェックを怠らないよう気を付けましょう。
2.喧嘩による怪我、とも食い
ハムスターは本来多頭飼いに向かないため、大人に成長した状態で一緒に飼育をすると縄張り争いで喧嘩をして怪我をしたり、とも食いしてしまう場合もあります。相性が悪かったり気性の粗い性格の個体であったりすると、喧嘩が少ない種のハムスターでも喧嘩に発展することがあります。できるだけ広いケージでお世話をし、それぞれの縄張りが保てるようなスペースは最低限確保してあげてください。
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多頭飼いするのに向いている種類は?
多頭飼いするならロボロフスキーハムスターがオススメ
多頭飼いに向いている種は、ハムスターの中でも臆病な性格で喧嘩の少ないロボロフスキーハムスターがオススメです。体が大きいゴールデンハムスターは縄張り意識が非常に強いため多頭飼いに向きません。
ロボロフスキーハムスターを多頭飼いする際のポイント
1.できるだけ子供の頃から一緒に飼おう
兄弟、姉妹で一緒に飼ってあげると喧嘩しにくく最後まで仲良く暮らしてくれることが多いみたいです。多頭飼いする場合は、できるだけ子供の頃から一緒に過ごしている子たちを同じケージで飼ってあげるようにしましょう。
2.広いケージで飼おう
なかなか喧嘩しない種類であるといっても、絶対に喧嘩をしない保証はありません。狭いケージで複数匹が一緒に暮らしているとやはりストレスは溜まりやすくなります。ストレスが溜まると、病気になったり喧嘩やとも食いにも発展しかねないので、できるだけ自分の縄張りがそれぞれ確保できる広いケージで飼育してあげるようにしてくださいね。
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ハムスターの放し飼いは平気?メリット、デメリットとは
ハムスターを飼っていると、ケージが狭そうだなと感じたり、脱走を試みる子も多いので、出たがっているのにケージに入れておくのはかわいそうだなと一度は思ったことがある人も多いかと思います。
しかし、ハムスターは犬や猫のように話し飼いはできるものなのでしょうか?放し飼いによるメリットやデメリットを考えてみましょう。
放し飼いはできる?
ハムスターの放し飼いは条件付きでできます。
第一条件としては、【ハムスターが放し飼いとなる部屋の中を常に安全であるように徹底すること】です。そうしないと、ハムスターを放し飼いで飼うことはリスクでしかなくなってしまいます。ハムスターの安全面を配慮し、危険をできるだけ最小限にする努力が必要になります。
また、二つ目の条件として、【ハムスターが飼い主になついていて言うことを聞く状態】でないといけません。名前を呼んだらすぐ出てきてくれる、触ったり抱っこをしても嫌がらない関係性がすでに築けていることが絶対条件です。そしてこまめにコミニュケーションを取ることも重要です。そうでなければ、ハムスターは人が過ごしている時間帯に全く姿を現さなくなってしまい、健康状態を管理することが難しくなり、知らない間に命を落としてしまう危険性があります。
ハムスターを放し飼いで飼うことにメリットが生まれてくるのは、上記二点の条件をクリアしており、ハムスターの安全をしっかり確保した上で、目の届く範囲で放し飼いをすることが約束できる人のみです。約束できない人は、ハムスターのためにも安全なケージの中で飼育してあげるほうが長生きしてもらいやすいと思います。放し飼いを検討する際には、以上のことをじっくり考えてみて下さいね。
放し飼いのメリット
ハムスターを放し飼いにするメリットとデメリットとは、実際にはどんなことがあるのでしょうか?考えられることをいくつか挙げてみました。
1.ハムスターがストレスを感じにくい
ハムスターにとっては、狭いケージの中ではストレスが溜まることも事実ですので、一気に活動できるフィールドが広がりのびのびと動ける点はメリットです。
2.いろんな表情のハムスターが見られる
ケージ飼いではあまり見られない爆走する姿やひんやり冷たい床にぺたーんと寝ている姿、ジャンプする姿や飼い主の後を追いかける姿なんかも見られたりします。ハムスターの魅力がより感じられるかもしれませんね。
放し飼いのデメリット
1.健康管理が難しい
ハムスターが懐いていないと捕まえることが難しく、健康チェックができません。また、小さな隙間に入り込んでしまうので、どこにいるのか分からず見つけられなくなってしまう可能性も。普段自由だからこそ、怪我や病気の可能性も高まるので、健康管理は徹底できるようにしましょう。
2.床や壁を汚したり削ったりする
ハムスターが床で排泄して、そのまま放置していると色や臭いが沈殿して染みついてしまいます。トイレは覚えさせることができますので、いつも排泄する場所にトイレを置いておくようにしましょう。ウンチはどこでもしがちなので、こまめな掃除が必要になります。
壁や物を齧ってしまい穴をあけてしまったり壊してしまう可能性もあります。齧らないしつけは難しいので、賃貸マンションやアパートでの放し飼いはやめたほうが無難でしょう。
3.誤飲の可能性
落ちている埃や人の食べ残しなどを食べてしまったり、電気コードを齧ってしまい感電してしまったりする可能性もあります。ハムスターにとって体に毒なものは常にハムスターの手が届かないように気を付けましょう。また、ハムスターは食べ物をすぐに食べず、頬袋にため込んで持ち帰ってしまうので、腐ってしまった食べ物を後で食べてお腹を壊してしまうこともあります。持ち帰っている食べ物も必ずこっそりチェックして、悪くなっているものは捨てるようにしてあげてください。
4.落下の可能性
ハムスターは好奇心からカーテンや棚によじ登ろうとします。登った後に高い場所から落下してしまうと、骨折をしてしまったり内出血をしてしまったりとけがや病気につながる可能性がありますので、よじ登ってしまうものがあれば排除するようにしましょう。
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放し飼いの危険性と注意点
ハムスターが人間の暮らす空間と同じ生活空間で暮らすということはリスクが多いことも覚悟しておかなければなりません。放し飼いの危険性と注意点についても、しっかり理解しておく必要があります。
ここでは、放し飼いに潜む危険と常に意識したいチェック項目をまとめてみました。放し飼いをしない場合であっても、ハムスターをお部屋の中で散歩させる際に少しでもハムスターが安全に活動できるように、参考にしてみてくださいね。
放し飼いに潜む6つの危険性
1.人が気づかず踏んでしまう危険性がある
ハムスターは足音がしませんし非常に小さいので気付かず踏んでしまう危険と常に隣りあわせです。常にハムスターが周りにいないか、注意を払う必要があります。
2.他のペットを飼っていたら食べられてしまう危険性がある
猫や犬を飼っている家庭ですと、ハムスターが食べられてしまう恐れがあります。基本は別の部屋で飼育するようにしましょう。
3.日々の健康管理が難しく怪我や病気の発見が遅れる危険性がある
常に管理をすることが困難な状況となるため、体のチェックは頻繁に行うようにしてください。
4.見つけられなくなってしまう危険性がある
狭い場所を好み、潜り込んでしまう習性のあるハムスター。思いがけない場所で身を潜めて眠ってしまうなんてことも日常茶飯事です。どこにいるか見当もつかない!ということがないよう、入り込めそうな場所は塞いでおきましょう。
5.高い場所から落下してしまう危険性がある
立ち上がって届くような段差にはすぐにとびのって登っていきます。登っている最中に落っこちてしまうと骨折してしまいます。
6.落ちているものや電気コードを齧ってしまう危険性がある
体に毒なものを食べてしまったり、大きなものを口に入れて喉に詰まらせてしまったり、感電してしまったりする危険も潜んでいます。
放し飼いをする際に常に意識したいチェック項目
☑ ベッドに登ってこれないようにしておく
☑ 他のペットと部屋を隔離する
☑ 名前を呼んだら出てくるようしつけておく
☑ 部屋に家具を置き過ぎず、見晴らしのいいインテリアに
☑ ハムスターが登ってしまう可能性があるものは排除する
☑ 食べ物やゴミは床に置かず常に部屋を清潔にする
☑ 誤って齧ったり食べてしまう可能性があるものは片づけておく
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まとめ
いかがでしたでしょうか?
ハムスターの多頭飼いや放し飼いは憧れる人も多いかと思います。しかし、その分リスクや危険性も高いため、飼い主さんができるだけ考えられる危険を排除し、ハムスターにとって安心安全な環境を作ってあげることが大切です。
今までとは違うハムスターの生き生きとした表情や姿が見られるのは多頭飼いや放し飼いの魅力でもありますので、急に始めるのではなく、様子を見ながらまずは期間限定で始めてみてもいいかもしれませんね。
今後のハムスターとの生活がより充実しより楽しめますように。この記事が少しでも参考となれば幸いです。