ホタルは日本の風物詩です。
群れをなし光る様…とても綺麗ですよね。
ですがホタル自身の生態は、色々と知られていないことがあります。
そんなホタルの生態を見ていきましょう
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目次
<目次>
日本にいるホタルの種類 |
ホタルの一生と寿命 |
ホタルが光る理由 |
ホタルの飼育方法 |
まとめ |
国内のホタルの種類
日本のホタルの象徴といえば「ゲンジボタル」です。
しかし意外に知られていませんが、約50種類ものホタルが日本では確認されています。
北海道から沖縄まで日本の全ての地に生息し、生態も多種多様です。
よくホタルは河川美化運動のスローガンにされがちですよね?
ですがほとんどのホタルの幼虫は陸生です。
大多数が土壌に潜っており、夜間以外は活動しません。
共通しているのは幼虫の主食が「貝類」ということです。
ただこれも種によりマチマチで、例えば長崎県対馬にのみ生息する「アキマドボタル」はウスカワマイマイというカタツムリを捕食します。
北海道・本州・九州の湿地に生息する「スジグロベニボタル」の幼虫は陸生ですが、水中に潜ってカワニナを捕らえ、わざわざ陸で捕食します。
主食の貝類以外に、多くの幼虫がミミズや小型の土壌生物、蛾の幼虫など様々な生き物を食べます。
この様にホタルは様々な種類がいるんです。
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ホタルの一生と寿命
成虫の寿命は僅か1〜2週間です。その一生のほとんどを幼虫で過ごします。
幼虫期を入れてもその一生は1年足らずです。
幼虫の期間に充分なエネルギー・栄養を溜め、蛹を経て成虫になった際には、蓄えた力のほとんどが発光に費やされます。
ホタルの成虫は水分のみを摂り、子孫を残すことに専念します。
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ホタルが光る理由
ホタルが光る理由はご存知の通り「求愛」です。
メスを誘ったり見つけ出し交尾をするためです。
ですが全ての種がそうではありません。なぜなら匂いやフェロモンを頼りにメスを探し出すホタルもいるからです。
この種のホタルは全く発光しません。
しかも多くのホタルは幼虫期にも光ります。
この時期の光は外敵への威嚇に使われると言われています。
また餌を見つけ捕食している際に激しく光る幼虫もいます。
最近の研究ではホタルは卵・幼虫・蛹の状態でも光ること、そして蛹の際は頭部まで光ることが確認されました。
蛍の光の正体は体内にある「ルシフェリン」という物質の化学反応です。
まだ仮設の段階ですが、この反応が体内の解毒作用によるもので、実は偶然光るだけと唱える学者もいます。
ホタルの光…実はその謎はまだ完全に解明されていないんですよ。
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ホタルの飼育方法
ここでは日本人の常識である「ゲンジボタル」について解説します。
他のホタルも調べましたが、各々驚くほど生態が違うんです。
またゲンジボタルは日本で最も生息地・生息数が多く、仮に飼育するなら最も近しい存在です。
まず幼虫の飼育は、緩やかな流れの清流を表現する必要があります。強力なフィルターと頻繁な水換えは必須条件です。
レイアウトはアクアテラリウムです。
陸地には柔らかめの土を敷きます。というのも自然では川岸の土に幼虫が潜り蛹室を作るからです。
餌は基本カワニナのみです。
水底にはカワニナの餌となる枯葉を敷き水草、藻を入れます。
この環境が順調に行けば、春ごろに幼虫は上陸し蛹化します。
幼虫が上陸するタイミングは雨なので、フィルターの排出口を上手く加工しましょう。
難しければミスト発生装置や、霧吹きをまめに行い湿度を極端に上げれば上手くいくかもしれません。
上陸の見極めは水温が10数℃、体長が2〜3cmと成虫より遥かに大きくなる頃、そして食が細ることです。
無事幼虫が上陸したら乾燥に気をつけ、無闇にいじらない様にします。
蛹室が損傷すると蛹化不全や羽化不全を起こすからです。
全てが上手くいくと5〜6月にかけ成虫が穴から出てきます。
成虫に期待するのは繁殖のみです。餌は水しか飲みません。
水場付近に苔などを敷き産卵場を作ります。そこに卵を産みつけたら孵化した幼虫は勝手に水場へ移動します。
幼虫のサイズに合わせた小さめのカワニナを与えます。
ここまで来れば飼育サイクルが完全に出来上がります。
もし何かしらの事情でゲンジボタルの幼虫が手元に来ることになったら、ぜひお試しください。
種類・大きさは違いますが「ゲンゴロウ」の繁殖スタイルと全く同じです。
餌についてもカワニナ以外を模索しても良いでしょう。
減りつつあるゲンジボタルの手助けになるかもしれません。
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まとめ
ホタルと一口に言いますが実に様々な種類がおり、食性・生活環境その他ほとんどがバラバラです。
この様な状況下ですが、5〜6月ごろは気晴らしにホタルを鑑賞してみてはいかがですか?