皆さんカンガルーってどんな生き物を想像しますか?
お腹の袋で子供を育て、ぴょんぴょん跳ね回る可愛らしい動物を思い浮かべますよね?
ですが今回紹介する「アカカンガルー」はその想像を裏切る、かなり規格外のカンガルーです。
一体どんなカンガルーなのか?早速見ていきましょう。
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<目次>
アカカンガルーの特徴 |
その筋肉と寿命について |
アカカンガルーの飼育方法 |
アカカンガルーの値段と費用は? |
まとめ |
目次
アカカンガルーの特徴
アカカンガルーはカンガルーの仲間の最大種です。そして現存する最も巨大な有袋類なんです。
オスは体長130〜160cm、尾も含めると倍ほどになります。反対にメスは小柄で、体長80〜100cmほどです。
体重もオスは60kg超に対しメスはせいぜい20数kg、外見ではっきり雌雄が判別可能です。
体色も独特でオスは喉・胸から赤い液を分泌し体毛が赤褐色になります。メスは灰色がかった地味な容姿をしています。
極めて乾燥した地域に生息し、最大で百頭にもなる群れを形成します。
粗食な草食性で、餌は平地の草木や稲科の雑草です。
子供は未熟児状態、わずか1gほどで産み落とされ、親の育児嚢に自力で辿り着き8ヶ月で独り立ちします。
極めて稀な特徴は「受精卵の休眠」です。メスは交尾の際、育児用と休眠用の受精卵を宿しており、子供が育児嚢を卒業する間際や独り立ちした際に休眠している受精卵は再び細胞分裂を始めます。その為メスは連続して出産することが出来るんです。
これは一度に一頭しか出産できないアカカンガルーの生存戦略なのでしょう。
極端な話、繁殖可能なメスは常にお腹に子供を抱え、そして宿していることになります。
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その筋肉と寿命について
写真からも分かるようにこのカンガルー、跳躍する脚部はもちろんですが、腕部・胸部の筋肉が著しく発達しています。
その筋肉は主にメスの奪い合いに力を発揮します。
アカカンガルーの群れの大きさは既に述べましたが、群れの中のオスは僅か1頭です。この群れは一夫多妻のハーレムと言う訳です。
当然、繁殖期には群れの中のメスを奪い合いオスは激しく争います。そのバトルは蹴り合いが主ですが「ボクシング」と呼ばれるように尾を支点にし激しい殴り合いもします。
しかも繁殖期は通年です。筋肉が発達するのも当然ですよね?
寿命は野生下で22年生きた個体が公式記録として残っています。ですがこれは極端な例で、過酷な野生下では殆どの個体が10年に達しません。
ちなみに各地動物園では概ね10歳ほどと言ったところでした。
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アカカンガルーの飼育方法
飼育の際はまずその大きさを考慮しなければいけません。オスはほぼ成人男性と同じ大きさです。
また自然ではオーストラリアの広大な敷地を大規模な群れで移動する動物です。
室内飼育というより家畜などの飼育小屋に準ずる設備投資が不可欠です。その際は十分な運動が行える放牧場などの土地も別途確保しましょう。
要は宿舎と運動場を分けた動物園の飼育方法がベストという訳です。
気をつけるのは「脱走」です。世界最大のカンガルーですから想定外のジャンプ力を備えています。
できれば柵というより屋根がついた放牧場がいいでしょう。
カンガルー種自体そそっかしい部分があり、現地では飛び出しによる事故死が絶えません。脱走=死と認識して下さい。
その体躯から餌代が膨大になりそうですが、これはチモシー・アルファルファなどの牧草を問屋買いすれば安価になります。
たまに人参・キャベツ等の野菜や果物をおやつ代わりにしても良いでしょう。
日本とオーストラリアはほぼ赤道から同距離にあり、気候もさほど変わりません。ただ極端な低温・高温を避けたり、個体が弱った時のために寝床などがある宿舎のエアコン設置は必須です。
何にせよ飼育設備の桁がペットのレベルではないので、かなりの土地や資産、そして時間が必要な事は常に念頭に置いて下さい。
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アカカンガルーの値段と費用は?
ここまで話してなんですが…現状国内飼育は不可能です。
理由としてオーストラリアの輸入許可が必要だからです。
国と個人の話し合いは極めて困難です。よしんば上手く話が進んだとしてもオーストラリアは自国の野生動物の輸入規制が厳しい国です。
細かな許可・話し合いのために何度も訪豪しま。英語も堪能でなければいけません。
過去には奇跡的にオーストラリア以外の東南アジア周辺国からペット入荷の事例はあります。
豪政府も、かのネオケラ(オーストラリア肺魚)の輸出を解禁した事例もあります。
現状手に入れたい方は辛抱強く待つ!これ以外の方法は今のところは考えられません。
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まとめ
アカカンガルーって一時期SNSでバズった筋骨隆々の画像が実は有名なんですよね。
実際カンガルーに殺意がなくても豪州での死亡例などは耳にしたことがあります。
果たして労力に見合うペット足り得るのか?その判断は読者の皆様に委ねようと思います。