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チンアナゴの飼育セットの価格や繁殖と稚魚の育て方とは!

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/1/1b/Heteroconger_hassi_05.jpg

チンアナゴという海水魚がいます。
砂に潜り垂直に「ニュッ」と顔を出す仕草が可愛らしく、しかも群れをなすので大人気の海水魚です。

今回はこのキュートな“チンアナゴ”をクローズアップしていきます。

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<目次>

チンアナゴの値段は?
チンアナゴ飼育セットの価格
チンアナゴの繁殖事情
チンアナゴの幼魚の育て方
まとめ

目次

チンアナゴの値段は?

出典 Wikipedia

チンアナゴはその性質から複数セットでよく取り扱われています。1匹の値段は実店舗で安くて1500円~、ECサイトなどは2000〜3000円代から見掛けます。生体通販は死着などのトラブルが起きやすい上に、郵送費もかかるので個人的にはショップでの購入をお勧めします。

もちろん複数匹で購入した方が、1匹の値段は安価ですよ。

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チンアナゴ飼育セットの価格

飼育セットの初期投資は30000〜40000円ほどです。

明確に「チンアナゴ飼育セット」というオールインワン商品はかなり限定的です。そのショップ独自のコンセプト商品に偏ります。

理由としては、海水魚は淡水魚に比べ用意する器具が多くなるからです。
人工海水の素・比重計・クーラーなど多岐に及びます。自分で必要なものを取捨選択する必要性が大きいんですね。

今回は「オールインワン」ではなく「自分で組む飼育セット」について言及していきます。

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水槽・ライト・フィルター・ヒーター等、基本的なもの

出典 楽天市場 60*45*50水槽

チンアナゴの成体は20〜30cmまで成長するので、飼育水槽は60cm以上が良いでしょう。また底砂を厚く敷くので”高さ”が重要です。ベストは60cmキューブ水槽です。もちろん高さはあればあるほど良いですよ。

ライトはお好みです。ただ鑑賞がメインなのでつけた方が綺麗ですよ。

フィルターは密閉式の外付けフィルターがいいでしょう。上部式フィルターなどは海水を飛散させ塩だまりやショートの要因になります。また海水は淡水に比べ食塩など様々な栄養素を含みます。その分ろ過能力が高いフィルターが適している訳です。

海水で重宝されるのが「プロテインスキマー」です。海水は粘度が高く気泡を作り易い特徴があります。その気泡の中のゴミや悪性バクテリアを一網打尽にするフィルターです。

出典 Amazon

ヒーターは必須です。水温23〜25℃とやや低めを好みますが、冬場には耐えれません。逆に夏場も同様で水温30℃の様な環境では死んでしまいます。水槽ファンや水槽用クーラーを必ず用いて下さい。

底砂

出典 Amazon

可能な限りキメ細かい砂にします。生活圏が底砂に依存しているチンアナゴに取り砂選びは重要です。深さは幼魚でも15〜20cmは敷いてあげて下さい。

比重計

出典 楽天市場

海水魚飼育の必須アイテムです。真水を1.0とし塩分濃度を比較するものです。昔は温度計の様な形をし水面に浮かべるものが主流でしたが、今はデジタル測定器など種類も増えました。比重は1.023に保ちましょう。

チンアナゴはかなり臆病です。夜中など遊泳することがありますが、ひょんなことですぐ飛び出します。しかもニョロニョロ系なので塞げない部分はスポンジなどで補填しましょう。

出典 楽天市場 各種餌

自然下での主食はプランクトンです。飼育下ではブラインシュリンプを用いましょう。水流に向かい立ち上がるのはプランクトンが流されるのを待っているからです。冷凍コペポーダ・ホワイトシュリンプ等の冷凍餌で成功している水族館もあります。色々とチャレンジしてみて下さい

人工海水の素

出典 Amazon

これがなけれぼ100%飼育不可能です。まずは各メーカーの指示書に従い適量を溶かして使います。また前述のブラインシュリンプの卵を沸かすのにも重宝します。

この様に飼育セットの値段は高めです。新品であれば40000円を軽く超えますが、中古品・人工餌へのチャレンジ・頻繁な水換え等、工夫次第では抑えることができるでしょう。

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チンアナゴの繁殖事情

かなり困難で水族館等でも手擦ります。2014年「すみだ水族館」が世界で初めて産卵行動を動画に収めた事で話題になりました。

ただ各水族館がレポートを発表していますので、そこから大まかに推測できます。

まず産卵行動を起こすのは夜間、ライトを切り約2時間後に集中します。
というのも臆病で滅多に砂から出ないチンアナゴも、産卵時は多くをさらけ出す必要があります。外敵へのリスクが一番減る時間を選ぶ様です。

繁殖環境ですが最低でも120cm水槽は必須でしょう。十分に成熟した30cmクラスのチンアナゴの10数匹以上の群れが、喧嘩をせず程良い密を取れる環境を作ることが第一歩です。

上手くいけばメスは巣穴からほぼ全身を出し「カクカク」し始め産卵します。それに追随しオスが放精をする訳です。

ここからが難しく、卵は非常に極小サイズ、しかも浮遊性のバラマキ型です。そのままではフィルターに吸い込まれます。産卵中に集卵しようものなら臆病なチンアナゴは砂に潜り産卵を諦めてしまうでしょう。

フィルターを敢えて止め明朝採取するか、フィルターの流量を最弱にし吸い込み口にスポンジなどを被せるといいでしょう。

集卵も普通のアミではすり抜けてしまいます。ストッキングなどを上手く加工し丁寧に集めてあげて下さい。集めた卵は別水槽に隔離しましょう。海水は親水槽から頂戴し、弱目のエアレーションを持続して下さい。

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チンアナゴの幼魚の育て方

ここからがウナギ目の魚の真骨頂です。実は2021年現在、海を漂った先の受精卵がどこでどの様な生活をしているのか?解明されていません。

水族館でも産卵→孵化までは成功例が多いのですが、稚魚の飼育が上手くいかず頭を悩ませています。現状、完全な人工繁殖は成功していません。

反対にお店に売っている幼魚(若魚)は自然採取ものです。身体のサイズによりますがほぼ冷凍餌、それがダメならブラインシュリンプを食べられるので、飼育は親に準拠します。

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まとめ

この様にチンアナゴは世界的にそのライフサイクルが解明されていません。いつか個人飼育者がその快挙を達成してくれることを願いたいですね。

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