チャンナプルクラはミャンマーに生息するスネークヘッドの仲間です。その体色はエメラルドブルーになり、約30cmまで成長する巨大美麗種です。
2000年代に初めて発見された歴史の浅い魚です。その生活様式・飼育方法はまだ試行錯誤の余地があります。
下記に飼育の基本例を述べますが、あくまで一つの例です。
各飼育者がその飼育に関して、色々と探求できるのも当種の魅力なんですよ。
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目次
〈目次〉
チャンナプルクラの種類 |
チャンナプルクラの餌と飼育方法について |
チャンナプルクラの混泳方法 |
チャンナプルクラの繁殖 |
まとめ |
チャンナプルクラの種類
チャンナプルクラは2007年にチャンナオルナティピニスと共に正式記載された新種です。
それまでの俗名が多く複数種いるのでは?と混同されがちですが、本種に属するのはチャンナプルクラただ1種のみです。
品種改良もされていません。
スネークヘッドは生息地域や個体により見た目の差が大きく、その点でよく誤解を産んでしまいます。
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チャンナプルクラの餌と飼育方法について
チャンナプルクラは大型スネークヘッドに分類されますが、最大体長30cmほどとそこまで巨大化はしません。
サイズだけ見れば「60cm水槽でも飼えそう…」と思うでしょうが、実際はかなりギリギリです。遊泳性も高く稀に30cmを超える個体もいるので、90cm水槽での飼育が適しています。
空気呼吸もできる頑丈な魚なので、極端に酸性に振れなければそこまで神経質な水質は求めません。弱酸性〜中性を保ちましょう。
水温は24〜27℃と若干低めにします。スネークヘッドは低水温を好むため、高水温が続くと体調を崩してしまいます。
流木や水草・底砂などは現地の環境にもマッチするので、入れた方が良いでしょう。必需品ではないので個別の飼育スタイルに合わせましょう。掃除の効率も考慮しベアタンクで飼育しても問題ありません。
ろ過装置も上部式フィルターで事足ります。現地では綺麗とは言い難い水の澱みや泥水地帯にも生息するからです。
忘れてはならないのが「蓋」です。スネークヘッドの死因に多いのが「飛び出し事故」です。
非常に活発な魚です。夜飛び出し朝カラカラになって見つかると言う不幸な事故が耐えません。パワーも強いので蓋は重しなどで補強しておくと尚いいですよ。
餌についてですが、食性は完全な肉食です。その上慣れた個体は好き嫌いをほぼしません。種々の餌が試せますよ。
特に嗜好性が高いのは、人工飼料ではクリル(乾燥オキアミ)、活餌では餌用カエル・コオロギを始めとした昆虫類・ザリガニ等の甲殻類です。
これらは自然下での主食です。顎の力もかなり強く、甲殻類などは外殻ごとバリバリ食べます。
導入初期などの餌にも、これらはもってこいなんです。
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チャンナプルクラの混泳方法
結論から言うと単独飼育がベストです。一部例外を除き、スネークヘッドは気性が荒いものです。
動きの緩慢なプレコ・ポリプテルス・大型ナマズなどの底生魚等は、水槽レイアウト次第で可能かもしれません。
同種同士の混泳は幼魚〜若魚期は可能ですが、完全な成魚になると激しく縄張り争いをします。
サイズも巨大で水槽の破壊など不慮の事故も起きかねません。
可能な限り単独飼育をお勧めします。
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チャンナプルクラの繁殖
繁殖例は巨大スネークヘッドとしては珍しく多数報告されています。ペア取りのため、この時だけは例外的に多頭飼育をしましょう。
通常飼いのサイズよりワンランク上の水槽が必要となります。120cm以上の水槽が適しています。
性成熟・繁殖期のタイミングはその体長や体色の発色加減等で、ある程度のあたりをつけてみて下さい。
その後、複数飼育をしてみます。
うまくペアが成立すると他のチャンナプルクラを激しく追い立て始めます。ペア以外は即座に隔離しましょう。
本種は口腔内保育種(マウスブルーダー)です。オスは稚魚が孵化するまで卵を大切に口腔内で守ります。
稚魚はやや小さめですが数日間はヨークサックから栄養を摂り、その後はメスのフィードエッグ(餌用の卵)で育ちます。
遊泳する頃にはアルテミアや稚魚用飼料も十分食べれますので、たっぷり給餌して大きくしてあげましょう。7~10cmまで成長したら安定します。成魚用の餌も順次細かくして与えます。
これらが一連の繁殖の流れとなります。
注意すべき点として、頻繁な観察を決して怠らない事です。複数混泳の時点から争いによる死亡例が顕著に起こります。
他の魚の様な放任飼育は危険です。上手くいかなければ、途中で断念する思い切りも必要ですよ。
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まとめ
2021年に入り原産地はかなり不安定な政局が続きます。入荷量に影響するかは未だ未知数です。
政治情勢に振り回されるのは、何とも言えないものですね…
運よく手に入れた方は大切に飼い込んであげ、良きパートナーとして育ててあげましょう。