レオパの拒食は、原因が1つに決まりにくい。昨日まで普通に食べていたのに急に食べない、食べムラが増える、便が出ない、脱皮前後で食べない──見え方は似ていても、背景はかなり違うことがある。さらに、レオパは夜行性で活動のピークが夜に寄りやすく、昼間の様子だけだと「元気がないのか」「単に隠れているだけか」が分かりづらい。だからこそ、拒食=すぐ病気、と結論を急ぐと、見直すべきポイントが抜けてしまう。
環境要因を先に疑う理由はシンプルで、変えた覚えがないつもりでも“実際には変わっている”ことが多いから。季節の冷え込みで夜間だけ温度が落ちる、サーモスタットの設定や設置位置がズレてホットスポットが弱い、温度勾配が作れず選べない、湿度が足りずシェディング(脱皮)前後に不快感が出る。床材やシェルターの形が合わず落ち着かない、引っ越しやケージ移動、ハンドリング増でストレスが上がる。照明や昼夜サイクルの乱れで生活リズムが崩れる。こうした要素は、体調そのものより先に食欲へ影響しやすい。
給餌まわりも紛れ込みやすい。餌のサイズが大きい、給餌頻度が合っていない、餌の種類(コオロギ、デュビア、冷凍コオロギなど)や動きの違いで反応が落ちる、カルシウムやビタミンの与え方が偏る。消化不良が疑われる状態で無理に食べさせようとして、さらに食欲が落ちる流れも起きやすい。環境と給餌はセットで見たほうが、切り分けが早くなる。
一方で、見逃したくない危険サインもある。体重減少が続く、脱水が疑われる、便が止まる、反応が薄くぐったりしている。これらが重なると環境調整だけで様子を見る範囲を超える可能性が出てくる。だから、まずは「危険度の線引き」を作り、その上で環境要因を優先順位つきで確認するほうが、今夜どうするかも、翌日以降どう切り分けるかも迷いにくい。
この先は、拒食が様子見でいい状態と、受診を含む相談を考えたい状態を3段階で整理し、10分で見られる観察ポイントへ落とし込む。焦りやすい状況でも安全側に寄せながら、温度・湿度・シェルター・床材・照明・給餌・ストレスを順番に潰していける形にする。
次の内容: 様子見OK/NGを決める「危険度3段階」の線引き(体重・脱水・便・反応)を整理。
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目次
まず結論:様子見OK/NGの線引き(危険度3段階:体重・脱水・便・反応)
拒食が出たときは、原因探しより先に「今は様子見の範囲か、相談・受診を含めるべきか」を線引きすると迷いが減る。判断の軸は 体重減少/脱水/便(普段との差)/反応(元気さ) の4つ。どれか1つだけで決め打ちせず、重なり方で危険度を上げていく。
危険度:低(様子見寄り)
食べない・食べムラがあっても、全体の状態が安定している段階。
- 体重:大きな変化が見えにくい(短期間でガクッと落ちない)
- 脱水:皮膚の張りが極端に悪い感じがない/目が落ち窪む印象が強くない
- 便:普段より間隔が空いても、極端な変化がない(直近で排便がある、または食べていない分だけ減っている)
- 反応:夜に出てくる、シェルターの出入りがある、刺激への反応が残る
この段階は、まず 環境要因(ホットスポット・温度勾配・夜間冷え・湿度・シェルター・床材・昼夜サイクル・ストレス・給餌設計) を優先して点検し、負荷を増やす行動を避けながら切り分けるのが合う。
危険度:中(要注意:環境調整+経過の見方を強化)
様子見はできるが、観察の密度を上げて安全側に寄せたい段階。環境ミスだけで説明できない可能性も混ざる。
- 体重:じわじわ落ちている/触ると痩せた印象が出てきた
- 脱水:水入れがあっても乾き気味、皮膚がカサつく、目の印象が弱い
- 便:普段のペースから明らかにズレている、出ても量が極端に少ない・状態がいつもと違う
- 反応:出てくる時間が短い、動きが鈍い、餌への興味が薄い状態が続く
この段階は「今夜の初動」で無理に食べさせない方向に寄せつつ、温度(ホットスポット/温度勾配/保温)と湿度、シェルターの落ち着きやすさ、ストレス要因(ハンドリング、引っ越し、同居・視線)を優先して整える。翌日以降も改善が乏しければ、寄生虫や口内炎などの可能性も視野に入り、爬虫類対応の動物病院に相談が現実的になってくる。
危険度:高(様子見しにくい:相談・受診を検討する目安)
拒食そのものより、「全身状態の悪化サイン」が強い段階。環境要因が引き金でも、自己判断で引っ張りすぎるのが怖いゾーン。
- 体重:目に見えて減っている、短期間で落ち方が大きい
- 脱水:明らかに脱水っぽい(目の落ち窪みが強い、皮膚の張りが弱い印象が続く)
- 便:普段との差として“止まり方”が強い、腹部の張りや不自然さが気になる、排泄時に様子がおかしい
- 反応:ぐったり、刺激への反応が薄い、姿勢が崩れる、ずっと出てこない・動かない
この段階は、温度や保温の立て直しをしつつも、原因が環境だけとは限らない前提で、早めに 爬虫類対応の動物病院へ相談 を視野に入れる。特に、体重減少と脱水、便の異常、反応の低下が重なるほど、優先順位は上がる。
迷いやすいポイント(拒食の“いつまで”をどう見るか)
拒食の日数だけで線引きするとブレやすい。レオパは季節・脱皮・ストレス・給餌設計で食べ方が変わるため、重要なのは 日数より「体重・脱水・便・反応」。同じ「3日食べない」でも、体重が落ちず反応があるなら環境チェック中心で進めやすい。一方で、短期間でも体重減少や反応低下が目立つなら、様子見の枠を小さくするほうが安全側。
次の内容: 今すぐ10分で確認できる観察ポイントを整理し、温度勾配・湿度・シェルター・ストレスまで一気に点検できる形にする。
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今すぐ10分で見る観察ポイント(体重/脱水/便/皮膚・脱皮/動き/温度勾配/湿度/シェルター/ストレス)
拒食の切り分けは、長く考えるより「短時間で現状を揃える」ほうが進みやすい。ここは“今夜の安全側”に寄せた観察セット。できる範囲でOKで、全部が完璧にできなくても判断材料は増える。
体重:減っているか、維持できているか
拒食の線引きで一番ブレにくいのが体重。見た目だけだと気づきにくいので、可能なら計る。
- 前回の計測があるなら「普段との差」で見る
- 今日の数字をメモして、翌日以降の変化が追える状態にする
体重減少が続くほど危険度は上がりやすい。
脱水:水入れだけで安心しない
脱水は「水が置いてある=大丈夫」になりがち。見え方としては、目の印象や皮膚の張り、全体の元気さに出やすい。
- 目が落ち窪んだ印象が強い
- 皮膚がカサついて見える、張りが弱い感じが続く
- 反応が薄い、ぐったり寄り
脱水が疑われる場合は、原因切り分けの前に安全側のケアが必要になりやすい。
便:日数より「普段との差」を確認
「便が出ない」は日数だけで不安が増えやすい。食べていないなら便が減るのは自然でも、普段と比べて止まり方が強い、出ても明らかに様子が違うなら要注意。
- 直近の排便がいつか、量や状態が普段と違わないか
- ケージ内の汚れ方や臭いが急に変わっていないか
便の異常が強いほど、消化不良や体調要因も疑いやすくなる。
皮膚・脱皮:シェディング前後のサインを拾う
脱皮前後は食べないことがある一方、湿度不足が絡むと脱皮不全や不快感で長引きやすい。
- 体色がくすむ、白っぽい、目が曇る感じ(シェディングの前兆)
- 指先や尾先に皮が残りそう、すでに残っている
- 湿度が低めで乾きやすい環境になっていないか
脱皮の流れに乗っているのか、環境が引っかかっているのかを分けて見る。
動き・反応:夜の様子を前提に見る
レオパは夜行性なので、昼に出てこないだけで不調と決めにくい。見るべきは「反応の質」。
- 夜に出てくるか、シェルターの出入りがあるか
- 触れたときの反応が極端に弱くないか
- ぐったりして姿勢が崩れる、持ち上げても反応が薄い
反応が薄いほど、様子見の枠は小さくなる。
温度勾配:ホットスポットだけでなく「選べるか」
拒食でまず疑いやすいのが温度。ホットスポットがあるつもりでも、実際は弱い・届いていない・温度勾配が作れていないことがある。
- ホットスポットが成立しているか(暖かい場所が“点”で存在するか)
- 温度勾配があり、本人が「暖かい/涼しい」を選べるか
- 夜間に冷えすぎていないか(季節の変わり目で起きやすい)
パネルヒーターやサーモスタットの設定・設置位置のズレは、気づきにくい落とし穴になりやすい。
湿度:乾きすぎ・湿りすぎの両方を見る
湿度は「低いと脱皮不全」「高すぎるとジメジメストレス」になりやすい。
- ケージ内が乾きすぎていないか(床材がカラカラ、空気が乾く)
- 逆に湿りっぱなしでこもっていないか
- 水入れの位置や大きさで局所的に湿度が偏っていないか
湿度は“平均”より“居場所ごとの差”で効いてくる。
シェルター:落ち着ける形か、配置が合うか
拒食時に意外と効くのが「落ち着けるか」。夜行性のレオパは、隠れ家が合わないとストレスが上がりやすい。
- シェルターが狭すぎ/広すぎでフィットしない
- 入口が明るい、落ち着かない位置にある
- ホット側・クール側に居場所の選択肢がない
シェルターの不一致は、給餌や温度以前に拒食の引き金になることがある。
ストレス:直近の変化を箇条書きで洗い出す
拒食の直前に「いつもと違うこと」がなかったかを、短くリスト化すると切り分けが早い。
- ハンドリングが増えた
- 引っ越し、ケージ移動、レイアウト変更があった
- 同居や視線ストレス(別個体が見える環境含む)が増えた
- 餌の種類・サイズ・給餌頻度を変えた
“変化のある項目”から優先して戻す・整えるほうが、今夜の初動として安全側になりやすい。
次の内容: 状態別に「原因候補→優先確認→今夜の初動→翌日以降」の流れが一目で分かる、環境要因チェック表を作る。
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環境要因チェック表(状態別:優先順位→今夜の初動→翌日以降)
| 状態(様子見OK/NGの見え方) | 起きやすい状況(導入直後/季節/脱皮前後/産卵前後など) | 危険度(低/中/高) | 原因候補(温度/湿度/床材/隠れ家/照明/給餌/ストレス/産卵・brumation/病気) | 優先して確認すること | 今夜の初動(安全側) | 翌日以降の切り分け方向性(続行/部分見直し/環境作り直し/相談) | 再発予防の考え方 | 次に読むべき判断観点(温度勾配/保温/湿度/給餌/ストレス/産卵/病気など) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 食べムラが1回だけ(昨日は食べた) | 給餌日がズレた、活動時間が合わない | 低 | 給餌, ストレス, 温度 | 餌のサイズ/動き、給餌時間(夜間)、温度勾配 | 追い餌を増やさず静かに観察、水入れ確認 | 続行:次回は夜の活動時間に合わせる。改善なしなら部分見直し | 給餌頻度を固定しすぎず、体格に合わせて設計 | 給餌(頻度・サイズ) |
| 突然食べない(1〜2回連続) | 季節の変わり目、夜間冷え込み | 低〜中 | 温度, 保温, ストレス | ホットスポット、夜間温度、サーモスタット作動 | 温度勾配の確認と保温の安定、触りすぎない | 部分見直し:温度優先で整え、2〜3日様子 | 温度計測位置を固定、季節前に保温を先回り | 温度勾配・保温 |
| 3日以上の拒食(反応はある) | 導入直後、環境変更後、脱皮前後 | 中 | 温度, 湿度, シェルター, ストレス, 給餌 | 体重、温度勾配、シェルター適合、湿度 | 無理な給餌を避け、環境の安定を優先 | 部分見直し:原因候補を1つずつ戻す。改善乏しければ相談 | 変化を一度に入れず、調整は段階的に | ストレス・温度勾配 |
| 便が出ない(普段より明らかに間隔が空く) | 食べムラ後、低温、給餌サイズ変更後 | 中 | 温度, 給餌, 病気, 寄生虫 | ホットスポット不足、餌サイズ、腹部の張り | 保温の安定、無理な給餌を控える | 部分見直し〜相談:改善しない/状態変化なら相談 | 消化に必要な温度を確保、餌サイズを適正に | 保温・給餌・病気 |
| 体重が減る(じわじわ) | 拒食が続く、冬、ストレス継続 | 中〜高 | 温度, ストレス, 病気, 寄生虫 | 体重推移、脱水、便、反応 | 保温・静養優先、刺激を減らす | 相談寄り:数日で改善しないなら相談を検討 | 体重記録の習慣化、環境の安定 | 相談目安・病気 |
| 脱水が疑われる(目の印象・張り) | 乾燥期、暖房、湿度管理の崩れ | 高 | 湿度, 水入れ, 温度, 病気 | 水入れ・湿度、皮膚/目、反応 | 湿度の偏りを整え、負荷をかけない | 相談寄り:改善乏しい/ぐったりなら相談 | 湿度の局所管理(ウェットシェルター等)を安定 | 湿度・相談目安 |
| 脱皮前後で食べない(シェディング) | 体色がくすむ、脱皮直前〜直後 | 低〜中 | 湿度, ストレス, 給餌 | 脱皮サイン、湿度、指先/尾先の皮残り | 湿度を整え静かに見守る、追い餌しない | 続行:脱皮後に回復するか確認。残皮なら部分見直し | 脱皮期の湿度設計と隠れ家の安定 | 湿度・脱皮 |
| 脱皮不全気味(皮が残る) | 湿度不足、床材が乾く | 中 | 湿度, 床材, シェルター | 湿度、ウェットな居場所、残皮部位 | 湿度を局所的に上げ、刺激を減らす | 部分見直し:湿度と隠れ家中心に調整。改善乏しければ相談 | 乾燥しやすい季節の湿度ルールを決める | 湿度・床材 |
| 冬に食べない(活動が落ちる) | 冬季、日照/室温低下 | 低〜中 | brumation, 温度, 昼夜, 給餌 | 夜間冷え、温度勾配、反応、体重 | 保温を優先しつつ、無理に食べさせない | 部分見直し:体重維持なら続行。減るなら相談寄り | 季節変化に合わせた保温と給餌設計 | brumation・保温 |
| brumationが疑われる(動きが少ない) | 冬、光量減、温度低下 | 中 | brumation, 温度, 病気 | 体重減少の有無、反応、脱水 | 環境を安定させ、状態の記録を取る | 部分見直し〜相談:体重減/脱水が出たら相談 | 冬の設定を固定し、急変を避ける | brumation・相談目安 |
| 産卵前後で食べない(メス想定) | 成熟個体、腹部が張る、落ち着かない | 中 | 産卵, ストレス, 温度, 病気 | 産卵行動、体重、腹部、便 | 静かな環境、温度の安定、刺激を減らす | 相談寄り:状態悪化/産卵が不明なら相談 | 産卵期の環境(落ち着き・温度)を整える | 産卵・ストレス |
| 餌のサイズ変更後に食べない | コオロギ/デュビアのサイズUP | 低〜中 | 給餌, ストレス, 温度 | 餌サイズ、食べ方、吐き戻し有無 | サイズを戻し、夜間の反応を見る | 部分見直し:頻度/サイズを再設計 | 成長段階ごとのサイズ基準を作る | 給餌(サイズ) |
| 餌の種類変更後に食べない | 冷凍コオロギへ切替など | 低〜中 | 給餌, ストレス | 餌の動き/匂い、与え方 | 元の餌に戻すか、反応しやすい形で試す | 部分見直し:切替は段階的に | 餌のローテと切替手順を決める | 給餌(種類) |
| 給餌頻度を増やした後に食べない | 過給餌、間隔が短い | 低〜中 | 給餌, 消化不良, 温度 | 前回給餌からの間隔、便、ホットスポット | 間隔を空け、保温を安定 | 続行:頻度を見直し、体重で調整 | 体重と年齢で頻度を最適化 | 給餌・保温 |
| カルシウム/ビタミンの与え方が偏る | サプリ頻度が極端、切替直後 | 中 | 給餌, 体調, 病気 | サプリ頻度、餌の食いつき、便 | 追加で増やさず、通常の範囲に戻す | 部分見直し:給餌設計と合わせて調整 | サプリはルール化し、急に変えない | 給餌(栄養) |
| ホットスポット不足が疑われる | 冬、パネルヒーター弱い/位置ズレ | 中〜高 | 温度, 保温 | ホットスポット温、設置位置、サーモ作動 | まず保温の安定、温度勾配の再構築 | 環境作り直し:温度の再設計が優先 | 測定位置の固定と機材点検 | 温度勾配・保温 |
| 温度勾配がなく選べない | 小さいケージ、ヒーター配置が単調 | 中 | 温度, ケージ, シェルター | 暖/涼の居場所、シェルター配置 | 配置を見直し、選べる環境に寄せる | 部分見直し:ケージ環境を再配置 | サイズと配置で勾配を作る習慣 | 温度勾配・ケージ |
| 夜間冷え込みで食べない | 暖房停止、室温低下 | 中 | 保温, 温度 | 夜間最低温、サーモ設定 | 夜間の保温を優先し安定化 | 部分見直し:最低温を確保し推移を見る | 季節前に夜間設定を準備 | 保温 |
| 湿度不足で落ち着かない/脱皮が近い | 乾燥期、床材が乾く | 中 | 湿度, 床材, シェルター | 局所湿度、ウェットな居場所 | 湿度の偏りを作り、乾燥しすぎを避ける | 部分見直し:湿度と床材の相性を調整 | 湿度は“逃げ場”を作る | 湿度・床材 |
| シェルターが落ち着かない | 入口が明るい、形が合わない | 低〜中 | 隠れ家, ストレス | フィット感、配置(ホット/クール) | 触れずに落ち着ける居場所を用意 | 部分見直し:隠れ家中心に調整 | シェルターは複数で選べる状態へ | ストレス・隠れ家 |
| 床材が合わない/誤食が不安 | 砂系へ変更、導入直後 | 中 | 床材, ストレス, 病気 | 口周り、便、誤食の形跡 | 床材を安全側へ戻し、様子を見る | 部分見直し〜相談:便異常があれば相談 | 床材変更は段階的、観察とセット | 床材・便 |
| ハンドリング増で食べない | 触る回数が増えた、来客 | 低〜中 | ストレス, 給餌 | 触った頻度、隠れ時間、反応 | 触らず静養、給餌は控えめ | 続行:落ち着いたら戻るか確認 | 触れる頻度をルール化 | ストレス |
| 引っ越し・ケージ移動後に食べない | レイアウト変更、場所移動 | 中 | ストレス, 温度, 照明 | 変えた点の洗い出し、温度勾配 | 元の安定に戻す、刺激を減らす | 部分見直し:変更点を1つずつ戻す | 変更は1回に1要素、記録する | ストレス・温度 |
| 同居・視線ストレスが疑われる | 別個体が見える、近距離設置 | 中 | ストレス, 同居 | 視線・物音、隠れる時間 | 視界を遮る、距離を取る | 部分見直し:ストレス源の遮断を継続 | 視線・振動・音を減らす配置 | ストレス |
| ぐったりして反応が薄い | 拒食が長引く、脱水、体調不良 | 高 | 病気, 脱水, 温度 | 体重減少、脱水、便、温度 | 保温と静養、負荷を増やさない | 相談:早めに爬虫類対応の病院へ | 日頃から体重・便の記録で早期発見 | 相談目安・病気 |
次の内容: 温度・湿度・床材・隠れ家・照明/昼夜サイクル・給餌・ストレス・産卵/brumationをカテゴリ別に、どう見分けるかを整理する。
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環境要因カテゴリ別の見分け方(温度・保温/湿度/床材/隠れ家/照明・昼夜/給餌/ストレス/産卵・brumation)
拒食の切り分けは「全部いっぺんに直す」より、疑わしい順に“戻す・整える・観察する*ほうが原因が残りやすい。ここでは、レオパが食べないときに混同しやすい環境要因を、見え方と確認順で整理する。
温度・保温(ホットスポット/温度勾配/夜間冷え)
温度は拒食の引き金になりやすく、しかも「設定しているつもり」と「実際」がズレやすい。
起きやすい見え方
- 夜に出てくる時間が短い、動きが鈍い
- 餌に近づいても反応が薄い、口を付けない
- 便が普段より出にくい(食べていない分だけ減る以上に止まる感じ)
- ホット側に偏り続ける/逆にずっとクール側にいる
まず確認したいポイント
- ホットスポットが成立しているか(暖かい“点”があるか)
- 温度勾配が作れているか(暖・涼の両方が選べるか)
- 夜間に冷えすぎていないか(季節の変わり目でズレやすい)
- サーモスタットのセンサー位置が適切か(ヒーターの熱源や風の影響を受けすぎていないか)
切り分けのコツ
- まず温度を安定させてから、他の要因を見るほうがブレにくい
- 温度をいじるときは「配置」「設定」「計測位置」を同時に変えず、1点ずつ確認する
次の内容: 湿度が絡む拒食(脱皮前後・脱皮不全)の見分け方へ。
湿度(乾きすぎ/湿りすぎ/脱皮前後の不快感)
湿度は「低いと脱皮不全」「高すぎると不快・こもり」で、どちらでも食欲が落ちることがある。
起きやすい見え方
- シェディング(体色がくすむ、白っぽい)の前後で食べない
- 指先・尾先に皮が残りそう、すでに残っている
- 皮膚が乾いて見える、目の印象が弱い
- 逆にケージがこもって落ち着かない、ずっと隠れる
まず確認したいポイント
- ケージ全体の平均より、居場所ごとの差(乾いた場所/やや湿った場所)
- 水入れの有無と位置(局所的に偏りが出る)
- 湿度を上げる手段が「全体をジメジメ」になっていないか
切り分けのコツ
- 湿度は“上げる”より、逃げ場を作る発想が安定しやすい
乾いた場所+ほどよく湿った居場所、の両方があると選びやすい - 脱皮前後の拒食はよくある一方、脱皮不全が続くなら環境の見直し優先度が上がる
次の内容: 床材が合わない・誤食が不安なときの見分け方へ。
床材(相性/誤食不安/乾燥・汚れの出方)
床材は「ストレス」と「湿度・衛生」の両方に効く。変更した直後ほど影響が出やすい。
起きやすい見え方
- 床材変更後に急に食べない
- 口周りに付着、舌で気にする仕草が増える
- 便の見え方が変わる(まとまりが悪い、付着が増える)
- ケージ内を落ち着かずウロウロする/逆に籠もる
まず確認したいポイント
- 直近で床材を変えていないか(種類・厚み・湿り具合)
- 餌を置く場所が床材に触れやすく、誤食が起きやすい形になっていないか
- 乾燥しすぎ/湿りすぎで、居心地が悪くなっていないか
切り分けのコツ
- 床材が疑わしいときは、まず安全側の床材へ戻すと原因が残りやすい
- 便が明らかにおかしい、腹部が気になる、反応が落ちる場合は、床材要因だけに絞らない
次の内容: シェルター(隠れ家)が拒食に与える影響の見分け方へ。
隠れ家(シェルター)(落ち着きやすさ/配置/選択肢)
夜行性のレオパは、落ち着ける居場所が崩れると食欲が落ちやすい。温度や餌を整えても回復しないとき、見落とされがち。
起きやすい見え方
- ずっと隠れたまま、出てくる時間が短い
- 餌を近くに置いても、気配だけで引っ込む
- シェルターの中で不自然に同じ姿勢が続く(落ち着いているのか、動けないのかの見極めが必要)
まず確認したいポイント
- シェルターが体格に合っているか(狭すぎ/広すぎ)
- 入口が明るい・落ち着かない位置になっていないか
- ホット側とクール側に居場所の選択肢があるか
切り分けのコツ
- 「隠れる=不調」とは限らないが、隠れ場所が合っていないとストレスが上がりやすい
- 変えるなら、まず配置の調整→形の変更の順に、変化を小さくする
次の内容: 照明・昼夜サイクルが崩れたときの拒食の見分け方へ。
照明・昼夜サイクル(夜行性前提のリズム崩れ)
レオパは夜行性でも、生活リズムが崩れると食欲が落ちることがある。照明や部屋の生活音が原因になることもある。
起きやすい見え方
- 活動のピークがズレて、給餌タイミングと合わない
- 消灯後も落ち着かない、逆に消灯後も動きが出ない
- 近くのテレビや部屋の出入りで警戒が増える
まず確認したいポイント
- 点灯・消灯時間が日によって大きくズレていないか
- 夜間に強い光(部屋の照明、スマホライト)が当たりやすくないか
- ケージ周辺が騒がしく、落ち着けない環境になっていないか
切り分けのコツ
- 給餌は「人の都合」より、レオパの活動が出る時間に寄せたほうが反応が分かりやすい
- 環境を整えるときは、照明だけでなく「音・振動・視線」もセットで見る
次の内容: 給餌(サイズ・頻度・餌の種類)の切り分けへ。
給餌(サイズ/頻度/餌の種類/サプリ)
給餌は環境要因の中でも、変化が反応に直結しやすい。食べないと焦って、逆に崩れるパターンも多い。
起きやすい見え方
- サイズを上げた直後から食べない
- 餌の種類変更(コオロギ→デュビア、冷凍コオロギなど)で反応が落ちる
- 給餌頻度を増やしてから食べなくなる(消化が追いつかない方向)
- カルシウム・ビタミンの与え方を急に変えて反応が落ちる
まず確認したいポイント
- 餌のサイズが負担になっていないか
- 給餌頻度が体格・季節に合っているか
- 反応しやすい餌(動き・匂い)になっているか
- サプリの頻度が極端になっていないか(急に増減していないか)
切り分けのコツ
- 食べないときほど「種類を次々変える」「頻度を詰める」をやりがち
変えるなら1要素ずつ、反応が読める形にする - 温度が崩れていると消化が進みにくく、給餌調整が当たりにくい
温度→給餌の順が安定しやすい
次の内容: ストレス要因(ハンドリング、引っ越し、同居など)をどう見分けるかへ。
ストレス(ハンドリング/引っ越し/同居・視線/ケージ環境)
拒食の直前に“変化”があるなら、ストレスの線が濃くなる。ストレスは温度や湿度より見えにくいが、影響は大きい。
起きやすい見え方
- 引っ越し・ケージ移動・レイアウト変更後に食べない
- ハンドリングが増えてから食べない
- 近くに別個体がいて落ち着かない(同居や視線ストレス)
- 餌に近づいても警戒して引く、出てくる時間が短い
まず確認したいポイント
- 直近の変更点を箇条書きで洗い出す(場所、匂い、音、視線、触る頻度)
- シェルターが落ち着けるか、逃げ場があるか
- ケージ前面が丸見えで、常に人の動きが入っていないか
切り分けのコツ
- ストレスが疑わしいときは、刺激を減らす方向に戻すのが早い
- 調整したら「触らない」「見すぎない」期間を作ったほうが反応が読みやすい
次の内容: 産卵やbrumationなど、環境要因と間違えやすい生理的要素の整理へ。
産卵・brumation(季節・性別・成熟で起きる混同)
拒食が環境ミスだけでなく、生理的な変化や季節要因と絡むこともある。ここを混同すると、温度や給餌をいじり続けて迷いやすい。
産卵前後(メス想定)の見え方
- 落ち着きがなくなる、隠れ方が変わる
- 食欲が落ちる時期が出る
- 体重や腹部の印象がいつもと違う気がする
産卵の可能性がある場合は、環境の安定とストレス低減を優先しつつ、状態悪化があれば相談を視野に入れる。
brumation(冬の活動低下)の見え方
- 冬に動きが少なくなる、食べない期間が出る
- 体重が維持できていて反応があるなら、急いで給餌を詰めないほうが安全側
ただし、体重減少や脱水、反応低下が重なると「季節だから」で片付けにくくなる。
切り分けのコツ
- 産卵・brumationは「日数」より、体重・脱水・便・反応で安全側に寄せる
- 迷うほど状態が悪いなら、環境調整だけで抱え込まない
次の内容: 今夜・翌朝・3日・1〜2週間の“段階的な対応手順”として、切り分けの進め方を時系列でまとめる。
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段階的な対応手順(今夜/翌朝/3日/1〜2週間)
拒食の対応は「原因探し」と「安全側の行動」を分けると崩れにくい。今夜は刺激を減らして環境の土台を整え、翌日以降に切り分けを進める。ポイントは、いっぺんに変えないこと。変えたら、どれが効いたのか分からなくなる。
今夜(0日目):安全側に寄せて“崩れている所”だけ直す
今夜のゴールは、命に関わる悪化を避けつつ、拒食の原因になりやすい環境要因を最短で整えること。
1)危険度チェック(3分)
- 体重減少が目立つ/脱水が疑われる/便が普段と比べて止まり方が強い/反応が薄い
このどれかが強いほど、様子見の幅は狭くなる。重なる場合は相談・受診を視野に入れる準備を始める。
2)温度・保温の確認(最優先)
- ホットスポットが成立しているか
- 温度勾配があって“選べる”か
- 夜間の冷え込みが強くないか
温度が崩れている疑いがあるなら、まずそこだけ整える。パネルヒーターやサーモスタットの設定・センサー位置のズレは、拒食のきっかけになりやすい。
3)湿度と隠れ家を“落ち着ける形”へ
- シェディング(脱皮)前後の可能性があるなら、乾きすぎを避ける
- シェルターが落ち着く形・配置になっているか(ホット側/クール側の選択肢)
今夜は大改造せず、落ち着ける条件を増やす方向に寄せる。
4)給餌は「増やさない・追い込まない」
- 無理に食べさせようとしてハンドリングを増やすと、ストレスが上がりやすい
- 餌の種類やサイズを次々変えない
食べない理由が温度やストレスの場合、今夜の“試しすぎ”が翌日以降の判断を難しくする。
5)記録を1枚だけ残す(翌日が楽になる)
- 体重(できれば)
- 便の状況(普段との差)
- 反応(夜に出るか、動くか)
- 変更した点(温度設定、配置など)
短くメモしておくと、翌朝にブレずに進められる。
次の内容: 翌朝は「変えたことが効いたか」を確認し、切り分けを一段進める。
翌朝(1日目):変化の有無で“疑いの濃さ”を決める
翌朝のゴールは、今夜整えた環境で反応が戻る兆しがあるかを確認し、次に触る項目を絞ること。
1)昨夜の変更点を固定する
- 昨夜触った温度・配置・湿度は、いったん同じ条件で維持する
追加でいじるほど、原因が見えにくくなる。
2)体重と反応の再確認
- 体重が維持できているか
- 反応があるか(夜の動き、シェルターの出入りが増えたか)
ここが改善していれば、環境要因の線が濃い。
3)疑いが濃い順に“1つだけ”見直す
優先しやすい順番はこの並びが安定しやすい。
温度・保温 → 湿度(脱皮含む) → シェルター/配置 → ストレス(触る頻度・置き場所) → 給餌(サイズ・頻度・種類)
4)給餌を試すなら、刺激を増やしにくい形で
- 活動が出る時間(夜)に合わせる
- 直近で餌サイズを上げていたなら、サイズを戻す
- 餌の種類変更は一度にやらない
反応がないからといって、連続で試すほどストレス要因が増える。
次の内容: 3日目までに「改善しているのか」「停滞しているのか」を判断し、相談の要否を現実的に整理する。
3日(2〜3日目):改善がない場合の分岐をはっきりさせる
3日目のゴールは、様子見を続ける条件と、相談・受診を含める条件を分けること。
A)改善が見える(続行)
- 反応が戻る、夜の活動が増える
- 便が普段に近づく兆しがある
- 体重が維持できている
この場合は、環境を大きく変えず安定させる。給餌も「頻度を詰める」より「反応の出る形」を優先する。
B)改善が乏しい(部分見直し)
- 温度・湿度は整えたつもりでも反応が薄い
- 食べない以外に、便や体重の不安が出てくる
この場合は、切り分けを“戻す”方向に寄せる。
例:床材を安全側へ戻す/ケージ前面の刺激(視線・音)を減らす/ハンドリングを減らす、など。
C)悪化サインが出る(相談寄り)
- 体重減少が目立つ
- 脱水が疑われる
- 便の止まり方が強い、反応が薄い、ぐったり寄り
ここまで来ると、環境要因だけで引っ張らないほうが安全側。爬虫類対応の動物病院を含む専門家相談を視野に入れる。
次の内容: 1〜2週間のスパンで「慢性化」させないための進め方を整理する。
1〜2週間:慢性化を避けるための“整理と再設計”
1〜2週間のゴールは、拒食のきっかけを再現性のある形で特定し、再発予防につながる環境設計に落とすこと。
1)ログを見て、原因候補を絞る
- いつから食べないか
- 何を変えた後か(温度設定、ケージ位置、床材、餌など)
- 脱皮前後・冬(brumation)・産卵前後の可能性があるか
“変化の直前”に注目すると、候補が減る。
2)環境は「選べる設計」に寄せる
- 温度勾配(暖・涼)
- 湿度の偏り(乾・やや湿)
- シェルター(落ち着ける居場所の選択肢)
選べる状態があると、ストレスが下がりやすい。
3)給餌は「サイズ×頻度×種類」を固定しすぎない
- 体重推移と便で、頻度を微調整する
- 餌の切替は段階的にする
- サプリ(カルシウム・ビタミン)も急な変更を避ける
給餌設計のブレが減ると、拒食の原因が環境にあるのか体調側なのか見えやすい。
4)相談の目安を前倒しにする
1〜2週間の中で、体重減少・脱水・反応低下・便の異常が重なるなら、様子見の幅を狭める。寄生虫などの可能性も含め、専門家の判断材料が必要になりやすい。
次の内容: 拒食を長引かせやすい“NG行動”を整理し、悪化パターンを避けるポイントをまとめる。
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やってしまいがちなNG行動(悪化パターン)
拒食のときは「早く食べさせたい」が先に立ちやすい。けれど、レオパはストレスや環境の違和感が食欲に直結しやすく、焦り行動がそのまま長期化の原因になることがある。ここでは、拒食をこじらせやすい動き方を整理する。
毎晩のように餌を変えて試す(種類・サイズ・動き)
食べない原因が温度やストレスの場合、餌の種類(コオロギ、デュビア、冷凍コオロギなど)を次々変えても反応は戻りにくい。むしろ「毎晩違う刺激」が増え、警戒が強まって食べない流れに入りやすい。
切り分けは、餌より先に温度勾配と落ち着ける環境を整え、給餌を試すなら1要素だけ変えるほうが原因が残る。
給餌頻度を急に詰める(追い餌・追加給餌)
食べないのが不安で、間隔を空けずに追い餌をすると、消化が追いつかない方向に傾くことがある。特にホットスポット不足や夜間冷えがあると、消化不良が疑われる状態に寄りやすい。
給餌頻度を上げる前に、保温と温度勾配を優先し、便や体重を見ながら設計したほうが安定する。
反応を見たくてハンドリングが増える
「元気か確認したい」「口を開けて見たい」「お腹を触って確かめたい」が続くと、ストレスの上乗せになりやすい。拒食のきっかけが引っ越しやケージ移動、同居・視線ストレスの場合は特に悪化しやすい。
確認は短く、回数を増やさないほうが、翌日以降の反応が読みやすい。
ケージ環境を一度に大改造する(床材・配置・照明をまとめて変更)
温度、湿度、シェルター、床材、照明・昼夜サイクルをまとめて変えると、その後に食べ始めても「何が効いたか」が分からなくなる。逆に食べないままだと、原因が増えて迷いが深くなる。
切り分けは、疑いの濃い順に1つずつ戻す・整えるが基本になる。
温度を上げ下げしすぎる(設定の迷走)
拒食を見ると、保温を上げたり下げたりして様子を見たくなるが、温度が揺れるほどストレスが上がりやすい。ホットスポットや温度勾配の“選べる環境”が崩れると、余計に食欲が落ちることがある。
温度は「安定」が優先。サーモスタットのセンサー位置やヒーターの設置を見直し、急な揺れを減らすほうが安全側。
湿度を上げるつもりでケージ全体をジメジメさせる
脱皮不全が心配で加湿を強めすぎると、ケージ内がこもって落ち着かなくなることがある。結果としてシェルターに籠もりっぱなしになり、食べない状態が続くケースもある。
湿度は全体を上げるより、乾いた場所とやや湿った居場所を作って選べる形に寄せたほうが安定しやすい。
便が出ない不安で、無理に食べさせようとする
便が出ないと焦るが、食べていない時期に便が減るのは自然な面もある。温度が崩れている状態で無理に給餌すると、消化不良が疑われる方向に寄りやすい。
「普段との差」で便を見るのが基本で、まずは保温と温度勾配の安定を優先し、体重や反応と合わせて判断する。
brumationや産卵の可能性を無視して“環境ミス”だけに絞る
冬に食べない、成熟メスで食欲が落ちるなど、生理的な変化が絡むこともある。ここを無視して環境をいじり続けると、切り分けが長引く。
日数だけで決めず、体重減少・脱水・便・反応で危険度を上げ下げし、迷うほど状態が悪い場合は相談を含めるほうが安全側。
反応が薄いのに様子見を引っ張りすぎる
ぐったり、刺激への反応が薄い、体重減少が目立つ、脱水が疑われる、便の止まり方が強い。こうしたサインが重なるのに、環境調整だけで引っ張るとリスクが上がる。
拒食の線引きは「食べない日数」より「全身状態」。危険サインが強いほど、相談・受診を含めた判断が必要になりやすい。
次の内容: 体重減少・脱水・便停止・ぐったりなどを基準に、相談・受診を含めた“相談目安”を具体的に整理する。
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受診を含む相談目安(危険サイン:体重減少・脱水・便停止・ぐったり等)
拒食の対応で一番迷うのは、「環境を整えて様子を見る」から「専門家に相談する」へ切り替えるタイミング。ここは日数だけで決めるより、体重減少/脱水/便(普段との差)/反応の重なり方で危険度を上げるほうが安全側になりやすい。爬虫類対応の動物病院を含む専門家相談は、早めに情報を揃えておくほど進みやすい。
まず押さえる考え方(いつまで様子見か)
- 「食べない日数」だけでは判断しにくい
- 代わりに、体重が落ちているか、脱水が疑われるか、便の止まり方が強いか、反応が薄いかで線引きする
- これらが1つだけなら環境要因の見直しで戻ることもあるが、2つ以上が重なるほど相談の優先度が上がる
相談・受診を前倒しにしやすい危険サイン
次のような状態は、環境要因だけで引っ張りすぎないほうが安全側。
体重減少が続く/落ち方が大きい
体重は最もブレにくい指標。拒食が短くても、落ち方が目立つなら優先度が上がる。
- 体重が日を追って下がる
- 触った感触で痩せた印象が増える
体重減少は寄生虫などの可能性も含めて整理が必要になりやすい。
脱水が疑われる(目・皮膚・反応)
水入れがあっても脱水っぽい見え方になることがある。
- 目の印象が弱い、落ち窪んだ感じが強い
- 皮膚の張りが弱い印象が続く
- 反応が落ちている
脱水が疑われる場合は、相談の優先順位が上がりやすい。
便の止まり方が強い/便の状態が明らかにいつもと違う
「食べていないから出ない」と「普段との差として止まり方が強い」は分けて考える。
- 普段のペースから明らかにズレて止まっている
- 出ても形・臭い・色などがいつもと違う印象が強い
- 腹部の張りや不自然さが気になる
便の異常が目立つ場合は、温度や給餌設計の問題だけでなく、体調側の要因も混ざりやすい。
ぐったり・反応が薄い(様子見しにくいサイン)
拒食より危険度が高いのが全身状態の低下。
- 刺激への反応が薄い
- 姿勢が崩れる、動きが極端に少ない
- いつもと明らかに違う“元気のなさ”が続く
この場合は早めに相談を含めた判断が必要になりやすい。
口周り・皮膚・目に明らかな異常がある
- 口がうまく閉じない、口元が腫れて見える、よだれっぽい
- 目が開きにくい、目の周囲に違和感がある
- 皮膚にただれや強い変化がある
外から見える異常があるときは、環境調整だけで様子を見る範囲を超えることがある。
様子見から相談へ切り替えやすい“組み合わせ”の目安
次の組み合わせは、拒食が短くても相談を視野に入れやすい。
- 体重減少+脱水っぽい
- 体重減少+便の止まり方が強い
- 脱水っぽい+反応が薄い(ぐったり)
- 便の異常+反応低下
- 環境を整えても改善が乏しい+体重が落ち始める
逆に、反応があり体重が維持できているなら、温度勾配・保温・湿度・シェルター・ストレス・給餌設計を段階的に見直しつつ、短いスパンで状態の変化を追うほうが判断しやすい。
相談・受診前に揃えると伝わりやすい情報(短くメモ)
相談時は「何が起きているか」が整理されているほど判断が早い。可能な範囲で十分。
- いつから拒食か(食べムラか、完全に食べないか)
- 体重の推移(測れれば)
- 便の状況(普段との差、最後の排便)
- 脱皮の状況(シェディングの前後、脱皮不全の有無)
- 飼育環境の要点(ホットスポット、温度勾配、夜間の保温、湿度、床材、シェルター)
- 直近の変化(引っ越し、ケージ移動、ハンドリング増、同居・視線、餌の変更)
- 餌の種類とサイズ、給餌頻度、カルシウム・ビタミンの与え方
相談先の選び方(一般論)
爬虫類は診られる範囲が病院によって違うことがある。爬虫類対応の動物病院へ相談できると、検査や処置の選択肢も含めて話が早い。相談の時点で「拒食」「体重」「便」「脱水の疑い」「反応」を短く伝えると、緊急度の判断をしてもらいやすい。
次の内容: 拒食を繰り返さないために、温度勾配・保温・湿度・給餌設計・ストレス低減をどう組み立てるか(再発予防の考え方)をまとめる。
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再発予防の考え方(温度勾配・保温・湿度管理・給餌設計・ストレス低減)
拒食が落ち着いた後にやりたいのは、「原因を当てる」よりも、また同じ迷い方をしない仕組みを作ること。レオパの拒食は、温度・湿度・隠れ家・給餌・ストレスのどれか1つというより、小さなズレが重なって起きることが多い。再発予防は、ズレが起きても崩れにくい設計に寄せるのが現実的。
温度勾配:ホットスポットだけで終わらせない
食欲と消化の安定には、ホットスポットの強さ以上に「選べる状態」が効きやすい。
- 暖かい場所と涼しい場所があり、本人が移動して調整できる
- ホット側・クール側の両方に落ち着ける居場所(シェルター)がある
温度勾配があると、暑すぎ・寒すぎのストレスが減り、食べムラが出ても立て直しやすい。
保温:夜間の冷えを想定して“揺れ”を減らす
拒食の引き金になりやすいのは、季節の変わり目や暖房の影響で起きる夜間の冷え込み。昼の設定が良くても、夜だけ落ちていると消化が止まりやすい。
- 夜間の最低温が急に下がらないように設計する
- サーモスタットのセンサー位置を固定し、測定条件をぶらさない
保温は「高くする」より「揺れを減らす」。ここが安定すると、給餌の切り分けもやりやすくなる。
湿度管理:平均値より“居場所の選択肢”
湿度は上げ下げより、乾いた場所とほどよく湿った場所が共存している方が安定しやすい。
- ケージ全体をジメジメさせない
- 脱皮前後に備えて、局所的にやや湿った居場所を作れるようにする
脱皮不全(シェディングの失敗)が続くと拒食が長引きやすいので、脱皮期のルールを決めておくと迷いが減る。
給餌設計:サイズ×頻度×種類を“段階的に”
拒食のたびに給餌をいじると、原因が見えにくくなる。逆に、設計をゆるく決めておくと、少しの変化で崩れにくい。
- 餌のサイズは急に上げない(変えるなら1段階)
- 給餌頻度は体重と便のペースで微調整する
- 餌の種類の切替は段階的にし、反応が読める形で試す
カルシウム・ビタミンも、急な増減より“いつもの範囲”を作るほうが安定しやすい。
ストレス低減:変化を「1回に1つ」にする
拒食の直前に「変化」があるケースは多い。再発予防は、変化を小さくして反応が読めるようにする。
- レイアウト変更、床材変更、ケージ移動は一度にまとめない
- ハンドリングは頻度と時間を決めて、増やしすぎない
- 視線や音、振動などの刺激を減らす配置に寄せる
変化が必要なときほど、1つ変えて様子を見るほうが早く原因に近づける。
brumation・産卵の混同を避ける:季節と個体条件を前提にする
冬に食べない、成熟メスで食欲が落ちるなど、生理的な要素も絡む。ここを環境ミスだけで説明しようとすると、調整が迷走しやすい。
- 日数ではなく、体重・脱水・便・反応で危険度を上下させる
- 体重が維持できて反応があるなら、環境を安定させて様子を見る余地がある
- 体重減少や反応低下が重なるなら、相談の優先度を上げる
季節要因を前提に置くと、「いつまで様子見か」の迷いが減る。
1枚で管理する:再発を減らす最低限の記録
拒食を繰り返しにくくするには、難しい管理より“揃える項目”を決めるほうが効く。
- 体重(週1〜でも十分に役立つ)
- 便(普段のペースの感覚)
- 温度(ホットスポットと夜間の冷え)
- 直近の変化(移動・ハンドリング・餌の変更)
記録があると、拒食が出たときも「何を先に直すか」がすぐ決まる。
次の内容: よくあるQ&Aとして、拒食の“いつまで”や、脱皮前後・冬・給餌の迷いどころを整理する。
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よくあるQ&A
Q1. レオパが食べないのはいつまで様子見でいい?
様子見の軸は「日数」より 体重・脱水・便(普段との差)・反応。
食べない期間が短くても、体重減少や脱水っぽさ、反応低下が重なるなら様子見の幅は小さくなる。逆に、反応があり体重が維持できているなら、温度勾配・保温・湿度・シェルター・ストレス・給餌を優先順位つきで見直し、短いスパンで変化を追うほうが判断しやすい。
Q2. 食べムラと拒食はどう違う?
食べムラは、食べる日と食べない日が混ざる状態で、活動時間や給餌タイミング、餌の動きの好み、軽いストレスなどで起きることがある。拒食は、反応が薄く食べない状態が続くイメージになりやすい。どちらでも重要なのは、体重が維持できているか、脱水や便の異常が出ていないか。見え方が似ていても危険度は変わる。
Q3. 脱皮前後で食べないのは普通?
シェディング(脱皮)の前後で食べないことはある。体色がくすむ、白っぽい、目が曇る感じが出る時期は特に起きやすい。
ただし、湿度が合っていないと脱皮不全が続き、拒食が長引くことがある。指先や尾先に皮が残りそう、残皮が続く場合は、乾いた場所とやや湿った居場所の選択肢を作り、こもりすぎない形に整えるほうが安定しやすい。
Q4. 冬に食べない。brumationか病気か分からない
冬は活動が落ち、食欲が落ちることがある。brumationが疑われるときも、判断の軸は同じで 体重・脱水・便・反応。体重が維持できて反応があるなら、温度・保温の揺れを減らして環境を安定させ、無理に給餌を詰めないほうが安全側。体重減少や反応低下、脱水っぽさが重なるなら、季節要因だけに絞らず相談を含めた判断が必要になりやすい。
Q5. 餌を変えたら食べなくなった。元に戻すべき?
餌の種類(コオロギ、デュビア、冷凍コオロギなど)やサイズ変更の直後に食べないなら、給餌要因の可能性は上がる。反応が読みにくいほど、いったん元に戻したほうが切り分けは早い。
ただし、温度が崩れていると消化が進みにくく、餌を戻しても食べないことがある。温度勾配と保温を先に整え、給餌は1要素ずつ試すと原因が残りやすい。
Q6. 給餌頻度は増やした方がいい?減らした方がいい?
食べないときに頻度を詰めると、消化不良が疑われる方向に寄ることがある。特にホットスポット不足や夜間冷えがあると影響が出やすい。
頻度の調整は「食べさせたい気持ち」より、体重と便のペースを見ながら決めるほうが安定しやすい。頻度を変えるなら急に大きく動かさず、段階的に。
Q7. カルシウムやビタミンを増やしたら食べる?
サプリの増減で急に食欲が戻ると期待すると、調整が迷走しやすい。急に増やすより、いつもの範囲に戻して安定させ、給餌設計(サイズ・頻度・種類)と一緒に整えるほうが反応が読みやすい。食欲低下の原因が温度やストレスなら、サプリを増やしても解決しにくい。
Q8. ハンドリングして状態確認した方がいい?
確認の回数が増えるほど、ストレスの上乗せになりやすい。拒食の直前に引っ越し、ケージ移動、同居・視線ストレス、来客などがある場合は特に影響が出やすい。
確認は短く、必要最低限にして、体重・便・反応・環境の記録で追うほうが安全側になりやすい。
Q9. シェルターは1つでいい?複数がいい?
拒食や食べムラが起きやすい個体ほど、「選べる居場所」がある方が安定しやすい。ホット側とクール側の両方に落ち着ける居場所があると、温度勾配が機能しやすい。シェルターの形が合わない、入口が明るいなどはストレスになりやすいので、まず配置の調整から小さく変えると切り分けがしやすい。
Q10. 受診するとき、何を伝えたらいい?
短いメモがあると相談が進みやすい。
- いつから拒食か(食べムラか、完全に食べないか)
- 体重の推移(測れれば)
- 便の状況(普段との差、最後の排便)
- 脱皮の状況(前後、脱皮不全の有無)
- 飼育環境(ホットスポット、温度勾配、夜間保温、湿度、床材、シェルター)
- 直近の変化(引っ越し、ケージ移動、ハンドリング、同居・視線、餌変更)
これだけで危険度の判断材料になりやすい。

