ナイフフィッシュはアロワナ目ナギナタナマズ科に属する魚で“ナギナタナマズ”とも呼ばれます。有名なデンキウナギ目の魚も“ナイフィッシュ”と呼ばれます。少しややこしいですね。
前者が東南アジア・アフリカ原産種、後者が南米原産種なので、南米由来のナイフフィッシュを「南米ナイフフィッシュ」と呼ぶことがあります。因みにショップでもこの通名がよく使われています。
大型魚が多く温和な性格から人気の高い魚種です。
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目次
<目次>
90cm水槽以下でも飼える?小型ナイフフィッシュの種類 |
ナイフフィッシュの飼育方法 |
ナイフフィッシュの混泳 |
ナイフフィッシュの繁殖方法 |
まとめ |
90cm水槽以下でも飼える?小型ナイフフィッシュの種類
まずナイフフィッシュ全般に言えますが、殆どの種類が120cm水槽で飼育した方が無難です。ただ種により20〜100cmと最大サイズは実に幅広い魚です。
自分の手に負える魚か?しっかりと見極めて下さい。
ナイフフィッシュ(90cm水槽で飼育可能な種類)
インディアンナイフフィッシュ
その名の通りインド及び東南アジア諸国に生息するナイフィッシュです。体長60cmで体色はやや地味な種です。かなりギリギリですが90㎝水槽でも飼育可能です。
アロワナナイフフィッシュ
下顎と顔つきがアロワナに似ている事からこう呼ばれました。アロワナとは完全な別種です。単純にアロワナナイフフィッシュと売り出されることが多いのですが、アファーとコンゴエンシスの2種に分けられ、それぞれ60cm、30cmとなります。コンゴエンシスはナイフフィッシュの中ではかなり小柄な部類です。
アフリカンナイフフィッシュ
特に小柄な種で成長しても20〜30cmとギリギリ中型魚に入ります。この種に限れば60cm水槽でも飼育可能です。
南米ナイフフィッシュ(90cm水槽で飼育可能な種類)
デンキウナギ目の名の通り微弱な電流を頼ったライフサイクルを送る種です。有名なブラックゴーストはその昔「ブラックゴーストナイフフィッシュ」と呼ばれていました。その近縁種となります。
グリーンナイフフィッシュ(グラスナイフフィッシュ)
最大20cmにも満たない中型魚であり透明度の高い魚です。他のデンキウナギ目の魚同様に腹ビレは下腹部を覆います。その腹ビレを波立たせるようにして泳ぎます。
リーフナイフフィッシュ
リーフの名の通り茶褐色の網目模様が特徴です。こちらも最大20cmほどです。南米ナイフは中型種が多いので、60cm水槽で飼育可能なのも魅力です。
※その他の魚種は1mを超えるものが多く、最低でも120cm規格水槽が必須となります。比較参考として2属のナイフフィッシュ。その有名大型種の一部をご紹介します
ナイフフィッシュ(大型種)
ロイヤルナイフフィッシュ
スポットが個体により微妙に異なります。自然下では実に120㎝ほどの巨大種ですが、飼育下では80cmほどで成長が止まります。古くから知られている人気魚です。
スポッテッドナイフフィッシュ
ロイヤルナイフフィッシュに似ていますが一列上のスポットのみ入ります。こちらも120㎝越えの大型になる種で、アフリカなどでは貴重な食料として扱われています。
アルビノナイフフィッシュ
珍しい大型ナイフフィッシュのアルビノ種です。なかなか同定は困難ですが上記二種のどちらかのアルビノです。
南米ナイフフィッシュ(大型種)
トランペットナイフフィッシュ
南米ナイフの中では大型種であり60~100cm以上になります。遊泳能力に長けており高速バックをしたりと観察していてあきが来ない魚です。
エレファントナイフフィッシュ
どことなくエレファントノーズフィッシュに似ています。それもそのはず同じモルミルス属の仲間です。南米ナイフフィッシュは国内で流通していない種類が非常に多く、そのまま学名で売られている場合が殆どです。
基本的にナイフフィッシュ・南米ナイフ共に夜行性です。また南米ナイフは電磁波を使う特性から複数飼育は困難です。反してナイフフィッシュは複数飼育が可能です。その場合はより広い水槽が必要となります。
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ナイフフィッシュの飼育方法
“ナギナタナマズ”と呼ばれるナイフフィッシュに焦点を当てます。南米ナイフはブラックゴーストと同じ飼育方法です。
ナイフフィッシュは急速に成長します。2〜3年でMAXサイズになるので成魚用水槽は早めに用意しましょう。
餌は市販の大型魚フードで充分です。時々昆虫や小型魚などの生き餌や冷凍赤虫・活エビ等を与えると喜びます。水質・水温共に幅広く適応し、水質は中性、水温は27〜28℃を保てば問題ないでしょう。
餌食いが良いだけあり水を汚しがちです。エーハイムなどのパワーフィルターを使うと手間がかかりませんよ。
コミュニティタンクではメインの魚種が好む環境に柔軟に適応してくれます
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ナイフフィッシュの混泳
同種間・他種間でも何かしらのきっかけ(発情期など)で争う事もありますが、基本的に混泳向きの魚です。特に表層魚のアロワナとは相性が良く、一緒に泳ぐ姿を頻繁に目にします。
ただ口に入るサイズは捕食してしまいます。サイズは多種・同種ともに均一にしましょう。
混泳に関しては滅多にトラブルを聞かない魚です。
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ナイフフィッシュの繁殖方法
かなりの難易度を誇ります。どの飼育書を読んでも「繁殖は極めて難しい」の一文です。
教科書的な説明は難しいのですが、知る限りの情報でご説明します。
国内の少数例では「偶然な産卵」が殆どです。数匹混泳させていたら偶然ペア成立→産卵・孵化までに至った訳です。外見からの雌雄判別は困難なので、この方法がベストでしょう。
ヒレを震わせ、互いに体を擦り付け合う動作が見られたら産卵が始まります。産卵後無事放精し受精が確認できたら隔離すべきか?親魚に任せるべきか?難しい判断となります。
最初は隔離してみて下さい。隔離し無事孵化に至ればそれが正解です。ただ上手くいかなければ親の手が必要なのかもしれません。
稚魚はしばらく動かずヨークサックから栄養を摂ります。遊泳を始めたらアルテミアなどの初期飼料を与えましょう。
繁殖に関してはかなり情報が不足している魚種です。
もし過去に経験のある方は是非とも情報提供をお願いします。
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まとめ
…と少し尻切れトンボの説明になり恐縮なのですが、未だ不明な点の多い魚です。大型魚のタンクメイトにされがちな本種ですが、メイン飼いでも迫力満点ですよ!