マダライモリ、数ある陸生イモリの中でもエメラルドグリーンの体色で最も華美なイモリです。
かなり丈夫な種類でこれから外国産イモリを飼いたいという方にもってこいです。
ですが先入観からか…「難しい」「すぐ死んじゃうんじゃない?」と思われる方が多いようです。
そんなことはありません!寧ろコツさえつかめば飼育も容易で手間もさほどかかりません。
何より飼育者の最大の醍醐味でもある「繁殖」にまで持ち込める種類です。
今回はそんなマダライモリの飼育について、基本的なことをまとめてみました。
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目次
<目次>
マダライモリの特徴・寿命 |
マダライモリの値段や飼育費用 |
飼育方法と餌 |
冷却方法とヒーターの必要性 |
まとめ |
マダライモリの特徴・寿命
マダライモリの寿命は15〜20年とも言われます。飼育下でも10年ほどは生きるでしょう。
特徴として特記すべきはそのクレスト(背鰷)です。
繁殖期に水生形態に変化するのも大きな特徴ですが、オスはそのクレストが魚の鰭のように大きく伸展します。
他のイモリと一線を画すのはその高温耐性でしょう。
流石に熱帯のキノボリサラマンダーほどではありませんが、十分育った成体は日本の夏でも冷やす必要がありません。
もちろんイモリ飼育の正道は夏場になんとしてでも冷やす!ということですが、ことこのイモリだけは乗り切れてしまいます。
ただ可能な限り夏場は冷やしてあげて下さい。
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マダライモリの値段や飼育費用
マダライモリそのものの値段はまちまちです。
イベントなどでは5000円ほどで成体が売られていましたが、市販価格では10000円前後が妥当です。
両生類は通販がまだ禁止されていないので、ネットショップやネットオークションで安価な個体を見つけるのも一つの方法です。
そしてこれはイモリに共通するのですが、飼育費用も案外かからないものです。
というのも代謝が非常に遅くほとんど動かないので、ケージも見栄えさえ気にしなければありあわせで済みます。
餌も頻繁に与える必要がありません。
飼育費用はもちろん累進ですから、最終的に生体の値段を上回ります。
ただ思い返してみると自分は飼育費用に10000円もかからなかったような気がします。
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飼育方法と餌
餌は人工飼料メインで大丈夫です。
自己責任ですが私はミミズやコガネムシの幼虫、ワラジムシを自家採取してました。
中でもワラジ虫は陸生エビと言われるほど栄養のバランスが完璧です。
粗食ですので与えすぎには気を付けますが、大体は自分で拒否します。
目安としては週2〜3回ほどです。
床材などはなるべく自然由来のものにします。
園芸用のピートモスやヤシガラ土、黒土などを環境に合わせ混合し使います。
若しくは市販のソイルや大磯砂、水苔も良いでしょう。
口から水分を取らない生き物なので保湿は必ず忘れないでください。
1日1回は必ずビショビショにならない程度に霧吹きをします。
臆病でストレスが溜まりやすい面もあるので、隠れ家は必ず入れてあげて下さい。
市販の爬虫類シェルターでも良いですし、良木などを上手く組み合わせても構いません。
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冷却方法とヒーターの必要性
原則ヒーターは必要ありません。北海道など氷点下を下回る場合は流石にパネルヒーターが必要ですが、それ以外は神経質になる必要はありません。
ただ調子を崩している個体などは、冬場でも20℃ほどあれば頼もしいです。
一番厄介なのが冷却です。
マダライモリは例外的に夏を乗り切れますが、これはマダライモリに無理を聞いてもらっているんです。
できれば22〜25℃が良いでしょう。
冷却方法は2通りあります。継続して冷やすかその場凌ぎで冷やすかです。
後者は凍らせたペットボトルやアイスノンをケージ周りに置きます。
寒暖差が激しく皮膚が張り付くので直には絶対に触れさせないようにします。
ただ後者は瞬間的なものなのでお勧めはしません。
継続的に冷やす方法として代表的なものは、冷蔵庫・クーラー・ワインセラーがあります。
冷蔵庫・ワインセラーは鑑賞に不向きですが確実な方法です。特にワインセラーは一番理想的です。
冷蔵庫は設定温度を最大にし、ワインセラーは標準温度にします。
その中にケージごと入れてあげます。
余裕がなかったらひと回り小さな容器やタッパーなどでも良いです。
最大限の配慮はやはりクーラーですが、夏場はフル稼働する羽目になります。
なかなか経済的に難しいのではないでしょうか?
ですが鑑賞・飼育共に最善の方法ですので、余裕のある方は迷わずこちらを選んでください。
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まとめ
マダライモリはイモリの仲間でもかなりイレギュラーです。
高温に耐えてくれるイモリはそうそういません。
イモリの仲間の最大の課題は冷やすことです。
両生類の中でも無尾類・無足類は暖めることのほうが多いので不思議なものです。
マダライモリに限らず有尾類は魅力的な種類ばかりです。
長期飼育しできるだけ自然の姿に近づけてあげれるよう、頑張って下さい。