ジャングルカーペットパイソンの値段や飼育・モルフや必須ケージについて

ジャングルカーペットパイソンは別名「ジュウタンニシキヘビ」とも呼ばれ、オーストラリア・クイーンズランド州に生息するカーペットパイソンです。

人気の高いモルフもこの種から作出されており、原種は地味ながら改良品種作出の原種として使われる事も多く広く流通しています。

地味とは言え黄色みが強く発現する個体も多く、気に入った体色や柄の個体を混じり抜きする面白みもある興味深いヘビでもあります。

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目次

ジャングルカーペットパイソンのモルフとは?

ジャングルカーペットパイソンのモルフとして『ゼブラカーペットパイソン』がいます。

そもそもジャングルカーペットパイソン自体のルーツが“野生種”もしくは“モルフ”という説に分かれており、野生個体と考えられているものも、その模様が種々様々であり「これぞ!ジャングルカーペットパイソン」という個体がなかなか特定しづらい状況にあります。

その“ジャングルカーペットパイソン”から作出されたモルフが『ゼブラカーペットパイソン』です。

出典:SNAKES AT SUNSET セブラカーペットパイソンの幼蛇

ゼブラカーペットパイソンはジャングルカーペットパイソンから出現した共優性モルフ(遺伝学が絡み難解になりますが、ゼブラカーペットパイソンの雌雄からは必ずゼブラカーペットパイソンが産まれるということ)です。

原種に比べ模様が細かく密に入り、本来の黄色みはやや薄れるモルフです。幼蛇の時は暗褐色部分が多く黒いヘビ…という印象が強いですが、その成長に伴い黄色部分の明色部が発現していきます。やや大柄になるカーペットパイソンは成熟すると模様が大味になりがちですが、その中でも本種は巨大化しても微細な模様が残り続ける特筆すべきモルフです。

更にジャガーカーペットパイソンから派生したモルフは『アザンジャガー』『アルビノジャガー』などが代表的なモルフです。

アザンジャガーカーペットパイソン


黄色色素が欠乏し白色色素に置き換わったモルフであり、正式名称は「“アザンティック”ジャガーカーペットパイソン」と呼ばれています。

他のカーペットパイソンから産み出された「アザンティック」モルフも多数おり、ジャガーカーペットパイソン以外にも『コースタルカーペットパイソン』や『イリアンジャヤカーペットパイソン』のアザンティックモルフも多数販売されています。

モルフ作出の際には劣性遺伝などで神経障害が起こりやすくなるので、ふらついていたり、あらぬ方向に移動するような個体は避け、綿密に個体を選び購入するようにして下さい。

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ジャングルカーペットパイソンの飼育とケージについて

出典:HERMIT 飼育ケージの一例

ジャングルカーペットパイソンの体長は平均1.7~2.0m程度とそれなりに巨大化することを考慮しましょう。最大では2.5mにも達することがあるので、飼育するケージもそれなりの大きさを要求します。

また大前提として生息域では『樹上種』であり、他の樹上性ヘビ類と比較するとかなり胴回りが太くなります。

現地オーストラリアでは地面をはいずる事もあるのですが、原則として「ジャングル」の名前の通り立体性の行動を好む傾向を持ちます。そのためケージは底面積はもちろん、その高さも十分な物を用意しましょう。

絡み付く枝や木を入れなくても飼育可能ですが、ホットスポットや飼育機器にまとわりつきやけどを負う可能性があります。自然本来の環境に近づけるほど狂暴性が増すと言われているので、この点は火傷をしない様なカバーを付けたりと飼育者のスタイルにお任せしましょう。

現地では主に鳥類・哺乳類などを主食とします。

餌については冷凍飼料で一向に構いません。サイズに応じ各種サイズの冷凍マウス・ウズラなどを与え、成体にはラットなどを中心に食べさせてあげて下さい。

出典:Amazon

冷凍飼料を解凍する際は電子レンジなどの急速加熱はタンパク質が変性するので絶対にNGです。40℃程度のぬるま湯に密閉した袋に入れつけこみ、数時間ほど待って解凍しましょう。もしくは室温に晒し自然解凍でも構いません。


給餌方法はケージ内に直置きして食べないことが多いので、解凍した飼料をトング等で口元まで持って行ってあげましょう。注意したいのはいくら慣れた個体でも餌やりの際は“食べること”そのものに集中します。咬合力もかなり強いので皮手袋等で自衛した方がいいでしょう。

ちなみに爬虫類用トングは実際に販売されていますがかなり高価です。よく洗浄すれば料理用の安価なものや100円ショップの物でも構いませんので、無理に「爬虫類用」に拘る必要もありません。

温度設定は他のカーペットパイソンと同様で日中は約30℃、夜間は2~3℃ほど落とし27~28℃ほどに設定して下さい。消化吸収や代謝促進のためバスキングできるホットスポットを用意し、その部分だけ35℃程度の高温にします。

出典:Amazon

温度調整はケージの大きさ・ジャガーカーペットパイソンの大きさに応じ、プレートヒーターやエアコン等で調整すると良いでしょう。

脱皮や水分補給等で頻繁に水に浸かるので、水入れも設置する必要があります。水入れは上記の様に安価なタッパーウェアで構いません。

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ジャングルカーペットパイソンの値段とかかる飼育費用

ジャングルカーペットパイソンの生態価格はその発色具合や模様…そして大小により変動しますが、概ね30000~70000円ほどの価格帯と見て下さい。

飼育費用ですが、これは飼育者によりけりです。

例えば床材を新聞紙にしたり敢えて枝等を入れない必要最低限の飼育方法ならば、費用はかなりお安くなるでしょう。反対に広々としたケースで飼育し観葉植物などを植え生息地に近い環境にし、LEDなどでライトアップすればより高額になります。

ヘビの仲間は必ずしも紫外線が必須ではないので、UV灯は省くことが可能です。

必需用品は『バスキングライト』『ケージ』『水入れ』『プレートヒーター』の4点でしょう。総価格は40000円が最低ラインとなります。

そして生物飼育に欠かせないのが「電気代」「餌代」等の維持費でしょう。

餌についてはヘビの仲間はいわゆる“食いだめ”ができるので、幼蛇で一週間・成体で一ヶ月に1~2回程度の給餌で済みます。そのため想像以上に餌代はかかりません。電気代などは管轄の電力会社に依存するので断言はできませんが……概ね数千円で済むと思います。

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ジャングルカーペットパイソンの繫殖方法

気温が下がり始める秋季から準備を始め、冬季にはホットスポット以外の日中・夜間気温を2~3℃下げ、春季に差し掛かる数カ月までの長期間『クーリング』を行って下さい。

それに比例し消灯時間も1日の1/2~2/3ほどの12~16時間と、日が落ちる時間を延ばすようにします。

春から夏にかけてが繁殖のタイミングです。クーリングが上手く行きメスが抱卵すると余り移動させない方が良いので、メスのケージにオス個体を入れ交尾を促してください。

雌雄ともに性成熟していれば写真の様に交尾に至ります。交尾は最長で12時間にも及ぶので辛抱強く待ちましょう。

うまく受精すればメスは産んだ卵をとぐろを巻き孵化するまで保護します。そのままメスに任せても良いのですが、孵化させるには90%以上の高湿度と30℃以上の気温が必要となるので、衰弱が気になる方は人工孵化に切り替えて下さい。

産卵数は20個ほど、孵化に要する日数は約一ヶ月半ほどです。精度の高い温湿度計を用意しなるべく密閉度の高い容器に水苔等を敷き、上記の環境を維持し続けて下さい。

孵化時でも幼蛇は約20~30cmほどのサイズなので、初期餌は冷凍ピンクマウスを一週間に2℃ほど給餌し育て上げて下さい。

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まとめ

ジャガーカーペットパイソンは様々なモルフが存在し、実に飼い応えのあるカーペットパイソン種です。

やや野性味に近い性格を持ちますが、そこが良い!という昔ながらのファンも多く存在します。

ただし、かなり大柄になるカーペットパイソンなので将来を見据え計画的な飼育をするようにしましょう。

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