混泳トラブルの隔離判断|追い回し・吸い付きの線引き

混泳水槽で、特定の魚を追い回す・体に吸い付く・寝ている魚に接触するような様子が見られると、不安になりやすい。プレコが体表を舐めたり吸盤状の口で触れたりする行動は、必ずしも捕食とは限らない。一方で、繰り返し起きる場合や体表に傷・白濁・出血が出ている場合は、放置すると悪化につながることがある。

隔離は「相手を守るため」「加害側の行動を止めるため」「水槽内のストレスを減らすため」に有効になりやすいが、隔離すれば必ず解決するとは限らない。隔離が必要かどうかは、被害の程度と再発のしかたを軸に整理すると判断しやすい。

最初に見ておきたい軸は次の4つ。

  • 被害の程度:傷の有無、白濁や出血、鱗の剥がれ、ヒレ裂けがあるか
  • 再発頻度:一度きりか、毎晩のように起きるか、同じ相手に偏るか
  • 発生時間帯:消灯後・早朝など、夜間に集中していないか
  • 水の状態:急な水換え後、立ち上げ直後、過密、酸欠が疑われる状況がないか

これらを押さえると、「今すぐ隔離が必要な状態」なのか、「観察と環境調整を優先できる状態」なのかが切り分けやすくなる。

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目次

まず結論:隔離判断の線引き(3段階)

隔離の要否は「被害の程度」と「再発のしかた」で3段階に分けると整理しやすい。水槽の状況や魚種で例外はあるが、判断の目安として使える。

軽度:観察+環境調整を優先(隔離は急がないことが多い)

目安

  • 追い回し・接触が一時的で、短時間で収まる
  • 体表に傷・白濁・出血が見当たらない
  • 逃げ場(隠れ家・物陰)があり、被害魚が落ち着けている
  • 食欲・泳ぎ・呼吸に大きな変化がない

この段階で起こりやすい背景

夜間の接触、縄張りの軽い競合、餌や居場所の小さなズレなどが重なっているケースがある。まずは「再発するか」「同じ相手に偏るか」を観察しつつ、レイアウトや給餌タイミングの調整を検討する余地がある。

中等度:一時隔離を検討(再発・軽い傷が出たら優先度が上がる)(H3)

目安

  • 同じ相手への追尾や吸い付きが繰り返し起きる(夜間に多い、毎日〜数日に一度)
  • 体表に擦れ・粘膜荒れ・うっすら白っぽい部分が出てきた
  • 被害魚が物陰にこもる、動きが鈍る、摂餌が落ちるなど軽い変化がある
  • 隠れ家が少ない、寝場所が重なる、過密気味など「接触が増える条件」が揃っている

考え方

環境調整だけで止まることもあるが、被害が積み上がると回復に時間がかかりやすい。加害側(例:プレコ)・被害側のどちらを隔離するかは状況で変わるため、「被害が進む前に一時的に距離を取る」選択肢を入れておくと判断が安定しやすい。

重度:速やかな隔離が優先(危険サインがあれば専門家相談も視野)(H3)

目安

  • 体表の出血、鱗剥がれ、深い傷、白濁の拡大、カビ状の付着が見られる
  • ヒレの裂けが進む、傷が赤く腫れる、体表がただれる
  • 呼吸が速い(口パク増加、エラの動きが速い)、横たわる、浮く/沈む、反応が鈍い
  • 被害魚が逃げられず、追尾や吸い付きが長く続く
  • 立ち上げ直後・過密・急な水換え後など、水質悪化が疑われる状況が重なっている

考え方

この段階は「隔離して被害を止める」ことの優先度が高い。体表ダメージがあると感染症に移行する可能性もあり、状態が悪い場合は専門家へ相談した方が早いケースがある(病院名や窓口の指定は不要)

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隔離が必要になる“危険サイン”

隔離を急いだ方がよいサインは、「体表の損傷」「行動の異変」「呼吸の異常」「水質トラブルが疑われる状況」に分けて見ていくと整理しやすい。複数が同時に出ているほど、放置による悪化リスクが上がりやすい。

体表の危険サイン(傷・感染に移行しやすい状態)

次の所見がある場合、混泳の接触によるダメージが進んでいる可能性がある。隔離の優先度が上がりやすい。

  • 出血:点状でも繰り返す、赤みが広がる
  • 鱗剥がれ:地肌が見える、範囲が拡大する
  • 白濁:擦れた部分が白くなる、白さが広がる
  • 粘膜の荒れ:体表が曇る、ぬめりが不自然に減ったように見える
  • カビ状・綿状の付着:傷口に白い綿のようなものが付く
  • 赤い充血やただれ:傷周辺が赤い、皮膚がめくれるように見える
    ※白濁は「擦れの直後」だけで済む場合もあるが、広がる・綿状が出る・赤みが強い場合は悪化しやすい。

行動の危険サイン(逃げられない・体力が落ちている)

追尾や吸い付きそのものより、被害魚の行動変化が強いほど隔離を急いだ方がよい傾向がある。

  • 物陰から出てこない、底でじっとしている時間が長い
  • 摂餌低下:食べに来ない、口にしても吐き出す
  • 泳ぎがぎこちない:ふらつく、姿勢が保てない
  • 浮く/沈むの異常:水面で漂う、底に張り付いて動かない
  • 横たわる:体を倒して休む、反応が鈍い
    ※いじめが続くと、見た目に傷が少なくても体力が落ちていくことがある。

呼吸の危険サイン(酸欠・中毒・重いストレスの可能性)

呼吸の変化は緊急度が上がりやすい。単独でも隔離と同時に環境側の確認が必要になりやすい。

  • 口パクが増える(水面付近で特に目立つ)
  • エラの動きが速い、左右差がある
  • 水面近くから離れない
  • 急に暴れる→ぐったりの波がある
    ※追い回しが原因でも、根底に酸欠や水質悪化があると悪化が速いことがある。

水の状況で疑う危険サイン(アンモニア/亜硝酸・酸欠・急変)

水のトラブルが疑われる状況では、いじめや吸い付きが起きやすくなったり、被害が重く見えたりすることがある。次の条件が重なるほど注意が必要。

  • 立ち上げ直後、ろ過が安定していない
  • 過密、急に魚が増えた
  • 急な水換え・大幅な換水の直後に様子が変わった
  • フンや残餌が増え、底に汚れが溜まりやすい
  • 夏場などで高水温になりやすい(溶存酸素が下がりやすい)
  • 水面の動きが弱く、エアレーション不足が疑われる
    ※水質悪化があると、弱った個体が狙われやすくなったり、被害魚の回復が遅れたりする。

「専門家相談が必要になりやすい」目安

次のような状態は、隔離で接触を止めても単独で回復しにくいことがある。早めに専門家へ相談する判断材料になりやすい。

  • 体表の傷が短期間で拡大する、赤みや白濁が強い
  • 綿状の付着、ただれ、深い欠損がある
  • 呼吸異常が続く、横たわる、急速に弱る
  • 摂餌が止まり、数日単位で体力が落ちている
  • 複数匹に同時に異変が出ており、感染症や水質悪化が疑われる

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迷いやすいケースの切り分け(原因別の判断)

隔離判断が難しいのは、「加害に見える行動」と「事故的な接触」「環境ストレス」が混ざりやすいから。原因の候補を分けて見ると、「隔離が先か、環境調整が先か」が整理しやすい。ここでは、よく迷いやすいパターンを原因別にまとめる。

プレコの吸い付き・舐め行動が疑われる(夜間・寝ている魚)

起きる条件

  • 消灯後〜早朝に、同じ相手に接触が偏る
  • 被害魚が底や流木の近くで休むタイプで、プレコの行動圏と重なる
  • プレコの口器サイズが大きく、吸盤行動が強く見える

確認方法

  • 夜間に起きているか(消灯後に観察できる範囲で)
  • 被害魚の体側に擦れ・粘膜荒れが出ていないか
  • 「追い回す」より「近づいて接触し続ける」時間が長いか

隔離の要否の目安

  • 傷がなく、接触が短時間で収まるなら、まず環境調整で様子を見る選択肢が残る
  • 擦れや白濁が出ている/毎晩のように繰り返すなら、一時隔離の優先度が上がる
  • 出血や鱗剥がれがある場合は速やかな隔離が優先になりやすい

縄張り・隠れ家不足(休憩場所の奪い合い)

起きる条件

  • 流木や物陰が少なく、休憩場所が限られる
  • 同じ「日陰」「底」「壁面」付近に集まりやすい魚が多い
  • 導入直後やレイアウト変更直後にトラブルが増える

確認方法

  • 隠れ家の数に対して、底物・夜行性が多すぎないか
  • 追尾が「特定のエリア」で頻発していないか
  • 被害魚が常に端に追い込まれていないか

隔離の要否の目安

  • 傷がない段階なら、隠れ家追加やレイアウト調整が先になることが多い
  • 被害魚が隠れ場所を奪われ、摂餌低下や怯えが出るなら一時隔離を検討
  • 追尾が止まらず、被害が進むなら隔離の優先度が上がる

餌不足・給餌タイミング(夜間の沈下性が足りない等)

起きる条件

  • 給餌が水面中心で、底物に届く量が少ない
  • 消灯後にプレコの行動が活発になり、他魚へ接触が増える
  • プレコが痩せ気味、腹部が極端に薄いなどが疑われる

確認方法

  • 給餌後、底に餌が残る前に上層魚に食べ切られていないか
  • 夜間に底へ落ちる餌が確保できているか(量というより「到達」が重要)
  • 被害が「消灯後」に偏っていないか

隔離の要否の目安

  • 傷がない段階なら、給餌タイミングや底へ届く工夫で改善するケースがある
  • ただし、すでに擦れ・白濁が出ている場合は、対策の効果が出るまで一時隔離が有利になりやすい
  • 出血や鱗剥がれがある場合は、給餌調整より隔離が先になりやすい

混泳相性(体表が弱い・動きが遅い・粘膜が薄い魚)

起きる条件

  • 体表がデリケート、粘膜が薄い、寝る時間が長い魚がいる
  • 動きが遅く、逃げ場に入るのが苦手な魚がいる
  • 夜間に底やガラス面で休む魚がいる(接触されやすい)

確認方法

  • 被害が「特定の魚種・個体」に偏るか
  • 被害魚の体表に粘膜荒れや白濁が出やすいタイプではないか
  • 寝場所がプレコの通り道になっていないか

隔離の要否の目安

  • 相性由来の場合、環境調整で改善しても再発することがある
  • 被害が偏り、軽い擦れが繰り返されるなら、継続混泳より隔離・住み分けが現実的になりやすい
  • 体表ダメージが進む場合は速やかな隔離が優先

過密・水質ストレス(酸欠・高水温・ろ過能力不足)

起きる条件

  • 過密、急な導入、ろ過の余裕が少ない
  • 夏場の高水温、夜間の酸欠、エアレーション不足が疑われる
  • 水換え直後に落ち着かない、呼吸が速い個体が出る

確認方法

  • 口パクや水面付近に集まる行動がないか
  • トラブルが魚同士の関係というより「全体的に落ち着かない」形で出ていないか
  • 急な水換え・掃除・換水量の増加の直後に悪化していないか

隔離の要否の目安

  • 呼吸異常がある場合は、隔離と同時に酸欠・水質悪化の可能性を優先して潰す必要が出やすい
  • 傷がない段階でも、ストレス由来の追尾が強い場合は一時隔離が有利になることがある
  • 体表ダメージや呼吸異常が重なる場合は、速やかな隔離が優先になりやすい

弱っている個体が狙われる(病気・怪我・老化の可能性)

起きる条件

  • 被害魚に元々の体調不良(痩せ、ヒレ欠け、体表の異常)がある
  • 新規導入直後や、既存個体の体調が落ちたタイミングでトラブルが増える
  • 追尾が一方的で、被害魚が反撃できない

確認方法

  • 被害魚の摂餌、体型、姿勢、泳ぎに異常がないか
  • 体表に既存の白点・ただれ・腫れなどがないか
  • 追われる前から元気が落ちていないか

隔離の要否の目安

  • 体調が落ちている個体は、混泳の小さな接触でも傷になりやすい
  • 傷が出ていなくても、摂餌低下や呼吸異常があるなら保護隔離を検討しやすい
  • 体表異常が進む場合は、専門家相談が必要になりやすい状態に近づく

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今すぐできる応急対応(隔離する/しない両方)

応急対応は「被害を止める」「水槽内のストレスを下げる」「状態悪化を見逃さない」の3点が軸になる。隔離する場合も、隔離しない場合も、短期で状況が変わることがあるため、時間軸で整理すると取りこぼしが減る。

今夜〜24時間以内(まず悪化を止める)

隔離する場合(優先度が上がりやすい状況:傷・白濁・出血、呼吸異常、執拗な追尾がある)

  • 被害魚または加害側(例:プレコ)のどちらを分ける方が「接触が確実に止まるか」を先に考える
  • 隔離先は水槽でなくても代用できる(プラケース、バケツ等)。ただし酸欠になりやすいので、エアレーションが確保しやすい容器が有利
  • 体表ダメージがある場合は、隔離後に「傷が広がるか」「白濁が増えるか」「綿状の付着が出るか」を短い間隔で確認する

隔離しない場合(軽度:傷なし、短時間で収まる、逃げ場がある)

  • 接触が起きやすい時間帯(消灯後〜早朝)に合わせて、水槽内の接触リスクを下げる方向を取る
    • 寝場所が重なっていそうなら、底の休憩場所(物陰・流木まわり)の「分散」を意識する
  • 水面の動きを増やす方向は、ストレス・酸欠リスクの両面で有利になりやすい(エアレーションや吐出口の向きなどの範囲で)
  • 被害魚の体表と呼吸を優先して観察し、変化が出る場合は隔離へ切り替える判断材料にする

数日〜1週間(再発パターンを潰す)

隔離する場合

  • 隔離中は「落ち着いて食べられるか」「呼吸が戻るか」「傷が改善傾向か」を軸にする
  • 元水槽側は、再発要因になりやすい条件を整える
    • 隠れ家不足、寝場所の重なり、過密感、夜間の接触など
  • 合流を急ぐより、「接触が起きた条件」を減らせたかどうかが戻す判断に関わりやすい

隔離しない場合

  • 発生時間帯と相手が固定されているなら、原因が絞りやすい
    • 夜だけ/特定の魚だけ/同じ場所で起きる、など
  • 給餌面では「底物に届く」「夜間も不足しにくい」条件を整えると改善するケースがある
    • 量の増減だけでなく、届き方やタイミングの調整が効くことがある
  • 追尾が続く・擦れが増える場合は、環境調整だけで粘るより一時隔離の方が回復が早いケースがある

中長期(混泳を続ける前提の再設計)

隔離する場合

  • 相性由来で再発しやすいなら、「住み分け」を前提に考えた方が安定することがある
    • 休憩場所の分離ができない、被害が特定魚に偏る、体表が弱い魚がいる、など
  • プレコの成長に伴い口器・体格差が広がると、同じ組み合わせでもトラブルの出方が変わることがある

隔離しない場合

  • 再発が「夜間の事故」タイプなら、寝場所の分散や遮蔽物の追加などで落ち着くケースがある
  • 過密や水質ストレスが根にある場合、混泳トラブルの形で表面化しやすいので、余裕のある飼育密度・酸欠対策・高水温対策が長期的に効きやすい
  • 「軽度の接触が続く」状態は、後から傷として出ることがあるため、定期的な体表チェックが重要になる

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隔離のやり方(隔離容器・水合わせ・酸欠対策)

隔離は「接触を止める」だけでなく、「体力を回復させる」「悪化サインを見分けやすくする」目的にも向く。隔離先が本水槽でなくても成立するが、酸欠と水質急変を避ける設計が重要になりやすい。

隔離先の選択肢(隔離水槽がなくても代用は可能)

隔離水槽(小型水槽・余裕のあるサブ水槽)

  • 水量が確保でき、温度や水質が安定しやすい
  • フィルターやエアレーションを設置しやすい
  • 反面、立ち上げが不十分だと水質が崩れやすい

プラケース・衣装ケース

  • すぐ用意しやすく、広さを確保できる
  • 水面が広く取りやすく、エアレーションと相性がよい
  • フタの工夫(飛び出し・蒸れ)と置き場所の温度変化に注意が必要

バケツ・大型容器

  • 緊急避難として使いやすい
  • 水量が少ないと急変しやすいので、短期間の用途になりやすい
  • エアレーションがないと酸欠リスクが上がりやすい

隔離容器のサイズは「魚が向きを変えられる」「落ち着ける余白がある」ことが目安になる。過密になるほどストレスと酸欠が重なりやすい。

どちらを隔離するか(被害魚か、加害側か)

  • 被害魚を隔離:傷や呼吸異常がある、体力を回復させたい、休める環境が必要なときに向きやすい
  • 加害側(例:プレコ)を隔離:被害魚が複数いて接触を一気に止めたい、加害行動が執拗で水槽内の緊張が高いときに向きやすい
  • どちらも難しい場合:被害が特定の組み合わせに偏るときは、その組み合わせだけ分離する判断が現実的になることがある

隔離の目的が「傷の保護」なのか「追尾・吸い付きの停止」なのかで選びやすい。

水合わせの考え方(急変を避ける)

隔離直後の不調は、ケンカやストレスだけでなく水温・水質差の影響が混ざることがある。

  • 基本は「本水槽と隔離先の差を小さくする」方が安定しやすい
  • 緊急で容器に移す場合でも、水温差が大きいと負担になりやすい
  • 本水槽の水が極端に悪い疑いがある場合は、隔離先の水を整える必要が出ることがあるが、急に変えすぎると別の負担が増える

目安としては「短時間で一気に条件が変わらない」こと。温度と水質の差が小さいほど、隔離後の観察がしやすくなる。

酸欠対策(隔離で起こりやすい落とし穴)

隔離容器はろ過や水流が弱くなりやすく、酸欠が起きると回復が遅れやすい。

  • エアレーションは最優先の対策になりやすい(呼吸が速い個体ほど重要)
  • 水面が広い容器は酸素交換に有利になりやすい
  • フタをする場合は密閉に近づけない(蒸れ・酸欠・温度上昇が起こりやすい)
  • 夏場や高水温では溶存酸素が下がりやすく、同じ条件でも苦しくなりやすい

呼吸が速い、口パクが増える、水面付近から離れないといった変化は、隔離中の酸欠サインとしても扱える。

隔離中の観察ポイント(短期で変化しやすい)

隔離は「良くなるか悪くなるか」が出やすい。次の点を優先して確認すると判断が安定する。

  • 体表:傷の拡大、白濁の増加、綿状の付着、赤みの広がり
  • 呼吸:口パクの増減、エラの動きの速さ
  • 行動:落ち着くか、横たわるか、物陰で休めているか
  • 摂餌:食べる意欲が戻るか、吐き出さないか
  • フン:極端に出ない、糸状が続くなどの変化がないか

短期間で悪化する場合は、単なる混泳トラブルに加えて感染症や水質トラブルが絡んでいる可能性もあるため、専門家相談の判断材料になりやすい。

戻す判断(再合流の前に見る軸)

隔離から戻した直後に再発するのは「原因が残っている」サインになりやすい。

  • 接触が起きた時間帯(夜間など)に、寝場所や行動圏が重ならない状態を作れたか
  • 追尾や吸い付きが偏っていた相手が、同じ配置・同じ環境のままになっていないか
  • 被害魚の体表が回復傾向か、摂餌と呼吸が安定しているか
  • 水槽内の過密感や酸欠リスクが残っていないか

「戻すかどうか」だけでなく、「戻しても再発しにくい条件か」を軸にすると失敗が減りやすい。

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よくあるQ&A

Q1. 追い回すだけでも隔離が必要?

追い回しだけでも、頻度と被害の出方で判断が変わることがある。短時間で収まり、体表に傷がなく、被害魚が落ち着ける場所を確保できているなら、観察と環境調整が先になることが多い。一方で、同じ個体を執拗に追い続ける、被害魚が隠れて出てこない、摂餌が落ちるなどの変化が出る場合は、一時隔離を検討しやすい。

Q2. 夜だけ吸い付くのはなぜ?

夜間はプレコが動きやすく、逆に多くの混泳魚が休む時間帯になりやすい。寝ている魚は逃げ遅れたり、体表がこすれやすかったりするため、接触が「吸い付き」や「舐め」に見えることがある。寝場所が重なる、隠れ家が少ない、底で休む魚が多いなどの条件が揃うほど起きやすい傾向がある。

Q3. 傷が白くなったら危険?

白く見える変化には、擦れ直後の軽い白濁から、感染症の進行を疑うものまで幅がある。範囲が広がる、赤みが強い、綿状の付着が出る、行動や呼吸に異常が出る場合は、隔離の優先度が上がりやすい。白さが局所的で、短期間で落ち着き、元気と食欲が保てている場合は、経過観察の余地が残ることもある。

Q4. 水換え直後に悪化した。隔離すべき?

水換え直後の悪化は、ストレス増加や水質・水温差が影響していることがある。呼吸が速い、複数匹が落ち着かない、急に隠れるなどが同時に出る場合は、水の状況が絡んでいる可能性が上がりやすい。体表の傷や出血があるなら隔離を優先しやすいが、同時に酸欠や急変の可能性を疑い、状況の再確認が必要になることがある。

Q5. 隔離容器はどれが現実的?

緊急時は隔離水槽がなくても代用できることが多い。プラケースや衣装ケースは水面が広く取れ、エアレーションと相性がよい。バケツは用意しやすい一方、水量が少ないと急変しやすい。現実的な条件としては、魚が向きを変えられる広さがあり、酸欠対策(エアレーション)がしやすい容器が選びやすい。

Q6. 隔離期間はどれくらい?

期間は「被害魚の回復」と「再発要因を潰せたか」で変わることがある。体表の傷が落ち着き、呼吸と摂餌が安定してきた段階で合流を検討しやすい。一方で、合流後に同じ時間帯・同じ相手で再発する場合は、隔離期間を延ばすより「環境側の条件」や「相性」の再評価が重要になることがある。

Q7. プレコ側を隔離するべき?被害魚側?

目的で選びやすい。被害魚に傷や呼吸異常があり回復を優先したいなら、被害魚の隔離が向きやすい。被害が複数に広がる、追尾や吸い付きが止まらない場合は、加害側(例:プレコ)を隔離した方が水槽全体が落ち着きやすいことがある。どちらでも接触が止まらない配置なら、特定の組み合わせだけ分ける判断が現実的になることがある。

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まとめ

混泳トラブルの隔離判断は、「被害の程度」と「再発のしかた」を軸にすると整理しやすい。追い回しや吸い付きは、必ずしも捕食や明確ないじめに限らず、夜間の接触や居場所の競合、餌の届き方、水質ストレスなどが重なって起きることがある。

隔離を急ぎやすいのは、出血・鱗剥がれ・白濁の拡大・綿状の付着、呼吸が速い、横たわる、摂餌低下などの危険サインが見られるとき。こうした状態は、接触を止めるだけでなく、体力の回復と悪化サインの見逃し防止の意味でも隔離が有利になりやすい。状態が重い場合は、専門家相談が必要になりやすい判断材料にもなる。

一方で、傷がなく短時間で収まる接触なら、隠れ家の分散、寝場所の重なりの解消、底物に届く給餌、酸欠や高水温の回避など、環境調整で落ち着くケースもある。原因が複合していることが多いため、観察→対策→再評価の流れで「再発条件が残っていないか」を見直すことが、混泳を安定させる上で重要になりやすい。

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チェックリスト(観察ポイント)

混泳トラブルの隔離判断で、最低限そろえておきたい観察ポイント。該当が多いほど、隔離や環境側の見直しの優先度が上がりやすい。

  • 追尾・接触の種類:追い回し/吸い付き/体表を舐めるような接触/体表を削るように見える
  • 発生頻度:一度きり/毎日/数日に一度/特定のタイミングで繰り返す
  • 発生時間帯:点灯中/消灯直後/深夜〜早朝/水換え直後/給餌直後
  • 相手の偏り:特定の魚(個体・魚種)だけが狙われているか
  • 被害魚の体表:擦れ、白濁、出血、鱗剥がれ、ヒレ裂け、赤い充血、綿状の付着
  • 被害魚の行動:隠れて出てこない、底でじっとする、泳ぎが不安定、浮く/沈む異常、横たわる
  • 被害魚の摂餌:食べに来る/来ない、口にして吐く、食欲が落ちた時期
  • 呼吸の状態:口パク増加、エラの動きが速い、水面付近から離れない
  • プレコ側の状態:痩せて見えるか、夜間に特に活発か、同じ場所に執着するか
  • 寝場所の重なり:底・流木周り・ガラス面・物陰など、休憩場所が限られていないか
  • 隠れ家の量と分散:物陰が足りない/一箇所に集中している/弱い魚が落ち着けない
  • 過密感:底物・夜行性が多い、導入直後に魚が増えた、遊泳スペースが狭い
  • 水面の動き:エアレーションの有無、吐出口の向き、水面がほぼ静止していないか
  • 水温:季節要因(高水温)で酸欠リスクが上がっていないか
  • 水換え履歴:換水量を急に増やした、掃除を強めた、直後に様子が変わった
  • 立ち上げ状況:立ち上げ直後、ろ過が安定していない可能性があるか
  • 同時発生:複数匹に同時に不調(呼吸・摂餌・体表異常)が出ていないか
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