チンアナの飼い方は?引っこ抜くとどうなるのかや食べるものは?

砂の中からニョキニョキ顔を出す海水魚。皆さん見覚えはありませんか?そうあれが「チンアナゴ」です。

この記事では珍魚チンアナゴの飼い方や、誰もが思う疑問点について解説していきたいと思います。

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<目次>

チンアナゴの飼い方
チンアナゴを引っこ抜くとどうなるか?
チンアナゴの食べるもの
チンアナゴの水質管理と泳ぎ方
まとめ

目次

チンアナゴの飼い方

チンアナゴはウナギ目アナゴ科の魚で、ウナギの遠い親戚です。隠れているから分かりにくいですが、全長は約30cmにもなります。ただ最大直径は1.5cmほどでニョロ系魚の代表格です。

その生活のほとんどを底砂の中、つまり自らの粘液で固めた巣穴で過ごします。動物性プランクトンを上下の動きで捕える「待ち伏せ型捕食者」です。底砂は最低でも15~20cmは敷いてあげましょう。
なので一般的な水槽より高さが必要になります。

幼魚の内は成長に応じますが、最終的には60cm水槽で40〜50cmの高さは欲しいところです。

すみだ水族館⑤ たっくさんのチンアナゴ&ニシキアナゴ
※すみだ水族館の飼育例

餌はブラインシュリンプ・冷凍コペポーダ・冷凍ホワイトシュリンプ(イサザアミ)を成長ステージにより使い分けます。中には冷凍餌に餌付かない個体もいるのでブラインシュリンプエッグは常時確保しておきましょう。

ネックとなるのが底砂です。とにかく極小のきめの細かい砂を使います。体表に鱗がないので傷ついたらあっさり感染症に罹ります。砂選びが一番難しい海水魚なんです。

生活圏の最適温は23〜25℃とやや低めです。そのため寒い季節はヒーター、夏場は冷却ファン、それでも厳しければ水槽用クーラーが必要です。

またその捕食形態から残餌が出やすいので、マメな水交換と強力なフィルターを用意しましょう。海水に絶大な効果のあるプロテインスキマーも良いですね。一昔前に比べ信じられないほど安くなってます。

必ず必要なのが比重計です。真水が1.0として海水の比重が1.020〜1.025の間になる人工海水を作ります。

気をつけるのは水ダレです。海水は導電率が高く電気器具のショートを引き起こします。器具が壊れるだけなら良いのですが、火災などに繋がらない様に密閉性のある飼育機器や、水滴の飛び散り防止用として蓋は隙間なくしましょう。

因みにチンアナゴは夜間の脱走死が多く見られます。その点でも蓋は重宝しますよ。

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チンアナゴを引っこ抜くとどうなるか?

笑ってはいけませんがチンアナゴは必死ですよね。この解説で満足できない方、実践はほどほどにして下さい。実に臆病な魚なんです。

まず巣は彼らの体液でガッチリ固められています。そして容易に引き出されない様に内部はジグザグの構造をしています。巣の向きは基本的に真下に向かいます。

そんな彼らを引っこ抜いたら…当然パニックになります。最悪の事例は引っこ抜く途中で引っ掛かり傷を負うことです。とにかく臆病なので小さな幼魚などはそっとしてあげましょう。

実際引っこ抜くと、隠れていた部分の相当の長さに驚くことでしょう。とにかく、むやみやたらに引っこ抜くのは余りお勧めできませんね。

出典 Twitter 透明素材を用いた展示

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チンアナゴの食べるもの

飼い方でお話しした様に飼育下ではブラインシュリンプ・冷凍コペポーダ・冷凍ホワイトシュリンプ(イサザアミ)などの動物性プランクトンや甲殻類を好みます。

チンアナゴの餌やり

ライブロックを水槽内に入れ2~3週間ほど水回しすると、運が良ければ微小生物が湧くこともあります。

詳しく調べてみましたが、各飼育者さん餌については色々と試されています。
成功例として「細かく刻んだイトメ」「冷凍アカムシ」「冷凍ミジンコ」が挙がります。残念ながら「ssサイズの冷凍コオロギ」は失敗していました。

またごく少数ですが慣れた個体が人工飼料を食べた例もあります。「海水魚用フレークフード」「テトラミン」「肉食魚用ペレットをすり潰した物」等です。

かなりのレアケースですが、色々と試してみて損はないようですね。

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チンアナゴの水質管理と泳ぎ方

とにかく食べ残しの多い魚です。他の魚の様にフィルターに任せきりという訳にはいかず、水換えの頻度や回数を増やしましょう。

基本的に水質にはさほどデリケートではありませんが、こと限られた空間の水槽内では水質の悪化が顕著になります。

必ず1週間に1回、汚れが目に見えるくらいでしたら即座に、1/3~1/2ほどの水換えをしましょう。

またチンアナゴの性質上、底砂を最低15~20cm以上敷く必要があります。底砂内の対流もないので砂そのものに悪性バクテリアが常駐することもあります。最低2〜3ヶ月に1回、底砂は全部取替えてしまいましょう。

スクープ!悠々泳ぐチンアナゴ

泳ぎは恐ろしく下手です。遊泳能力が乏しく、くねくねしながら泳ぎます。持久力もあまりありません。

昼間に巣穴を抜け出すことはかなり稀です。この場合水質はもちろん、底砂の衛生も疑いましょう。もしかしたらチンアナゴが居続けられないほど酷い状態になっている場合があります。

ただチンアナゴは夜間には泳ぐ魚です。夜ふっと水槽を見て「環境が悪い」と早合点しないで下さい。

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まとめ

珍魚好きな私ですが、調べれば調べるほど飼いたくなりつつある変わった魚です。
機会があればぜひ皆さんも飼育してみて下さい。

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