1980年代のバブルの時代に、某焼きそばのCMキャラとして颯爽と現れた動物…それがウーパールーパーです。
それまで限られた研究機関や飼育者に認知されていた当種が「ウーパールーパーってな〜んだ〜♪」のBGMと共に、お茶の間に広く知れ渡った訳ですね。
その一方で、その顔や形は有名ですが「どんな生き物なのか?」という点について当時は全く周知されていませんでした。
今回はそんな、ある意味バブルの落とし子である「ウーパールーパー」についてお話ししていきますね!
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<目次>
アホロートルはウーパールーパー? |
名前の由来や違いとは? |
飼育方法や成体 |
寿命や費用はどれくらい? |
まとめ |
目次
アホロートルはウーパールーパー?
とてもややこしいですが当種は日本において3つの通り名を持ちます。
それは正式名称「メキシコサラマンダー(メキシコサンショウウオ)」、そして身近に親しまれている「アホロートル」「ウーパールーパー」の3つです。
以上の理由から、アホロートル=ウーパールーパーと言う認識で100%間違いありません。
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名前の由来や違いとは?
先のCMで歌われた「ウーパールーパー」は乱暴に言えば日本国内の登録商標に過ぎません。
一方アホロートルには2つの意味合いがあります。
アステカ神話の神「アショロテ」を由来に「水中の妖精・怪物・犬」などと名付けたこと。そして本種を始め「トラフサンショウウオ科」の幼形成熟全般を指す学術用語ということです。
なぜ素直に「メキシコサラマンダー」や「アホロートル」としなかったのか?それには大人の事情が絡みます。
まずメキシコサラマンダー(サンショウウオ)とすると非常にCMで使うのに語呂が悪い。そしてサラマンダー(サンショウウオ)は日本では「オオサンショウウオ」のイメージが先行します。
井伏鱒二の「サンショウウオ」がその名を広めたきっかけです。どうしてもその既成概念を壊し、目新しさを前面に出したかったのでしょう。
そして「アホロートル」。これは実に単純明快です。アホ=阿呆、ロートル=年寄り…つまり「阿呆な老人」と捉えられちゃう。それが不快感を与えるとCM会社から判断された…
ただそれだけなんですよ。
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飼育方法や成体
CMのイメージキャラに過ぎませんでしたが、当然そのインパクトで飼育種としての人気も上がります。
ただブラウン管越しに可愛らしいマスコット扱いされていたのは産まれてすぐの幼個体です。成体は30cmが最大サイズの巨大種です。
メジャーになった当初は、小型サイズの生き物と誤解した人が多くいました。製品先行のCMにより、生体の初期認識はかなり齟齬があったんですね。
ただその飼育方法は両生類・有尾類としては実に容易です。
一生を水中で暮らす。餌も幅広く食べる。何より手間がかからない。クセのある有尾類の中ではペットとして最適でした。
飼育方法は60cmの水槽があれば一生涯付き合えます。
その上、本種は水温にも幅広く適応します。
日本の夏は世界でも有数の暑さを誇ることはご存知ですか?
もちろん30℃を超えるとファンによる気化熱冷却や、頻繁なエアレーションが必須ですが、それにも耐えうる頑健な種類です。
ただ顔の横にある6本のふさふさ、あれは魚でいう鰓です。外鰓と呼ばれます。
呼吸はほぼ外鰓に頼るので、頻繁なエアレーションは必ず行いましょう。
そして頑健な種ほど有りがちですが、その丈夫さ故に飼育者は甘え過ぎてしまいます。
全動物共通ですが、ペットにはある程度の我慢は当然強いることになります。野生動物に適した環境は、野生下そのものですからね。
当然ですがウーパールーパーも同じです。週に1/2〜2/3の換水、幼体は2〜3日ごと・成体は週2〜3回の給餌、小まめな水槽内清掃を行うこと。それが迎え入れた飼い主の最低限の責任です。
放ったらかしではなく大切に育てられたウーパールーパーは「見事な外鰓」「鮮やかな発色」を放つ迫力ある個体になります。
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寿命や費用はどれくらい?
初期はかなり高価なペットでした。ただ40年も経つと当初ではあり得ないほどの安価で売られています。
筆者の経験ですが最小値は500円、最大値はバブル期の1万円超でした。
現在は500〜3000円ほどです。バラつきはありますが多くの小売ショップで2000円でお釣りが来ることでしょう。
寿命に関してですが書籍やサイトによりマチマチです。公式には20年以上という記録があります。俄かに信じ難いですがイモリの仲間は長寿で有名で、よく知られるアカハライモリも20年は生きるんです。
特別天然記念物であるオオサンショウウオに至っては50年超とも言われます。
ただ個人的意見ですがウーパールーパーは一年足らずで性成熟し、容易に繁殖します。大人になる期間が短ければ寿命も短くなります。
そして安価で買える店頭種は、もはや野生種とは根本的に別種として系統だっています。
寿命は約5~10年と見るのが妥当でしょう。飼い方次第では十分延びる可能性があります。大切に育てて可能な限り長期飼育を目指してください。
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まとめ
気付けば40年超もの間、ウーパールーパーは国内ペットとしての地位を確立してるんですね。
その飼い易さから、粗雑に扱われがちですが…この手の基本種ほど飼育者の腕が顕著に現れます。
ぜひ!立派に育て上げて長い付き合いを楽しんでください。