季節も暖かくなり店頭でも「ちびウパ」が並ぶようになりました。
最近は価格もだいぶ安くなり、飼育したいと思う方が多いようですね。
先日新聞記事で読みましたが、巣篭り需要でペットが例年とは比較にならないほど売れているそうです。
そこまでならいいですが案の定、飼いきれなくなるケースが増加中だとか…
こういった記事を目にすると虚しくなるものです。
では毎年大量に店頭に表れるウーパールーパーが日本に帰化し野生化する可能性はあるのでしょうか?
スポンサードリンク
目次
<目次>
野生のウーパールーパーは絶滅の危機! |
飼育下での食べ物と野生下での食べ物は? |
日本で野生化が進んでる? |
ウーパールーパーの繫殖は難しい? |
まとめ |
野生のウーパールーパーは絶滅の危機!
まず、自然下のウーパールーパーの現状を見て行きます。
ウーパールーパーの野生個体はメキシコのソチミルコにのみ現存します。
元々メキシコ国内の湖沼に数多く生息していましたが、都市開発によりこれらの生息地は急激に減少します。
ワシントン条約では「絶滅」の二歩手前の「深刻な危機」に分類されます。
ここまでの急激な現象には2つ理由があります。
ひとつはティラピア・コイなどの外来魚です。
これらの魚、特にティラピアは貧困層の食糧対策に用いるため、積極的に政府が取り入れてきました。
その結果逃走・放逐された個体が野生のウーパールーパー、特に小さな卵や幼体を食べ荒らしてしまいます。
ふたつ目は「水質汚染」です。
メキシコの下水道はかなり劣化しており、家庭用排水やアンモニアが土壌や河川・湖沼に染み出します。
また下水道自体も未整備の地区が多く、あっという間に水質は汚染されます。
これは終生水中で暮らすウーパールーパーにとり致命的だったんです!
スポンサードリンク
飼育下での食べ物と野生下での食べ物は?
飼育下・野生種共に肉食で食欲旺盛です。
飼育下のウーパールーパーはエビ・餌金・メダカ・イトメなどの生餌から始まり、人工飼料など様々なものを食べます。
野生下ではどうでしょう?
調査報告によると動きの遅い甲殻類やミミズ・水生昆虫などが胃に多く入っていたそうです。
水槽内とは違い、動きの速い魚などは余り野生下では捕食できないみたいですね。
時折水草も胃の内容物にあったそうですが、誤嚥と言われています。
スポンサードリンク
日本で野生化が進んでる?
結論から言うと日本で野生化することはまずないでしょう。
実際バブル期の1980年代にかなり多くのウーパールーパーが飼育されていました。
ご存知の通りバブルがはじけ、飼い続けられないケースもあったと思います。
ですが2021年の現在、ウーパールーパーの野生化の話は聞きません。
確かに丈夫な動物ですが有尾類の弱点である夏が乗り切れません。
野生のウーパールーパーは水面に根を張った水草の間など緩やかな止水域を好みます。
ただこの止水域は水温が上昇しやすいんです。
止水の代表でもある夏場の水田は35℃ほど、場所によっては40℃になることもあります。
おそらくこれからも日本にウーパールーパーが帰化することはないんじゃないでしょうか。
スポンサードリンク
ウーパールーパーの繫殖は難しい?
ウーパールーパーを増やすには当たり前で難しいことが1つあります。
それはオスとメスを用意することです。
意外にこれが難しいんです。
その理由はある程度成長しないと雌雄が分からないからなんです。
お店で売っている小さな状態ではほぼ見分けられません。
私が殖やした際も偶然購入した2匹のチビがオス・メスだったからです。
なので飼い始めに数匹購入するか?アダルトサイズに近いものを店員、あるいは自分で雌雄判別するしかありません。
親の入手が難しいんですね!
はっきり言えば繁殖自体は簡単な部類です。
温度差で発情を促せますが、室温に任せても自然と産卵し始めるケースもあるくらいです。
そしてもう一つ、実は200~500個くらい卵を産みます。
孵化率もさほど低くはなく、孵化後アルテミアをあげればすぐ赤虫を食べれるサイズになります。
そうです、増やした後も大変なんですね。
必ず下取り先を確保し繁殖に臨む必要があるんです。
スポンサードリンク
まとめ
いかがでしたか?
ウーパールーパーが普通に見られるようになりずいぶん経ちます。
ただ現地では絶滅の危機に瀕し、必死の保護活動が続けられています。
そして繁殖。
野生化の危険が少ないとはいえ、安易に増やしたり、最悪遺棄などは決して行わないで下さい。
野生・飼育下問わず、これ以上ウーパールーパーに人間が迷惑をかける訳にはいかないですからね。
コメント
陸化したら、生きてけるんじゃね?