この長い名前に聞き覚えのある方は多いのではないでしょうか?
色々な面で注目を浴びた例の掃除魚です。
売り文句は「黒ゴケを食べる唯一の魚」でしたよね…?
今回はこの魚「サイアミーズ・フライングフォックス」について、記憶を掘り出しながら再考していきたいと思います。
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目次
<目次>
黒苔も食べる掃除屋?サイアミーズ・フライングフォックス |
サイアミーズ・フライングフォックスの飼育方法 |
サイアミーズ・フライングフォックスはメダカやエビと混泳できる? |
サイアミーズ・フライングフォックスの繁殖方法 |
まとめ |
黒苔も食べる掃除屋?サイアミーズ・フライングフォックス
この魚の最大の特徴は紅藻類…いわゆる「黒苔」と呼ばれる厄介な苔ですら餌にしてくれるという事です。もちろん他の苔類や糸状のアオミドロすら食べてくれます。他魚の残餌も積極的に掃除してくれます。
この部分だけ見れば、かなりの優良魚ですよね?
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サイアミーズ・フライングフォックスの飼育方法
少し匂わせてしまいましたが、この「サイアミーズ・フライングフォックス」は少しだけ問題点のある魚です。これについては順繰りに解説していきます。
飼育方法なのですが、かなり容易な魚種の代表格です。「苔を食べる」という点とその外観から草食魚と誤解されがちですが幅広い雑食性です。餌に関して選り好みしません。
テトラなどの水槽に混じり小さな幼魚がよく売られていますが、最大サイズは約15cmになる中型魚です。かなりの丈夫さを備えたワイルドな魚で常に餌を求め水槽内を動き回ります。その運動量は相当な物です。
またフライングフォックス=コウモリが名に入る通り「飛び出し」が当たり前の魚です。そのまま死に繋がらないよう蓋は必須です。
中型魚で豊富な運動量を兼ね備えているので、小型の水槽では持て余します。飼育は60cm水槽が適しています。成長スピードもかなりの早さであっという間に中型魚サイズまで成長します。
水温・水質ともに適応範囲は広いのですが、目安としては水温は25〜27℃ほど、水質は弱酸性〜中性を維持すると良いでしょう。
注意すべき点はその食性の広さです。幼魚の内はまだ大人しいのですが、成長するにつれ餌に対する執着心が強まります。そして他魚を攻撃してまで自分の餌を確保し始めるんです。その為混泳の際はまずサイアミーズ・フライングフォックスに優先的に餌を与える必要があります。
沈下生の餌を目の前に落としたり、スポイトで餌を誘導すると良いですよ。
姿形からは底生魚を連想しますが、ほぼ縦横無尽に泳ぐ遊泳魚と認識した方が良いでしょう。他の魚に餌が回らなくなる事があるので、給餌の際はきちんと餌が行き渡っているかどうか確認して下さい。
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サイアミーズ・フライングフォックスはメダカやエビと混泳できる?
先に言いましたがかなり食性が広い魚です。あえて悪く言えば非常に「意地汚い」面があります。ただ正しく飼育すれば魅力的な魚でもあります。
「正しく飼育する」この中には小型魚とエビとの混泳をなるべく避ける、という条件が含まれます。
食性が幅広いと言いましたが、それは生体に対してもです。まずサイアミーズ・フライングフォックスの口に入る生き物は餌として認識されます。そのためメダカを始めとした小型魚やエビとの同居は避けて下さい。
口に入らなくてもアタックを仕掛けヒレやを齧り、ハサミや脚をむしり取り食べてしまうからです。
メダカやエビなどとの混泳は避けた方が無難です。
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サイアミーズ・フライングフォックスの繁殖方法
基本的に硬めの水草、知る限りではシダ類のミクロソリウムやアマゾンソードなどの葉の裏に目視で100個ほどの粘着卵を産みつけていました。
ただ意外に国内繁殖例は乏しいようですね。「狙う繁殖」より「偶然の産卵」例しか確認できませんでした。
雌雄差が非常に分かりづらいこともネックになります。大まかですがオスの方がシャープな体型をしており、メスは全体的に丸っこく特に腹部の丸みで判別できると思います。とは言え確実ではありません。多数の個体群で繁殖させる方法が確実です。
産卵の前兆として、産卵床である葉の裏のクリーニング行動が見られるようです。また卵が確認されたら真っ先に隔離します。産んだ親ですら稚魚を食べてしまいます。稚魚の餌のデータは全くありませんでしたが、他魚種に習いアルテミアから始めれば良いでしょう。
成魚を見る限り脆弱とは言えないような気がしますが、決めつけは良くありませんね。とにかくデータがほぼないので逆に繁殖意欲が湧く種類ともいえるのではないでしょうか。
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まとめ
「問題のある魚」など言いましたが、よくよく考えると「苔取り魚」「黒苔も食べる便利な魚です」と言い、勝手に売り出した人間側の責任です。この様な人間側の押し付けで「害魚」として購入する事なく、正しい知識を持ち大切に飼い育ててあげて下さい。