ビーバーと言うと強靭な歯で木を薙ぎ倒し、川をを堰き止めるダムを作る動物…そんな先入観がありますよね?
筆者も同じでしたが、調べるにつれ実に「賢い」ライフスタイルを持っていると感心しました。
では、表題のアメリカビーバーを主役にし、ビーバーの数々の魅力や疑問点についてお答えしていきます。
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<目次>
アメリカビーバーの性格って? |
ヨーロッパビーバーとの違いは? |
ペットとしての飼育方法 |
かかる値段や費用は? |
まとめ |
目次
アメリカビーバーの性格って?
この記事を読んでいる動物好きの方には「ビーバーによる死亡事故」を知る方が多いでしょう。
実はあれヨーロッパビーバーの仕業です。
アメリカビーバーも野生下では基本的に神経質で多種に攻撃を仕掛けることもあります。
ですが基本的には臆病で神経質な性格をしている生き物です。
過度に人間が煽ったり追い込んだりしなければ野生動物は攻撃しません。
寧ろ動物園などでは人馴れし飼育員に甘える仕草も見せる程です。
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ヨーロッパビーバーとの違いは?
まず生息地です。アメリカビーバーは名の通り北アメリカ大陸のカナダ・アメリカ合衆国両国にのみ生息します。
ヨーロッパビーバーは人工移入を除くとイギリス・フランスのヨーロッパだけでなく、ロシア・中国・モンゴルと各国に生息しています。
生物学上の決定的な違いはその染色体数です。アメリカビーバー40本に対しヨーロッパビーバーは48本であり、両種は決して交雑しません。
身体的に分かりやすいのはその尾です。
アメリカビーバーはほぼ楕円形をしていますが、ヨーロッパビーバーは扁平でひょろ長い尻尾をしています。
ちなみに日本国内でヨーロッパビーバーを飼育している動物園はありません。
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ペットとしての飼育方法
特別な飼育許可は不要です。自然個体は木々の皮・根・雑草など実に質素な食生活です。
完全な草食性で水族館・動物園などでは葉野菜・ニンジン・ゴボウなど食卓に並ぶ野菜類の他に、飼育場に植林し葉っぱや木の皮を食べてもらっています。
飼育下でもウサギやデグー用の牧草類なども代用できるでしょう。
必ず設けるのはプールです。お風呂場でも代用は効きますが、胴体が70〜130㎝、尾は20〜30㎝、体重は30kgにもなります。
同じ齧歯類として有名なカピバラとほぼ同サイズで、2番目に大きな動物です。可能な限り大きなサイズを用意してあげて下さい。
北アメリカ原産なので寒さに非常に頑健です。恒温動物なので暑さもある程度凌げますが、夏を乗り切るにはエアコンは必須です。
そしてアメリカビーバーは半夜行性の動物です。基本は夕方〜明け方までを主な活動時間としています。
また発達した前歯は赤みががっており、この正体は鉄分です。噛まれたらひとたまりもありません。
前述通り基本穏やかですが、本人は甘噛みしたつもりでも人間に取り致命傷にもなりかねません。
この点は十分注意して下さい。
ペット飼育の際はやはり幼獣からの飼育を勧めます。飼育の目的により異なりますが、愛玩目的での成獣購入は全く勧められません。
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かかる値段や費用は?
まず生体ですが滅多に入荷はないものと思いましょう。
20年前、コアな専門店で見かけたことがありますが、その時は100万円ほどでした。
ただ今回リサーチし直してみると全体的に値下がりしていますね。それでも平均50万円ほどはかかります。
次に飼育設備と維持費ですが、餌自体既に紹介したように工夫次第で安価で済みます。
ただ初期投資でかなりお金を持っていかれるでしょう。
というのも犬・猫の様に人間の生活には決して合わせてくれません。寧ろ人間がビーバーの生活様式に合わせる必要があるからです。
齧歯類は生きている限り歯が伸び続けます。その歯を磨耗させるためコンスタントに固さのある木片を用意します。
獣医に研いでもらう方法もありますが、ビーバーを扱える獣医は極めて少数でしょう。
ストレス解消のため水場も用意します。
その巨体ゆえ、それなりの水量を求めます。慣れている個体ならば大きめのビニールプールなども使えます。
ケージは木製では容易に齧られボロボロにされます。必ず金属製のものを用意しましょう。
その他エアコンなどの電気代などを加味すると、かなり経済的に余裕のある方か?若しくはビーバーにご自身の給与を惜しみなく投資できる方に自然と絞られると思います。
滅多に入荷のないレアなペットです。
本当にこの種が好きでビーバーじゃなければダメだ!という人が飼うべき生き物でしょう。
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まとめ
少しハードルの高い物言いをしてしまいましたが、客観的な事実なんです。実際大型齧歯類ヌートリアなどは日本に帰化しています。
どんな生き物でも飼うのには「覚悟」が必要です。
正しい知識を持ち、自然から拾い上げペットにしたからには幸せな終世を全うさせてあげましょう。