小動物の中でも、飼いやすいと人気のあるハムスター。さらに、人とスキンシップをとることのできるペットとしても、多くのペット愛好者から支持を得ています。
しかし一方で、ハムスターが噛みつく、全然なつかないという声も少なからず耳にします。せっかくハムスターを飼うのであれば、やっぱりスキンシップが少しでもとれる状態を目指したいですよね。ハムスターが人になつくか、なつかないかの違いとはいったいどこにあるのでしょうか?
この記事では、人に甘えるハムスターを育てるための方法を、筆者の実体験をもとに徹底解説していきます!ハムスターを手乗りにしたい人は、ぜひこの記事を最後まで読んでみてくださいね。
スポンサードリンク
目次
ハムスターがなつく事ってあるの?
結論、ハムスターは人になつきます。この人でいう「なついた」と感じる状態をハムスター側の目線で言い換えると、「ハムスターは人を敵ではないと認識している」という表現の方がしっくりくるでしょう。なぜなら、私たちがなついたと思っているハムスターの行動の全ては、ハムスターが人に対して愛情を抱いているからではなく、人を敵ではないと判断することで、警戒心がなくなっているからこその行動だからです。
つまり、ハムスターが手の上に乗って餌を食べてくれる、名前を呼ぶと来てくれる等の一連の行動は、「この人は敵じゃない。いつも食べ物をくれる人だ。」と認識したうえで成り立つものなのです。残念ながらハムスターは、食べ物のことしか考えていません。逆を言えば、ハムスターの好きな食べ物を上手く利用することで、ハムスターをいわゆる「なついた」状態にすることができるのです。
ただし、全てのハムスターが人に慣れ、スキンシップがとれるようになるわけではありません。中にはどうしても警戒心が強く慣れない子もいます。
ハムスターの警戒心を解くにはいくつかのポイントがありますので、そのポイントごとに解説していきます。
スポンサードリンク
ハムスターの甘える行動を紹介
そもそもハムスターは人になつくと、どんな風に甘えてくれるのでしょうか?
実際にハムスターを飼っていた実体験をもとに、可愛くて愛おしいハムスターの甘え方の事例を少し紹介させていただきます。
ケージに手を入れると寄ってくる
ケージに手を入れると餌をもらえると思って近づいてきてくれるようになります。飼い主を発見するたびにこちらに近づいてきてくれると、どんな理由であれ嬉しくなってしまいますよね。そのまま手の上に乗ってくれることも。おやつが欲しい時だけでなく、ケージの外に出たい時も寄ってくるようになります。
飼い主が呼ぶと来る
飼い主が名前を呼ぶと、近寄ってくるようになります。一生懸命考えた名前を呼んで反応してくれることに感動を覚えます。我が家のハムスターは呼ぶとよく振り向いてくれ、振り向いた時のおとぼけ顔に毎日悶絶してました。ハムスターは音や声を聞き分けられる動物ですので、名前をいっぱい呼んであげましょう。
手の上でご飯を食べる
ハムスターと言えば、手乗りでのスキンシップのイメージがありますよね。誰しもが憧れるコミニュケーションではないでしょうか?自分の手の上で美味しそうに食べ物をほうばったり、頬袋いっぱいに食べ物を詰め込む姿は、見ていて飽きませんし、ついついおやつをあげてしまいたくなります。ハムスターを飼う上でここまでのコミニュケーションまでには到達したいところです。
飼い主の後ろをついてくる
ハムスターを部屋に出してお散歩させる際、飼い主の後を追いかけてくることもあります。一生懸命ついてくる姿は本当に可愛いです。立ち止まると足の周りをウロウロしたり足にしがみつこうとしてきたり。こんなふうにストーキングされたら、愛しくてたまらないですよね。踏んでしまわないように気を付けましょう。
飼い主の体を登ってくる
飼い主の体にしがみつき、よじ登ろうとする行動を見せることもあります。おやつをくれるまで離さない!というかの如く必死な表情に、つい笑ってしまいます。ただ、いきなり登ってくるため、落っこちてしまわないか心配になるので、登ってきた場合は落ちてしまわないように注意しましょう。
手の上で寝る
人の手にすっかり慣れている場合は、手の上で寝落ちしてしまうことも。手の上で平気で寝てしまうタイプの子は一度寝てしまうと撫でてもなかなか起きず、ぺたーんと手のひらにくっつくように身をゆだねて寝てしまう姿はまるでお餅のよう。ここまでリラックスしてくれるようになると、飼い主さんも完全にゾッコンになることでしょう!
飼い主にすっかり気を許している可愛いハムスターの動画を、いくつか共有しておきますね。
スポンサードリンク
ハムスターには甘えやすい種類がある!
実はハムスターの種類によっても、人へのなつきやすさ(警戒心の強さ)は変わってきます。
ここでは、比較的人に甘えてくれやすいオススメのハムスターの種類をご紹介します。
《人に懐きやすいハムスターのオススメ》
1位 ゴールデンハムスター
ゴールデンハムスターはハムスターの中でも知能が高く、性格も穏やかな子が多いため、最も人に懐きやすいと言えるでしょう。他の種に比べておっとりしているので警戒心も弱く、人が寄ってきてもお構いなしです。人を噛むことも比較的少ないハムスターなので、初心者でも買いやすく懐きやすい、人気のハムスターです。
ペットハムスターとして人気のあるキンクマハムスターは、ゴールデンハムスターの一種なので、こちらも人懐っこくオススメです。
2位 ジャンガリアンハムスター
2番目にオススメしたいのが、ゴールデンハムスターよりも小柄なジャンガリアンハムスターです。個体による性格の違いが激しいジャンガリアンハムスターなのですが、性格がおっとりな子は懐きやすい傾向にあります。気性の荒い子や噛み癖のある子も多い種であり、警戒心も少し強いですが、何よりも好奇心旺盛で恐れ知らずな面も持ち合わせているため、一度人に慣れるととても懐っこくベタ慣れすることもできます。
3位 ロボロフスキーハムスター
ロボロフスキーハムスターはジャンガリアンハムスターよりもさらに小さく、基本的には気性が荒く警戒心も強いと言われているハムスターです。しかし、ゴールデンハムスターやジャンガリアンハムスターと同様に手乗りができる個体もいます。その子の性格によっては人に慣れることも可能となる種なんです。ただ、やはり警戒心が強いのとかなり足が速くすばしっこいため、ハムスター上級者向けと言えるでしょう。
スポンサードリンク
ハムスターのなつかせ方
ハムスターは種類や個体の性格によってなつきやすさが変わることは分かったけれど、それでもなつきやすさメインで選ぶのではなく、見た目の好みや直感で選んだ子を迎えたいと思う人が大半かと思います。もちろん、先述した種類のハムスターを必ず飼えばなついてくれるという補償もないので、あくまで飼いたい子を選んで頂いて全く問題ありません。
ハムスターの性格は多種多様です。だからこそ、なつくハムスターに育てるためには、「人を敵ではないと認識してもらうこと」を意識してハムスターと接することが重要になります。ここでは、それを意識したうえでのハムスターのなつかせ方についてを解説していきます。
実際に私も、初めは何かとよく噛んでくるキンクマハムスターを飼っていましたが、今からご紹介する方法で、今では手に乗ったり身体を登ってきたりとかなり仲良くなることができましたので、ぜひ実践してみてくださいね。
①お迎え直後は構わず最低限のお世話に留めて!環境に慣れるまで様子を見守る
人への警戒心を減らすために最も重要なのは、環境と飼い主に慣れてもらうこと。まだ慣れていないのに構ってしまいケージに手を入れたり無理やり触ってしまわないよう注意してください。お迎えしたばかりの時は、少なくとも一週間は最低限のお世話だけを行い、構いたい気持ちをじっと我慢して、そっと様子を見ましょう。
よくありがちなのが、ペットショップやブリーダーからお迎えする際に、店員さんに良く慣れている様子を見たからと言って、すぐに触ろうとすることです。ショップでは人に懐いていた子も、置かれる環境が変わり、初めてのことだらけで初めのうちは警戒心が強くなっています。そんな時にすぐ触ろうとしてしまうといつまで経っても慣れず、噛み癖がついてしまったり人に慣れない子になってしまいますので注意してください。
②匂いと声に慣れてもらう
ハムスターは視力があまり良くないため、外界の状況把握は嗅覚と聴覚に頼った生活をしています。そのため、嗅覚と聴覚に優れています。ケージの中に飼い主の匂いが付いたハンカチなどを入れることで、匂いを覚えてもらいやすくなります。
また、慣れてきたらフードやおやつをケージに入れるときに、必ず名前を呼ぶようにしましょう。そうすることで、名前を呼ぶ声を覚えてくれ、名前が呼ばれたらご飯が来るということを覚えてくれるようになります。私の場合は、声ではなくフードが入った瓶を振るカラカラという音を覚えて、瓶を振ると小屋から出てくるようになりました(笑)
名前を呼んで来てくれるようにしつけたい場合は、フードやおやつを与える際に合図のように声をかける習慣をつけておくとよいでしょう。
③おやつを手であげるようにする
飼い主が見ている前でもフードを食べるようになったら、今度は手からおやつをあげる練習をしてみましょう。手のひらの上におやつを置き、そっとケージの中に手を入れてじっと待ちます。噛まれるかもとビクビクしてしまうと、ハムスターに伝わってしまいより警戒してしまうので、噛まれても動揺しないという心持で臨むことが大切です。じっと待っていると、手のひらに乗ったおやつを食べてくれるようになります。手のひらに恐れて近寄ってこない場合は、まずは指から手渡しであげるようにして、スムーズに受け取ってくれるようになったら手のひらの上で挑戦していくようにしてもいいでしょう。
①~③をひたすら繰り返す
この行動をひたすら繰り返します。基本的には食べ物で釣って、飼い主=食べ物をくれる良い人とハムスターに認識させられれば勝ちです。地道にコミニュケーションをとっていればきっと心を開いてくれるようになりますので、その子の様子を見ながら接してあげてくださいね。
スポンサードリンク
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ハムスターは基本的になつきやすく、小動物の中でも飼いやすいペットです。正しいコミニュケーションをとることで、人と触れ合うことが大好きな子へと成長させることもできます。どうしても手乗りにさせたい人は、種類や性格をしっかり選んでお迎えするとよりよいでしょう。すでにハムちゃんを飼っている人も、根気強く接していけば少しずつ慣れてきてくれるはずです。少しでも、ハムスターのなつき方の参考となれば幸いです。
可愛らしいハムスターと、素敵なペットライフをお過ごしくださいね^^