野生のうさぎの群れを作る?どこに巣をつくる?食べ物や生活様式は?

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/7/7e/Lepus_brachyurus_eating_grass.JPG

野生のうさぎ=野うさぎって一度は耳にしますよね。幼い頃に童話や図鑑でその存在に触れた方は多いのではないでしょうか?

けれどもその実、野うさぎって余り見かけず、どこに生息しているのか?とかなり情報はあやふやです。

言葉は知れど姿は見えず…
意外にミステリアスな国内の野生のうさぎについて迫っていきたいと思います。

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目次

<目次>

野生のうさぎは群れを成す?
巣の構造について
野生下での食べ物は?
野生での生活は?
まとめ

野生のうさぎは群れを成す?

よく昔話などに出てくる野うさぎは、実は日本固有種の「ニホンノウサギ」と呼ばれる種類です。

北海道を除く日本全国に生息しています。

実はこのニホンノウサギ、繁殖期と子育て以外は単独生活です。群れを作ることはありません。

ニホンノウサギ 日本野兎 Japanese hare

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巣の構造について

何かの巣?
 

基本的にニホンノウサギは大規模な巣は作りません。穴を掘ると誤解されがちですが、そちらはアナウサギの改良品種であるペット用のウサギです。

ニホンノウサギ自身は、ごく浅い窪地に枯れ木などを集めねぐらにするだけです。

ただ子育ての際には営巣をします。

その巣の構造もまた実に簡素で、草木の茂みなど外敵に見つかりにくい場所に、ごく浅いお皿上の窪みを作るだけです。

そこにメスは藁や枯れ木をベースに自分の綿毛を敷き詰めて巣を作り、子供を産みます。

鳥類の巣を思い浮かべると理解しやすいでしょう。

実に簡単な構造ですよね。 

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野生下での食べ物は?

野生下のニホンノウサギは実に質素な食卓事情です。

好んで食べるのは草木の新芽ですが通年手に入るものではありません。樹皮や雑草などが主食です。

一部地域では農作物を荒らす事もあり、害獣として厄介者扱いされています。

また「食糞」と言う特徴的な摂食形態を取ることで有名です。

これは栄養素の低い食べ物をウサギ自身の盲腸で発酵させて未消化で排泄し、その排泄物を食べ栄養分を補う食形態の事を言います。

草食動物にはよく見られる行動で、例えば牛の「反すう」が同等の行為に当たります。

体内で十分に発酵した食物はウサギに必須なビタミン12やタンパク質等を含み、ある意味こちらの「食糞」行為の方が主食的な意味合いが強いと言えます。

草を食べるニホンノウサギ(1)

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野生での生活は?

野生下では食物ピラミッドのかなり下部の存在です。天敵も猛禽類・キツネ・イタチ・オコジョ・ツキノワグマと多数ですが、逆に言うとノウサギが居なくなると連鎖的に肉食動物もその数を減らしてしまいます。

繁殖は一夫多妻でオスは交尾が終わるとあっさりと単独生活に戻ります。

産まれたばかりのノウサギは既に毛も生え揃い耳も立ち開眼しています。
この点が飼いウサギとの大きな違いなんです。

妊娠期間は約1ヶ月半、大半は一度の出産は2頭です。年に3〜5回出産し、ウサギ算と揶揄される様に多産な部類に入ります。

子ウサギの自立・乳離れも生後一週間と非常に早く、非捕食者としての生存戦略が巧みに組み込まれています。

生息地は主に山の麓の雑木林・森林・草原などです。予想に反し夜行性で昼間はねぐらにジッと身を潜めています。

保護色も巧みで積雪地帯に住むノウサギは俗に言う白化粧、つまり冬には体毛がほぼ白色一色に生え変わります。

1960年代ごろまでは頻繁に見かけたそうですが、宅地開発や森林伐採のため例に漏れず急速にその姿を消しています。

ただ環境省の報告では「非絶滅」にカテゴライズされており、分布域はかなり偏りがありますが幸いなことに危機的状況には陥っていません。

ただ一つ大きな問題があり近年各地の保健所が警鐘を鳴らしています。

それはノウサギの赤ちゃんを間違って保護してしまう事なんです。

その簡素な巣とメスのみの子育てのため、親不在時はまるで育児放棄された様に映ります。「勘違いの保護」が後を絶たないそうです。

ノウサギの赤ちゃんを見たらまず放置しましょう。日に日に観察を続け目に見えて弱る様であれば公的機関に連絡して下さい。

発見!野ウサギの巣、赤ちゃん6羽=Wild baby rabbits in my garden!

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まとめ

野うさぎは大いに勘違いされやすい生き物の様です。幼少期飼育小屋で世話をしたウサギはヨーロッパ原産のアナウサギですし、売られているウサギはほぼ全てが外国由来の種です。

寂しいと死ぬ。水を与えてはいけないなどは、動物飼育者から見れば風評被害の様なものですよね。

調べれば調べるほど従来のウサギ認識像から離れていきます。興味を持たれた方は是非掘り下げて調べてみて下さい。

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