フクロモモンガ飼育だけでなく、新しくペットをお迎えする際に一番気になるものが、何か必要か?何があれば便利か?という「飼育環境」や「飼育用品」についてでしょう。
市販されているのか?どこで手に入れたら良いの?そもそも、販売されているの?…etc.疑問は尽きないと思います。
そんな不安を解消するために、フクロモモンガの飼育環境や用具の選び方、そしてオススメ必須用具やあると良い!便利なオススメ用品をまとめました。
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《目次》
フクロモモンガ飼育環境の基本 |
フクロモモンガ用具の選び方とは? |
必須用具でオススメな用品 |
あると良いオススメの用具 |
まとめ |
目次
フクロモモンガ飼育環境の基本
フクロモモンガだけではなくペット飼育はその生態の値段だけでなく、ケージなどの『初期投資』と餌代や電気代・病気や怪我の診療費などの『継続費用』が掛かります。
目安として初期投資が生体の約3〜5倍ほど、継続費用は飼育している限り、永続的に発生します。
つまり生体価格が一万円超のフクロモモンガは、初期投資が最低でも三万円前後になる事を踏まえて下さい。
少し驚かしてしまいましたが、例えば中古品やオークション・フリマアプリなどの活用、少しの知恵でこの価格はかなり抑え込むことも可能です。
まずは飼育環境の基本を知り、融通を効かせたモモンガライフを楽しむ様にして下さい。
フクロモモンガの飼育環境の基本として必要なものは…
・ケージ
・モモンガ用ポーチ
・モモンガ用フード
・餌入れ
・給水器
・床材
基本的にはこの6点が必要となります。
また、極力用意しておきたい物としては…
・オヤツ
・モモンガ用ミルク&授乳器
・暖房器具
・冷房器具(エアコンなど)
・ウサギ用の爪切り
の5点が挙げられます。
それではこの飼育用具について、更に詳細に説明していきましょう。
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フクロモモンガ用具の選び方とは?
まずパッと閃くのはフクロモモンガを飼育するケージですよね?
ケージは必ず縦方向に広さのある物を選んで下さい。
インコや文鳥等の鳥用ケージをイメージすると分かりやすいでしょう。
自然下では木々の間を滑空し、立体活動を行う動物なので、この様なケージでないとストレスが溜まってしまいます。
ケージの大きさの目安は「中型インコ用」や「デグー飼育」などに準じた、40(奥行)×40(幅)×50〜60(高さ)cmのケージが単独飼育に適したサイズです。
大きく分けて“アクリル製”と“金属製の金網”の2通りになります。
「モモンガ用ポーチ」はフクロモモンガの寝床として、そして手乗りにするための必須アイテムです。
紐が付いている布製の袋状をしており、飼育者の首にかけて行動を共にし、フクロモモンガとの距離を縮める為のものです。
フクロモモンガは小動物としてはかなり賢く、手渡しの餌やり・オヤツを通して飼い主の匂いを覚えてくれます。
ベビーサイズで入手した際は、ポーチから直接授乳をすることも可能です。
ただ「手乗り」や「ベタ慣れ」と聞くとベビーから育てる!という固定観念がありますが、フクロモモンガは個体差はありますが成獣でも充分懐いてくれる動物なんです。
“モモンガ用フード”は離乳した個体ならこれ一つで育てることができるペレット状の総合栄養食です。
一昔前はこの様なものは一切市販されてなく、四苦八苦した物ですが…今や各メーカーがこぞって生産しており、ちょっとしたペットショップなら直ぐに見つかります。
餌入れは一食分の容量があれば、正直何でも構いません。
フクロモモンガ飼育で一番頭を悩ませるのが、その排泄です。
身体の構造的にトイレを覚えるということが不可能なので、排泄スタイルは垂れ流しとなってしまいます。
そのため間口の広い水容器だと排泄物が混入し、自家中毒に陥ってしまいます。
メンテナンスが容易なボトル式の給水器が最も適しているでしょう。
床材も昔は新聞紙を使うことが多かったのですが、糞切りなどが無いとインクを誤嚥してしまうので、最近はペットシーツが主流となっています。
意外にもケージ下部にも潜り込み、そこで寝てしまうこともあるので、なるべくなら安全度が高い床材が良いですよね。
フクロモモンガの用具の選び方は、以上の点が基本となります。
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必須用具でオススメな用品
実はフクロモモンガ飼育で一番飼育者を悩ませるのが、前述した排泄スタイルです。
トイレを覚えない…ところ構わず糞尿を飛ばす…これはモモンガの性質上仕方がない事で、躾で治ることは一切ありません。
飼い主がフクロモモンガに歩み寄るしかないのです。
お気付きかと思いますが、ケージに“アクリル製”が上がるのは、この一点に尽きます。
隙間だらけの金網製だと、ケージ周辺が排泄物まみれになってしまうんですね。
アクリル製ケージは金網製ケージと比較すると、約2〜3倍高価です。
ただ最大15年の寿命を持つフクロモモンがです。
個人的には清潔を保て、メンテナンスも排泄物を拭くだけでOKのアクリル製を強くオススメします。
またケージを購入すると必ず木製のステップ・踏み台や枝が付属します。
ハッキリ言うと、木製の器具は尿が直ぐに染み込み、不潔な環境まっしぐらになります。
更に困った事にこれらの木材をよく齧る動物なので、これもまた自家中毒などに陥りやすいケースです。
これらは思い切って金属製がプラスチック製のものに変えてしまいましょう!
その他、フクロモモンガを慣れさせるためのポーチは最低でも2〜3個用意した方が無難です。
夜行性なので昼間は殆どポーチ内で過ごしますが、遠慮なく排泄を行なってしまうからです。
一つが汚れたらよく洗い、もう一つを用意するローテーション式が必ず必要となるので、衛生面を保つため複数のポーチを用意してあげましょう。
放っておくと匂いが強烈になり、飼い主の部屋すら不衛生になってしまいます。
次は、あると良いオススメの器具についてご説明します。
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あると良いオススメの用具
フクロモモンガは衛生面をクリアすれば、最も賢く懐きやすい小動物と言っても過言ではありません。
家族同士やカーテン間を滑空し、飼い主に会いに来るほどベタ慣れする程で、国内ではメジャー種ではありませんが、海外では最も好まれて飼育されている小動物なんです。
手乗りベタ慣れモモンガを目指すのには、ポーチ飼育で飼い主の臭いを覚えてもらうだけでも可能ですが、そこにオヤツが加わると短期間で懐く様になります。
オヤツは小動物用のドライフルーツ・ゼリーカップの蜜・ミルワームなどの生き餌が有用です。
ベビーはもちろん成獣でもミルクを好むので、専用のスポイトなどで与えるのもオススメですよ。
ただし、これらは栄養が極端に偏るので、与えすぎはNGです。
そして放し飼いの際に飼い主を悩ませるのが、その鋭い爪です。
木から木に飛び移るため、着地を安定させる様に、フクロモモンガの爪は鎌状になり鋭く尖ります。
自然界では徐々にすり減るのですが、飼育下ではそうもいかず、定期的に爪切りをした方が良いでしょう。
フクロモモンガ用の爪切りはまだ市販されていないので、最もサイズ的に適しているのが“ウサギ用爪切り”となります。
爪切りはかなり嫌がるので、オヤツなどで気を逸らしながら、先っぽの2〜3mmを少しだけ切るのみに留めましょう。
根本には血管が通っており、そこを傷つけると出血してしまうからです。
誤って出血した場合に備えマッチを用意しておく事をオススメします。
マッチを擦り直ぐ火を消した物で熱止血を行えます。
一見辛そうに思えますが、これは殺菌と止血を兼ね備えた一番有効な手段なんです。
最後にフクロモモンガに必要な気温の話をさせて下さい。
冬場は厚手の毛布や災害時のアルミ保温剤・ハムスター用の「わた」で地域によっては乗り切ることができ、夏場も風通しの良い金網ケージに切り替えたり、換気を良くすることで乗り切ることも可能かもしれません。
ただ、本来は20℃後半の熱帯地域に生息する生き物です。
それ以上でもそれ以下でも状態を崩す可能性は否めません。
そのため小動物用ヒーター・保温電球とサーモスタットがあれば、冬場でも安心して飼育可能です。
個人的に最もオススメの方法はズバリ「エアコン」です。
26〜28℃付近に冬場・夏場は設定し、常にかけ続けるのがベストでしょう。
こちらの方法は電気代がいささか不安になりますよね?
そういった場合はエアコンと暖房器具の併用でコストを減らすことができます。
冬眠等は一切行わず年中活動する動物であり、日本の酷暑は熱帯域の最高温度を遥かに超えるので、フクロモモンガが元気に暮らせる気温を保つ工夫を心掛けて下さい。
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まとめ
少しフクロモモンガのデメリットに焦点を当てすぎた解説になりましたが、非常に人慣れし、しかも長寿なエキゾチックアニマルです。
逆を言えばこれらのデメリットを克服すれば、非常に飼育しやすいペットとも言えます。
長年飼い込めば繁殖も可能であり、お腹の袋から顔を覗かせる、可愛らしい赤ちゃんの誕生も見ることができますよ。