エンゼルフィッシュの産卵前兆や孵化時期・照明は必要?親魚が食べる原因は?

エンゼルフィッシュだけでなくシクリッドの仲間たちは、オス・メスを揃えるだけでは決して繁殖はしません。将来に繋がるパートナーをその『相性』で選び。一度パートナーを作るとどちらかが死なない限りベアを解消しません。

逆に考えると、一旦良いパートナーを見つければ頻繁に繁殖・子育てを行うので、たくさんの仔エンジェルが次々と誕生するという訳です。

今回はエンゼルフィッシュを繁殖させるための、最低限のアウトラインをご説明していきます。

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目次

エンゼル フィッシュの産卵時期とその前兆

出典:Pintrest

エンゼルフィッシュの産卵の前兆は、まず相思相愛のペア形成から始まります。

これはオス・メス間の相性…人間で言えば恋愛に近いので、幼い頃から複数飼育で飼い込んで自然に相手を選んでもらう必要があります。単純に雌雄を揃えただけではペアリングには到りません。

十分に成長し仲の良いペアができるとまず、写真の様に喧嘩に見えるような「突っつきあい」「小競り合い」を始め、その後他のエンゼルフィッシュや混泳魚を2匹がかりで追い回すようになります。

その後、アマゾンソードなどの水草・流木の平らな部分・時にはフィルターパイプ等の表面等をペアで仲良く掃除をし始め、卵を産み付ける『産卵床づくり』を始めます。

これらがペア形成から産卵に至るまでの前兆ですね。産卵が可能になるとメスの腹部が極端に膨らみ始めます。
産卵時期ですが飼育下では明確な繁殖期というものはありません。ペア形成→産卵という流れだけがあり、相性が合えばいつでも産卵をする魚です。

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エンゼルフィッシュの孵化の前兆 

出典:Amazonas

完全に性成熟し仲が良くなったペアは、前述の様に卵を産み付ける場所をオスメス仲良く口先を使い掃除し始め、メスが胴体を押し付けるように付着卵を綺麗に産み付けます。

その後オスが放精するのですが、未受精卵は白いままで孵化することはありません。この様な卵は親魚が丁寧に面倒を見て除去するので、飼育者は全く手を加える必要はありません。

産み付けられた卵は正常に発生すると、目視でまず稚魚の眼球が確認できます。孵化したばかりの稚魚は数日間、自分で泳ぐ事もできず餌も取れないので、卵は次第にヨークサックを形成し黄色がかります。この時点まで行くとほぼ孵化直前でしょう。

エンゼルフィッシュの受精から孵化期間は概ね4~5日ほどです。その後も親魚が面倒を見るので、稚魚の餌以外は飼育者はノータッチで行きましょう。この時期のエンゼルフィッシュはかなり神経質になるので、少しでもストレスを与えると稚魚を食べてしまったり、食卵行為に繋がるので要注意です。

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エンゼルフィッシュの産卵に照明はいるのか?


エンゼルフィッシュの産卵に照明…つまりライトアップが必要かどうかですが、これは通常の飼育環境に準じます。

熱帯魚飼育の際に蛍光灯やLEDライトを使用していない人は少ないと思うのですが、仮に暗がりで飼育をしている方も少数はいるでしょう。

結論から言うと妊娠・産卵・稚魚を育てている際のエンゼルフィッシュは極めて神経質になり、環境の変化をひどく嫌います。時には習慣的に蛍光灯を落としただけで親魚がパニックに陥り、育児放棄や食卵に繋がるので、ライトは点けたままで環境の変化を抑えた方が安全です。

受精卵の孵化自体に照明はいりませんが、難しい話をすると光刺激で胚の成長促進、そして眼球の発達にも繋がるそうなので照明はかなり重要なファクターとなります。

可能性としては乏しいのですが…稚魚が将来的な弱視に繋がる可能性もあるので、個人的には照明・蛍光灯は必ず用意し自然に近い形に近づけた方が、稚魚の健康な成長を促せます。

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エンゼルフィッシュが卵や稚魚を食べる原因

出典:Youtube

エンゼルフィッシュがせっかく産んだ卵や稚魚を自分で食べてしまうケースは確かにあります。その大半が育児をしている親魚がストレスを感じた場合です。

最も多いのが産卵した場合でも他の熱帯魚を混泳させているケースです。

特に同種であるエンゼルフィッシュは複数飼いした上でペアが出来上がる場合がほとんどで、そのままの状態にしておくとかなり激しく追い回したり喧嘩をし、精神的に親魚が消耗してしまいます。

親魚は自分たちが産み付けた卵や稚魚を守る事が最優先で、一定のテリトリー内に他魚が侵入すると子供たちを守るため徹底的に排除しようとします。同じエンゼルフィッシュはことさら強く意識し、攻撃するつもりのない他の魚の侵入さえ許しません。

この場合は親魚以外の魚を別水槽に移すことです。

親魚と産み付けられた卵・稚魚を別水槽に移動することは最も大きなストレスになり、ほぼ確実に繁殖は失敗に終わります。

https://twitter.com/rhinogobius_to/status/1129030524465369094

次に頻繁に人が通る様な場所での繁殖も避けて下さい。

水槽内部はもちろんですが外部の環境も気にしてしまうほど、繁殖行為をしている際のエンゼルフィッシュは神経質になります。

最もベストな対応は水槽全体に暗幕をかけ、照明を点けっぱなしにする事でしょう。

この際はこっそりと水槽内部を覗いて、繫殖が順調に進んでいるか必ず確認を怠らないようにして下さい。

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まとめ

今回はエンゼルフィッシュの繁殖にまつわる話題やトラブルについて取り上げました。

エンゼルフィッシュは魚類の仲間ではかなり頭の良い部類で、周囲の環境の変化や水槽外の出来事まで敏感に感じ取ります。

特に繁殖行為はどんな熱帯魚でも無防備になる瞬間なので、ことさら賢い熱帯魚であるエンゼルフィッシュには飼育者がかなり配慮しなければなりません。

人懐っこいエンゼルフィッシュですが、繁殖期は飼育者自身も神経質になりましょう。


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