【エンゼルフィッシュを徹底解説♡】魅力から飼育方法、繁殖方法と稚魚の子育てまで

近年ではアクアリウムという言葉が徐々に浸透してきており、熱帯魚を飼う人も増えてきています。インテリアとして楽しんだり自分だけの世界観を表現して癒されたりと、その目的は様々です。整備された水槽の中を自由に泳ぎ回る魚たちは、眺めているだけで時間を忘れさせてくれますよね。

そんなアクアリウムの主役となる熱帯魚の中でも、独特な存在感を見せるエンゼルフィッシュ。

エンゼルフィッシュはひし形のフォルムと細長いヒレで優雅に泳ぐ姿がなんとも美しい、初心者からも人気の高い魚です。

この記事では、エンゼルフィッシュをお家に迎えたいという方へ、エンゼルフィッシュの魅力や飼育方法、繁殖の仕方や稚魚の子育てについてまでを、徹底解説していきます。

スポンサードリンク

目次
エンゼルフィッシュの魅力とは?
エンゼルフィッシュの飼育方法は?
エンゼルフィッシュの繁殖方法は?
エンゼルフィッシュは子育てする?稚魚の育て方は?
まとめ

目次

エンゼルフィッシュの魅力とは?

エンゼルフィッシュの魅力はその見た目の美しさだけではありません。    ここでは、エンゼルフィッシュならではの魅力を解説していきます。

「天使」と名付けられるほどの神秘的な見た目と美しさ

エンゼルフィッシュはその名の通り、大きなヒレでゆったり泳ぐ姿が美しいことから「エンゼル(天使)」「フィッシュ(魚)」と名付けられています。

本来はアマゾン川流域を中心とした水流が比較的弱い川に棲んでいます。

泳ぐスピードがゆっくりだからこそ、ゆらゆら揺れるその姿はより神秘的に感じられ、忙しい日常から解放される穏やかな時間を一緒に過ごすことができる、癒し効果抜群の熱帯魚です。

エンゼルフィッシュは肉食!

そして、その見た目のキュートさとは裏腹に、実は肉食性の魚ということをご存知でしょうか?

エンゼルフィッシュは昆虫や甲殻類、小魚、小エビなどを食べて成長していきます。口に入るサイズのものは基本的に何でも食べてしまいます。

見た目とのギャップもまたエンゼルフィッシュの魅力なのです。

感情表現が豊かな熱帯魚の代表格!?

熱帯魚ってそんなに意思疎通ができないと思われがちですが、エンゼルフィッシュは「えっ?こっちの気持ちや行動が読まれている?」とつい思ってしまうような行動をとることがあります。

例えば、飼い主が帰ってきて水槽を覗くと水草から出てきてお出迎えしてくれるとか、呼ぶと来てくれるとか。

また、周りの魚にイライラすると体を傾けて威嚇をしたり、パートナーができるとピッタリ寄り添って泳いだり、子育て中は一生懸命子どもを守るような行動も見られるなど、感情豊かな行動をとることが多いため、見ていて飽きることがありません。

微笑ましいエンゼルフィッシュの動きに目が離せませんね!

原種は3種!同じエンゼルでも魅力はさまざま

エンゼルフィッシュの祖となる原種は、3種類と言われています。その3種からそれぞれ品種改良が進み、そのカラーバリエーションは約26種とかなり豊富!そんな点も魅力の一つです。

ただ、ペットショップではスタンダードな種とカラーの子が多く、珍しい種やカラーのエンゼルフィッシュであれば販売数が少なく入手困難なことも。お目当ての子を扱っているショップや専門店を探しましょう。

エンゼルフィッシュの原種3種を紹介しておきますね。

スカラレ・エンゼル

出典:https://www.grass-design.info/p-scalare-wild/#i-3

ペットショップにいる最もオーソドックスなエンゼルフィッシュです。改良品種のほとんどがこのスカラレ・エンゼルで、約20種とカラーバリエーションに富んでいます。エンゼルフィッシュの中でも飼いやすく繁殖させやすい種になります。

デュメリリィ・エンゼル

ドゥメリリエンゼルフィッシュ Sサイズ(ワイルド)(1匹)
出典:https://www.shopping-charm.jp/product/2c2c2c2c-2c2c-2c2c-2c2c-353833333334

エンゼルフィッシュの中で最も体のサイズが小さく、全体的に丸いフォルムが可愛らしいデュメリリィ・エンゼル。おでこが出っ張っていて、尾ビレが太めです。スカラレ・エンゼルの体長が約15cmなのに比べ、この種は約7cmと小柄な点が魅力です。

アルタム・エンゼル

出典:https://aquaf.exblog.jp/29643469/

伸長したヒレがまさに天使の名にふさわしいアルタム・エンゼル。口元が少し尖っており、他の2種よりも縦に長く細いヒレが特徴で、最も神秘的な印象を与えるため、かなり人気の高い種です。サイズはスカラレ・エンゼルとほとんど変わりません。水質変化に敏感で病気にかかりやすいため、飼育や繁殖は難しい種なので、なかなかお目にかかれない、貴重で珍しい種です。

スポンサードリンク

エンゼルフィッシュの飼育方法は?

出典:https://buddleia.at.webry.info/200607/article_18.html

エンゼルフィッシュは先述したように初心者でも比較的に飼いやすい熱帯魚ですが、飼育する上でいくつか注意点があります。

熱帯魚自身がもともと繊細で環境の変化に敏感な生き物でもありますので、すぐに弱らせてしまわないように、しっかり準備をしてお迎えするようにしましょう。

ここでは、エンゼルフィッシュの飼育方法について解説していきます。

①60cmサイズの水槽がベスト!フィルターは水流に気を付けて

エンゼルフィッシュは体長約15cmと体が大きいため、小さくとも45cmサイズ以上の水槽で飼うことをオススメします。3匹以上の飼育であれば、もともと縄張り意識が強いエンゼルフィッシュにとってストレスになるので60cmサイズ以上の広さは必要になります。

エンゼルフィッシュはもともと水流の弱い川で暮らしている魚です。そのため、水槽の中にできるだけ水流の影響が出ないようフィルターの位置に注意しましょう。水流が強いと、体力の消費も激しく大きなストレスがかかってしまいます。

②水草を多めに配置してあげる

エンゼルフィッシュは、水草を食べたり砂に潜ったりすることがないため、水槽のレイアウトを楽しむには最適な熱帯魚です。水草は邪魔にならない程度にレイアウトを楽しみながら配置してOKです。気持ち多めに配置してあげて身を隠せる場所を作っておくことでエンゼルフィッシュも安心して過ごすことができます。エンゼルフィッシュは高さがあるため、砂を底に敷き詰めすぎると水草が狭くなってしまうので注意が必要です。

しかし、あくまで主役はエンゼルフィッシュですので、エンゼルフィッシュが過ごしやすい環境を第一に考えてレイアウトを行うようにしましょう。

③水合わせを行ってから水槽に移す

水合わせとは、熱帯魚を水槽から水槽へ移す際に両方の水槽の温度や水質を同じにしておくことを意味します。水温や水質の変化が大きいと、その変化に体が耐えられずすぐに弱ってしまったり病気になったりしますので、魚を移動させる際には必ず水合わせを行うようにしましょう。

④餌は1日1~2回、肉食魚用の人口飼料をメインに与える

エンゼルフィッシュは肉食なので生餌のミナミヌマエビなども喜びます。しかし、生餌は水槽内が汚れやすいためあげすぎには注意が必要です。食べ残しがあると水槽がすぐ汚れてしまうので、与える頻度は一週間に1回程度で水槽の水替えをする前にあげるようにするとよいでしょう。食べ残しは早急に片づけるようにしましょう。

⑤水槽の水替えは1~2週間に1回、水槽内の1/3の水替えを行う

水槽は、魚の排泄物や餌の食べ残し、生体の死骸などで水質が汚染され、放置してしまうと病気の原因になります。そのため定期的に水替えを行って水質を清潔に保つよう心がけましょう。

しかし、汚れているからと言って頻繁に水替えをしたり水槽内の半分以上を一気に入れ替えてしまうと魚に大きなストレスを与えてしまいます。1回で入れ替える水は水槽の1/3程度がベストです。頻度は一般的には1~2週間に1回程度で行いますが、水槽の大きさ、フィルターの種類、熱帯魚の数に合わせて水替えの適正頻度は変えるようにしましょう。

⑥混泳はあまり向いていないので注意

エンゼルフィッシュは基本的に混泳に向かない種です。縄張り意識が強く、テリトリーに魚が入ってくると攻撃したり小さな魚を虐めたりすることがあります。口に入るサイズの魚やエビは食べてしまう恐れがあるため、食べてしまう可能性のある魚も混泳させないようにしましょう。

スポンサードリンク

エンゼルフィッシュの繁殖方法は?

出典:https://petponder.com/angelfish-habitat-where-do-angelfish-live

エンゼルフィッシュをせっかく飼育するのであれば、繁殖させてみたいと思う方もいらっしゃるかもしれません。繁殖させることで常にアクアリウムを楽しむことができるのであれば、お得にも感じますよね。エンゼルフィッシュは比較的簡単に繁殖させることができる魚です。

ここでは、エンゼルフィッシュの繁殖方法について解説していきます。

エンゼルフィッシュを複数匹飼育する

エンゼルフィッシュは、プロでもメスとオスの識別が非常に難しい魚です。ですから、繁殖させたい場合は複数匹の生体を大きな水槽で飼育する必要があります。そこでペアができるのを待ちましょう。エンゼルフィッシュは、生後10~12ヵ月が経過していれば、繁殖可能です。

産卵のために必要な水草を設置

エンゼルフィッシュは基質産卵といって、垂直に近い流木や水草に卵を産みつける習性があります。ですので、エンゼルフィッシュが安心して産卵できる、葉がしっかりとしたアマゾンソード等の水草や流木を水槽内に配置しておきましょう。

パートナーに攻撃している姿が交尾の合図

エンゼル達が色々な場所を見つめて静止、もしくはお互いを突くような行動が確認できると、まもなく交尾が始まる合図です。ペアになるとお互いに寄り添って泳ぎ、他の魚が自分たちの縄張りに入ってくると威嚇をするようになります。

産卵後

エンゼルフィッシュは概ね300~500個ほどを一度に産卵します。産卵後、他の魚に襲われそうになったり卵を守れないと親が感じると、卵を食べてしまうことがありますのでストレスや刺激を与えないようにそっと見守りましょう。卵が孵化するまでの間、親はヒレを仰いで卵に水流を当てて一生懸命お世話をします。

もし卵を食べてしまったり他の魚が混泳している場合は、仕切りを作ったり水槽を分けるなどして卵を隔離し、優しく水流が当たるようにします。フィルターに卵が吸い込まれないように注意してくださいね!

スポンサードリンク

エンゼルフィッシュは子育てする?稚魚の育て方は?

出典:https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=jxxfJQvT-fc

参考画像の元動画⇓

エンゼルフィッシュ稚魚、生後35日目(孵化から32日目)

初めての産卵が始まると、その後ちゃんと稚魚が無事に育ってくれるか不安ですよね。基本的には親が一生懸命子育てをするので稚魚は自然にスクスク成長します。安心してくださいね。

ここでは、エンゼルフィッシュの親はどんな子育てをするのかや、稚魚の育て方についてを解説していきます。

《エンゼルフィッシュの子育て》

孵化~1週間程度は親が稚魚を見守り敵から守る

産卵から孵化までは水温によっても変化しますが、概ね2日~3日で孵化が始まり、稚魚が順調に育つと産卵から1週間ほどで稚魚が回遊可能な状態になります。

この頃の親エンゼルはかなり敏感で気性が激しくなります。稚魚は同じ場所に留まっていますが、迫りくる魚から親エンゼルが稚魚を必死に守る姿が確認できるようになります。

稚魚が動き回れるようになると夫婦で交代しながらお世話

さらに経過すると、稚魚は親の周りを動き回れるようになります。稚魚が親の目の届く範囲外に泳ぎ出せば、親が遠くに行かない様に離れた稚魚を口に吸いこんで元の場所に戻す、という作業を永遠に続けます。

卵や稚魚を守っている親と周りを警戒して近づく魚を攻撃して追い払う親とに別れ、交代しながら卵や稚魚を守り続けます。

《稚魚の育て方》

毎日1回以上、孵化直後のブラインシュリンプを与える

稚魚が動き回るようになってからが飼い主の出番です。稚魚に高タンパク質なものをしっかりと与えてあげるようにしましょう。与えるものは最初はブラインシュリンプなどの生餌を与えますが、徐々に粉末状の稚魚用飼料も与える量を少しずつ増やしていき飼料に慣れさせていきます。

稚魚の成長は早く、生後1ヶ月もするとすっかりエンゼルらしい形に成長して可愛らしい姿を見ることができるでしょう。

スポンサードリンク

まとめ

いかがでしたでしょうか?

エンゼルフィッシュは美しく存在感もあり水草レイアウトもしやすいので、アクアリウムにはピッタリの熱帯魚と言えます。感情表現豊かで飼い主の行動にも反応を見せるので、ペット魚として熱帯魚を愛でたい人にもオススメですよ。

ただし、熱帯魚は非常に水質に敏感な生き物です。日々のお世話と管理に気を付けて水槽内を清潔に保ってあげることが難しいのであれば、すぐに弱らせてしまうので飼うことはオススメしません。正しい知識をもって、ちゃんとお世話ができるかどうかを踏まえてお迎えするようにしてくださいね。

それでは、エンゼルフィッシュとのアクアリウムライフを満喫できますように♡

スポンサーリンク







シェアする

フォローする

スポンサーリンク