ブチイモリ飼育4つの疑問に即答!「基亜種」「価格」「温度」「繁殖」について

皆さん、昨今の事情で趣味が増えた方は多いのではないですか?

知り合いのショップの店長に聞くと、犬・猫の価格が異様に高騰しています。

ただお住まいやお財布事情で、そうおいそれと手が出せるものではありません。

熱帯魚や爬虫類、鳥類・小動物もいいのですが、イモリを筆頭とした『有尾類』ってどうでしょう?

初期投資もお安く、大切に飼えばゆうに10年生きるものもいるくらいです!

今回はそんな有尾類の中でも、小型で飼いやすい「ブチイモリ」をご紹介します。

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Redspotted newt.jpg
ブチイモリ生体(♂) 繁殖に備えやや後肢が肥大化している
引用元 Wikipedia英語版 

目次

<目次>
ブチイモリのスタンダードは基亜種
ブチイモリの飼育と価格について
ブチイモリの温度管理について
ブチイモリの繁殖について
まとめ

ブチイモリのスタンダードは基亜種

ブチイモリは北米大陸のカナダ・アメリカという広大な範囲に生息している半水棲イモリです。

主に池や沼などの止水域に生息し、最大でも体長は14㎝ほどです。

体色は褐色のグリーンや黄色といった具合で、全体に黒色のスポットがいくつも入ります。

背側には6~8個ほどの鮮やかなオレンジ色のスポットが入るのが最大の特徴です。

その分布域の広さから、今までに4つの亜種が確認されています。

ちなみに基亜種とは一番最初に学会に報告認定された亜種の事を指します。

おそらく国内流通量は基亜種が主流です。

残りの3亜種は生息する州も限定的で、中でもフロリダ州の亜種は時折幼形成熟(ネオテニー)すらします。

ブチイモリの上陸直後の個体は「レッドエフト」と呼ばれ全身が強く赤みを帯びます。

レッドエフトはかなり強い毒性があり、生息地ではこの個体を襲う生き物はほぼ皆無です。

ブチイモリの幼体(レッドエフト) 皮膚に強力な毒性を持つ。成体に毒性はない
引用元 Wikipedia英語版 

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ブチイモリの飼育と価格について

飼育はかなり易しい部類に入ります。

ただ後述しますがイモリやサラマンダ―などの有尾類は、飼育温度がとても重要になります。

半水棲の性質と言いましたが、ほとんどのイモリは温度が高くなると陸上に上陸し、逆に低くなると水中に入ります。

このタイミングはイモリ自身に選択してもらうしかありません。

ですのでケージのレイアウトは半分陸地、半分水場がベストです。

餌については人工飼料でもショップのイトメでも問題なく食べます。

最初から餌付いていれば文句なしですが、なかなか食べてくれない個体もいます。

辛抱強く目の前でテトラミンを揺らし続けたり、冷凍赤虫などを上に乗せ匂いで誘導するか

人工飼料にイトメなどを乗せ、だまし討ちで飲み込んでもらう方法もいいでしょう。

そうこうし慣れ始めると、容易に人工餌も食べるようになります。

気になる価格なのですが、私が10年ほど前は1匹1980円でした。

ただ有尾類の流通は意外に不安定です。

価格がひどく高騰することはあまりありませんが、変動幅は結構広いです。

現在は3000~4000円前後で取り扱うショップが多いですね。

またショップで見かけ「買おうかな」と思っていると、いつの間にか消え、しばらく入荷がない状況も度々です。

ただ2021年現時点では魚類・両生類の生体通販は可能です。

ネット上で探すのも一つの手でしょう。

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ブチイモリの温度管理について

実は温度は有尾飼育で一番気を付ける点です。ブチイモリも同様です。

有尾類は温度を常に低くする必要があります!

このブチイモリは概ね25℃辺りまでは耐えてくれます。

日本の夏はそれ以上の環境になりますが、そういった時は熱帯魚用の水面ファンを用いて下さい。

そしてエアレーションをします。

もちろんケージは風通しの良く直射日光に当たらないところに設置するのが大前提です。

これで4~5℃は下げられるはずです。

それでも心配な方は思い切ってエアコンに頼りましょう。

正直この方法が電気代に眼を瞑れば、もっとも簡単でベストな方法です。

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ブチイモリの繁殖について

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: N-viridescens-courtship-Judy-Walls_2-300x198.jpg
後肢で雌を包接する雄
参考 The Vermont Reptile and Amphibian Atlas

繁殖は容易でも困難でもなく普通でしょう。

ただし一つコツがあります。それは環境の変化です。

野生のイモリなどは季節の変化や降雨などで「繁殖スイッチ」が入ります。

ホルモンの関係です。

基本は水棲形態の時、つまり気温は低めです。

日本の暦に合わせると2~3月あたりでしょうか!?

飼育下でもこれにならうといいでしょう。

肝心の雌雄の見分け方なのですが、これが今種の最大の特徴です。

繁殖期になると雄の後ろ足は異様なほど肥大します。

その後ろ足で雌を強引に捕え、ペアを作るんです。

ただこの際繁殖用水槽は十分な水深と広さを必ず用意してください。

大体水量は5~6分目、発泡スチロールで休息用の浮島も作ってあげます。

とは言いつつ小型イモリなので60㎝規格水槽が用意できればお釣りが来るくらいです。

日本のアカハラ同様、水草にポツポツ産み付けるタイプなので、水草は必須です。

安価なアナカリスやカボンバが良いと思います。

自然下での産卵。このケースは多数のペアが集まってしまったため意図せず卵塊状になっている。 参考 The Vermont Reptile and Amphibian Atlas

後はタイミング・条件が完璧でしたら200~400個ほど産卵します。

ですが常識的にこれら全てを育てきることは至難の業です。

繁殖をする際はどの種もそうですが、里親や引き取ってくれそうなショップを必ず視野に入れ行動してください。

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まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回ご紹介したブチイモリ以外にも魅力的な有尾類はたくさんいます。

これをきっかけに有尾類ファンが増えてほしいものですね!

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