店で売られているアーチャーフィッシュという魚がいます。
混同しがちですがテッポウウオは鉄砲魚という和名で、同じ種類です。
河口付近に住む汽水魚で、最大の特徴はその口から水を発射し、獲物を射落とすことです。
「射落とす=弓主」から英名がアーチャーフィッシュなんですね。
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目次
<目次>
テッポウウオの販売状況と値段 |
テッポウウオの鉄砲の仕組みと威力 |
テッポウウオの飼育方法 |
テッポウウオって混泳はできるの? |
まとめ |
テッポウウオの販売状況と値段
今も昔もよく見る魚です。
繁殖方法が確立されておらず、現地採取に頼りきりなので入荷は不定期です。
ですが決してマニアな魚ではなく、一般のペットショップの熱帯魚コーナーにもいるほどです。
値段は2000円前後で、過去に一回だけ2cmほどの稚魚が700円で、30cmもある天然物が10000円で売られていました。
30cmと書きましたが飼育下では非常に稀で、15~20cmほどで成長が止まる傾向があります。野生下ではかなり大きくなり、40cmオーバーという記録もあります。
巨大化が難しい魚なのでサイズで差別化されてるみたいです。
意外なことに西表島にも生息している国内種でもあります。
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テッポウウオの鉄砲の仕組みと威力
水鉄砲の仕組みはその舌と上・下顎にあります。
どちらにも溝があり、先端に近づくにつれ幅が狭まります。
発射する水に圧力をかけるためです。
そしてエラから取り入れた水を一気に打ち出すわけです。
ところが…その威力は「強力」とは言い難いです。
数打ちゃ当たるといった感じで、獲物に何度も水をかけ水面に落とします。
逆に注目されるべきはその「眼」です。
水中から水上を覗くと光の屈折で、位置の認識に誤差が生じます。
ところがテッポウウオの眼、及び脳はその誤差を調節し獲物に的確に水鉄砲を当てる事が出来るんです!
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テッポウウオの飼育方法
初めに触れましたが、基本は海水と真水が入り混じった汽水に住む魚です。
人工海水を入れた方が良いのですが、私は弱アルカリ性の真水で問題ありませんでした。
汽水域は場所により塩分濃度などが極端に変化するので、必ずしも海水の割合には依存しない様です。
ただ長期飼育したい方は1/5からを目安に徐々に海水濃度を上げてベストの状態をよく観察して下さい。
導入する際はショップの環境を店員に聞き、同じ環境で導入します。
餌は貪欲でほぼ何でも食べます。色々と試してみて下さい。
水温は市販の一体型ヒーターの初期設定温度、概ね25〜27℃といったところです。
中型魚の部類ですので、さほど大きな水槽は必要ないでしょう。
標準的な60cm規格で飼育可能です。
ただ最大の特徴である「水鉄砲」を楽しみたいなら、水位を半分より若干下にすると良いです。
その上に上手く流木などで足場を作り、コオロギなど昆虫が歩けるスペースを作って下さい。
あまり水面に近いとジャンプして食べてしまいます。
実はこの「水鉄砲」精度は良いのですが、身体にかかる負担が大きく、しかも威力は小さいんです。
テッポウウオは野生下でもジャンプし直接獲物を仕留めることが多いそうです。
よく跳ねるので蓋は必ずして下さい。
蓋の裏に人工飼料などを貼り付けても、水鉄砲を見せてくれますよ。
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テッポウウオって混泳はできるの?
テッポウウオに限らず基本、汽水域の魚はテリトリー意識が強い傾向があります。
無論、同種同士は混泳可能ですが十分な水面積(体積ではありません)が必要なことは気にかけて下さい。
「水面積」と表現した様に、水面付近を泳ぐ「表層魚」なので、なるべく同じタイプの魚の混泳は避けましょう。
「中層魚」1番良いのはハゼの仲間などの「底層魚」です。生活圏がぶつからない魚は打って付けです。
そして一目で分かるよう、かなり巨大な口をしています。
その為意外な大きさの魚も捕食対象にするんです。
実体験として10cmほどの個体を、グッピーのメスの成魚と一時的に同居させたら、いつの間にかグッピーを咥えて泳いでおり、慌てて離した記憶があります。
最低でも混泳魚は同サイズか、やや大きい魚にとどめておきましょう。
そして根本的に他の熱帯魚とは生活圏が異なります。
基本は比重の高い汽水ですので、淡水ウツボやライオンフィッシュ辺りの低層汽水魚が良いと思います。
ただそれでも予想外のトラブルは起きるものなので、同種に留めるのが得策ではないでしょうか。
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まとめ
さて、アーチャーフィッシュことテッポウウオを見ていきましたが、いかがでしたか?
因みに店頭ではほぼ「アーチャーフィッシュ」の呼称で売られていますので気を付けてください。
かなり面白い魚です。そんな魚が家で飼えるなんてワクワクしませんか?