エンゼルフィッシュを小型水槽で小さいまま飼育する方法とその種類

エンゼルフィッシュは親元から巣立った3~4cmほどの幼魚が安価で販売されており、熱帯魚店・ペットショップなどで可愛らしいサイズの幼魚が多く販売されています。

最終的に手の平大にまで成長するエンゼルフィッシュの小型水槽飼育・小さいままで成長を止め飼育するのは、本来エンゼルフィッシュの成長について考えると、この飼育方法は9割型適してはてはいません。

ただ繁殖が容易なことから様々な品種があり…そして成体に無理をさせますが実際にその成長を遅らせうことは可能です。この際はエンゼルフィッシュ飼育においてかなりリスキーな飼育方法なので、飼育者個々人の自己責任が求められます。

最終的にどんなに少ない餌や低めの水温で飼ったとしても、一時的に成長を遅らせるだけなので大きくなってしまいます。恒常的に小型化できるエンゼルフィッシュの種類は少ないことをまず、念頭に置いて下さい。

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目次

エンゼルフィッシュの小型種や小さいまま育てる方法

エンゼルフィッシュは本来、南アメリカ大陸のアマゾン川水系に3種の原種が存在します。今回紹介する「デュメリリイエンゼルフィッシュ」の他に「アルタムエンゼル」「スカラレエンゼル」が代表的な原種・野生種です。ちなみに流通する改良品種のほとんどが、スカラレエンゼルを元に作出されています。

アルタムエンゼルは約30cmにまで巨大化し、スカラレエンゼルも一般に見かけることのできるエンゼルフィッシュの最大値と大差がないので「デユメリリイ系統のエンゼルフィッシュ」が最も原種内で小さくなります。全長も最大12cmなのでエンゼルフィッシュの中ではかなりの小型種と言えるでしょう

ただここで難点があり『デュメリリイエンゼルフィッシュ』は“幻のエンゼルフィッシュ”と呼ばれており、一昔前は輸入や流通が極端に少ないエンゼルフィッシュでした。近年はブリード個体が稀に流通することもあるので、辛抱強く待つのも手でしょう。

他には残念ですがほぼエンゼルフィッシュは小型種というものは存在しません。他の種類は確実に大きくなってしまうので、小型水槽で飼い続けたい方は『デュメリリイエンゼルフィッシュ』を選択するしかないでしょう。

その他には無理に小型化させてしまう方法があります。

出典:楽天市場 CE FOSH ESSENTIAL 市販サイズはほとんどがこの程度の大きさです

熱帯魚をダウンサイジングするのは自己責任で行って下さい。

エンゼルフィッシュが好む水温は27℃ほどですが、そこから3~4℃下げ23~24℃ほど下げて代謝を遅らせて下さい。餌やりのスパンも通常飼育よりスパンをあければ急に大型化することはありません。

魚種は違いますが古代魚のポリプテルスなどは水槽の大きさに比例し大きくなります。これはよほどの大型魚以外ではほぼ全ての熱帯魚に大なり小なり当てはまる事なので、上記を踏まえ30~40cm規格の水槽で飼育してみて下さい。

ただそれでも大きくなるエンゼルフィッシュは実際に存在します。エンゼルフィッシュの小型化を狙う場合は、必ず最低でも60cm程度の水槽を用意していた方がいいでしょう。

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エンゼルフィッシュの小型水槽飼育


基本的に縦長に成長するエンゼルフィッシュは小型水槽でもある程度の高さがあり、前項の注意事項をきちんと踏まえれば、結構な長期間飼育することが可能です。

ただ食欲が強いのでパワーが強いフィルターや、こまめな残餌除去・水替えは必ず必要です。本来は1~2週間程度に1/2~1/3程度の水替えを要しますが、小型水槽は水の容量も少ないので糞や残餌を見つけ次第取り除く形にして下さい。

飼育方法は水温を除き、餌や基本的なメンテナンスは通常飼育に合わせましょう。

カギとなるのは同居・混泳魚です。シクリッドの仲間であるエンゼルフィッシュは意外に気が荒い部分があるので、小型水槽で他の熱帯魚と混泳させる場合は上手いことレイアウトを工夫し弱い立場の魚の退避場所を作り上げるか、思い切って多くの魚と混泳させターゲットを絞らせない様な対応を行いましょう。

ただこちらも同様なのですが、長く飼育し続けると確実に大きく育ちます。

口を酸っぱくして言いますが、必ず60cm以上の飼育設備は用意しておいて下さい。

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エンゼルフィッシュの小型水槽飼育の弊害

出典:Tropical Fish Foruma レイアウトで鱗が擦れたエンゼルフィッシュ

小型水槽でエンゼルフィッシュを飼育する際の注意点は、まず上記の写真の様にならないよう「柔かい素材のレイアウト」を入れることです。

そのゆったりとした姿とは裏腹に意外と頻繁に泳ぎ回る魚です。

そのため岩や枝分かれしているような流木は避けて下さい。

出典:Amazon 枝分かれした流木は避けましょう

レイアウトに入れるのなら岩や上記のような流木は避け、扁平状の流木…そして水草程度に留めましょう。

また弊害の一つとして『ストレス』が挙げられます。エンゼルフィッシュは魚類にしては賢い部類で、いつも餌やりをする飼育者の顔を覚えるケースもあるほど情緒豊かです。

そのためストレスも感じやすく、体長に比例していない水槽に長く入れ続けるとストレスを感じ、黒っぽくなり水槽底面にジッとしている事もあります。また胸ビレが細い紐状なので、その部分を突っつく混泳魚は完全にNGです。

これらの症状が見られたら小型水槽で『単独飼育』をするか、飼育する水槽を適宜広くしなければなりません。

そして小型水槽にはエーハイムなどの強力なフィルターは洗濯機のように拡販する羽目になるので、使用するのは極めて困難です。

とにかくエンゼルフィッシュの小型水槽飼育では、何らかの弊害が見られたら即座に広めの水槽か?単独飼育に切り変えなければいけません。

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エンゼルフィッシュの小型水槽で気をつける事

小型水槽で飼育する際に気をつける点は『急激な水質悪化』『他魚との混泳』『水流の強さ』『こまめなメンテナンス』です。

エンゼルフィッシュ同士はお互いに良く争うことがあるのですが、写真の様に自分より小柄な魚を群れ単位で入れなければ、積極的に襲ってしまう事があります。特に小型水槽はどんなに複雑なレイアウトを施しても、執念深く追いかけ最悪死なせてしまう事さえあります。

特にターゲットとなりやすい小型魚…あるいはエンゼルフィッシュ自身を別水槽に隔離しなければなりません。

また上部式フィルターやパワーフィルターは適合サイズが使えないので、エアポンプに繋げて使う「投げ込み式」や「スポンジフィルター」に限定しましょう。

出典:Amazon
出典:Amazon

 

 

 

エンゼルフィッシュの体表面積の大きさから、緩やかな流れを水槽内に作り出すこれらのフィルターが適しているでしょう。

「急激な水質悪化」や「こまめなメンテナンス」を行う理由は、単純に小型水槽の水量が心もとないからです。既に述べてしまいましたがエンゼルフィッシュは本来60cm水槽が適している魚種です。

そのため、フィルターのみでは心もとないので頻繁な代謝物の除去・水替えは必須となります。またフィルター自身も濾材についたバクテリアが死滅しないように「飼育水」で洗浄して下さい。水道水で洗浄すると塩素で死滅してしまい、バクテリアが不純物を分解する「生物学的ろ過」が一切行えなくなります。

本来はディスカスと同じ様にブラックウォーターよりの弱酸性の水を好むので、生物学的ろ過が使用できないのは小型水槽では致命的になってしまいます。

これまでの結論から、仮に小型水槽で飼育するケースが生じたら最もベストな飼育方法は単独飼育か?ペアでの飼育になるでしょう。溶存酸素も減りやすいのでエアポンプ直結のフィルターが一番良い選択でしょう。

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まとめ

エンゼルフィッシュの小型種はほぼおらず、小型水槽での飼育には以上の様な様々な工夫が必要です。

次第に飼育していくうちに本記事以外の問題点が発生することもあるので、その際は購入先のショップ店員に相談するか、飼育者さんが勉強し創意工夫で乗り切れるような見識を身に付けて下さい。

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